必ず受かる情報処理技術者試験

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平成22年度春季解答

問題16

あるシステムでは、平均すると100時間に2回の故障が発生し、その都度復旧に2時間を要していた。機器を交換することによって、故 障の発生が100時間で1回になり、復旧に要する時間も1時間に短縮した。機器を交換することによって、このシステムの稼働率は幾ら向上したか。

0.01
0.02
0.03
0.04

解答:ウ

<解説>

稼働率は次式で計算することができる。

  稼働率 = MTBF
MTBF+MTTR
MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔)
ある機器やシステムが故障するまでの時間の平均値。
MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間)
故障したコンピュータシステムの復旧にかかる時間の平均値。
  1. 機器の交換前の稼働率を計算する。
    MTBF 100÷2=50時間
    MTTR 2時間
    稼働率 50÷(50+2)=0.961
  2. 機器の交換後の稼働率を計算する。
    MTBF 100÷1=100時間
    MTTR 1時間
    稼働率 100÷(100+1)=0.990…
  3. 稼働率の向上分を計算する。
    0.99-0.961=0.03

したがって、ウが正解である。

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問題17

あるクライアントサーバシステムにおいて、クライアントから要求された1件の検索を処理するために、サーバで平均100万命令が実行される。1件の検索につき、ネットワーク内で転送されるデータは、平均2×105バイトである。このサーバの性能は100MIPSであり、ネットワークの転送速度は、8×107ビット/秒である。このシステムにおいて、1秒間に処理できる検索要求は何件か。ここで、処理できる件数は、サーバとネットワークの処理能力だけで決まるものとする。また、1バイトは8ビットとする。

50
100
200
400

解答:ア

<解説>

  1. サーバの性能は100MIPSである。100MIPSとは、1秒間に100万×100の命令を実行することができる。
    1件の検索を処理するために、サーバで平均100万命令が実行されるので、1秒間に100件の検索処理を実行することができる。
  2. 1秒間に転送可能な検索件数を計算する。
    1. 1件の検索につき、ネットワーク内で転送されるデータは、平均2×105バイトである。
    2. ネットワークの転送速度は、8×107ビット/秒=1×107バイトである。
      1×107バイト =50件
      2×105バイト
  3. サーバ自体は、1秒間に100件の処理が可能であるが、ネットワークには最大で1秒間に50件分までしか検索で転送されるデータを送信できない。
    したがって、50件/秒の要求しか処理できない。

したがって、アが正解である。

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問題18

表のような状態の4ブロック分のキャッシュメモリC0~C3がある。ここで、新たに別のブロックの内容をキャッシュメモリにロードする必要が生じたとき、C2の内容を置換の対象とするアルゴリズムはどれか。

FIFO
LFU
LIFO
LRU

解答:エ

<解説>

× FIFO(FirstInFirstOut)は、先入先出しと訳される。ある場所に格納したデータを、古く格納した順に取り出すようにする方式
× LFU(Least Frequently Used)は、参照頻度が最も低いものを入れ替える方式
× LIFO(LastInFirstOut)は、後入先出しと訳される。ある場所に格納したデータを、新しく格納した順に取り出すようにする方式。一番古く格納されたデータが一番最後に取り出される。
LRU(Least Recently Used)は、最後に参照されてから一番時間が経ったものを入れ替える方式。
最後に参照してから一番時間が経過したC2が置換の対象となっているのでLRUのアルゴリズムが使用されている。

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問題19

プログラムの局所参照性に関する記述のうち、適切なものはどれか。

繰り返し呼ばれる手続をサブルーチン化すると、サブルーチンの呼出しと復帰のために分岐命令が増えるので、必ず局所参照性は低下する。
同様の処理を反復する場合、ループやサブルーチンを用いずにプログラムにコードを繰り返して記述する方が、局所参照性は高くなる。
分岐命令などによって、メモリを短い時間に広範囲に参照するほど、局所参照性は高くなる。
ループによる反復実行のように、短い時間にメモリの近接した場所を参照するプログラムの局所参照性は高くなる。

解答:エ

<解説>

プログラムの局所参照性とは、プログラムやデータが狭い範囲のアドレスに限定して参照される特性のことである。

× 繰り返し呼ばれる手続をサブルーチン化すると、より効率よく参照されることとなる。その結果、局所参照性は上昇する。
× 同様の処理を反復する場合、ループやサブルーチンを用いずにプログラムにコードを繰り返して記述すると、効率が悪くなる。その結果、局所参照性は低くなる。
× 分岐命令などによって、メモリを短い時間に広範囲に参照すると、効率が悪くなる。その結果、局所参照性は低くなる。
ループによる反復実行のように、短い時間にメモリの近接した場所を参照するプログラムの局所参照性は高くなる。

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問題20

三つの媒体A~Cに次の条件でファイル領域を割り当てた場合、割り当てた領域の総量が大きい順に媒体を並べたものはどれか。

  [条件]
  (1) ファイル領域を割り当てる際の媒体選択アルゴリズムとして、空き領域の最大の媒体を選択する方式を採用する。
  (2) 割当て要求されるファイル領域の大きさは、順に90、30、40、40、70、30(Mバイト)であり、割り当てられたファイル領域は、途中で解放されない。
  (3) 各媒体は容量が同一であり、割当て要求に対して十分な大きさをもち、初めはすべて空きの状態である。
  (4) 空き領域の大きさが等しい場合には、A,B,Cの順に選択する。
A,B,C
A,C,B
B,A,C
C,B,A

解答:エ

<解説>

[条件]にしたがって、90、30、40、40、70、30(Mバイト)を割り当てると次のようになる。

したがって、(エ)C,B,Aが正解である。

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