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平成22年度春季解答
問題46
プロセス制御などの事象駆動(イベントドリブン)による処理の仕様を表現する方法として、適切なものはどれか。
ア | DFD |
イ | E-R図 |
ウ | クラス図 |
エ | 状態遷移図 |
解答:エ
<解説>
事象駆動(イベントドリブン)とは、ユーザや他のプログラムが実行した操作(イベント)に対応して処理を行う、プログラムの実行形式である。
発生した事象に応じたシステムの状態を表現するのは、(エ)状態遷移図である。
ア | × | DFD(Data Flow Diagram)は、企業のビジネスプロセスを,データフロー,プロセス,ファイル,データ源泉/データ吸収の四つの基本要素で抽象化して表現するための技法である。 |
イ | × | E-R図は対象とする世界を,実体(エンティティ)と関連(リレーションシップ)の二つの概念で表現する図である。 |
ウ | × | クラス図は、クラスの構造とクラス間の静的な関係を表現する図である。 |
エ | ○ | 状態遷移図は、状態が遷移していく様子を表現する図である。 |
問題47
表は、現行プロジェクトのソフトウェアの誤りの発生、除去の実績及び次期プロジェクトにおける誤り除去の目標を記述したものである。 誤りは、設計とコーディングの作業で埋め込まれ、デザインレビュー、コードレビュー及びテストですべて除去されるものとする。次期プロジェクトにおいて も、ソフトウェアの規模と誤りの発生状況は変わらないと仮定したときに、テストで除去すべきソフトウェア誤りの比率は全体の何%となるか。
ア | 17.5 |
イ | 25 |
ウ | 30 |
エ | 32.5 |
解答:エ
<解説>
- デザインレビューで誤りを除去できる割合を計算する。
50%×1.5=75% - 誤り件数全体を1,000件とした場合にデザインレビュー後に誤り件数は125件残る。
- コードレビューで誤りを除去できる割合を計算する。
40%×1.5=60% - 誤り件数全体を1,000件とした場合にコードレビュー後に誤り件数は200件残る。
- 誤り件数は、デザインレビュー後に125件,コードレビュー後に200件なので合計325件である。
- 誤り全体の比率を計算する。
325÷1,000=0.325=(エ)32.5%
問題48
あるプロジェクトについて、流れ図で示される部分に関するテストを、命令網羅で実施する場合、最小のテストケースは幾つか。ここで、各判定条件は流れ図に示された部分の先行する命令の結果から影響を受けないものとする。
ア | 3 |
イ | 6 |
ウ | 8 |
エ | 18 |
解答:ア
<解説>
ホワイトボックステストは、プログラムの内部構造に着目して行うテストである。
ホワイトボックステストのテストケース作成法の命令網羅では、各命令の処理を少なくとも一回は実行できるようにテストケースを作成する。
したがって、すべての網羅を実行できるテストケースは次の三つである。
よってアが正解である。
問題49
ソフトウェアプロセスの標準化と最適化を推進し、製品やサービスの開発、調達及び保守活動において、組織のもつプロセスを改善するためのガイドラインを提供するものはどれか。
ア | CMMI |
イ | COBIT |
ウ | ITIL |
エ | ITSS |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | CMMI(Capability Maturity Model Integration :能力成熟度モデル統合版)とは、ソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことである。 |
イ | × | COBIT(Control Objectives for Information and related Technology)とは、米国の情報システムコントロール協会(ISACA:Information Systems Audit and Control Association)などが提唱するITガバナンスについてのフレームワーク(ベストプラクティス集)のことである。 |
ウ | × | ITIL(Information Technology Infrastructure Library)とは、ITサービス管理・運用規則に関するベストプラクティス(成功事例)を調和的かつ包括的にまとめた一連のガイドブックである。 |
エ | × | ITSS(IT Skill Standard:ITスキル標準)とは、経済産業省が2002年に公表したIT関連サービスの提供に必要な実務能力を体系化した指標である。 |
問題50
あるソフトウェア開発部門では、開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)との関係が、E=5.2L0.98で表される。L=10としたときの生産性(キロ行/人月)は、およそ幾らか。
ア | 0.2 |
イ | 0.5 |
ウ | 1.9 |
エ | 5.2 |
解答:ア
<解説>
- 開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)の関係は、E=5.2L0.98である。解答ではおよその値を求められているので0.98を1として考える。したがってE=5.2Lとなる。
- 1の式にL=10を代入する。
E=5.2×10=52 - 生産性(キロ行/人月を計算する。
生産性(キロ行/人月) = キロ行÷人月 = 10÷52 = 0.1923… ≒ 0.2
したがって、アが解答である。
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