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平成22年度春季解答
問題51
多くのプロジェクトライフサイクルに共通する特性はどれか。
ア | プロジェクト完成時のコストに対してステークホルダが及ぼす影響の度合いは、プロジェクトの終盤が最も高い。 |
イ | プロジェクトの開始時は不確実性の度合いが最も高いので、プロジェクト目標が達成できないリスクが最も大きい。 |
ウ | プロジェクト要員の必要人数は、プロジェクトの開始時点が最も多い。 |
エ | 変更やエラー訂正にかかるコストは、プロジェクトの初期段階が最も高い。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | プロジェクト完成時のコストに対してステークホルダ(利害関係者)が及ぼす影響の度合いは、プロジェクトの開始時が最も高い。 |
イ | ○ | プロジェクトの開始時は不確実性の度合いが最も高いので、プロジェクト目標が達成できないリスクが最も大きい。 |
ウ | × | プロジェクト要員の必要人数は、プロジェクトの最も重要なタスクの時に最大となるので開始時点が最も多いとは限らない。 |
エ | × | 変更やエラー訂正にかかるコストは、プロジェクトの初期段階は比較的低い。変更やエラー訂正にかかるコストは後戻り工数や見直し作業が発生するプロジェクトの終盤段階が最も高くなる。 |
問題52
図のプロジェクトを最短の日数で完了したいとき、作業Eの最遅開始日は何日日か。
ア | 9 |
イ | 12 |
ウ | 13 |
エ | 17 |
解答:ウ
<解説>
- クリティカルパスおよび最速開始日/最遅開始日は次のようになる。
- 作業Gは、作業E,作業Fが終わらないと開始できない。作業Eが完了するのは13日目(9+4=13日)である。作業Fが完了するのは17日目(12+5=17日)である。作業Eには4日の余裕があることが分かる。
したがって、作業Eの最遅開始日は(ウ)13日である。
問題53
プロジェクト品質マネジメントの活動を品質計画、品質保証、品質管理に分類したとき、品質保証の活動として適切なものはどれか。
ア | プロジェクトで定めた品質基準に対して不満足な結果が発生したときに、その原因を取り除くための方法を決める。 |
イ | プロジェクトで定めた品質基準を確実に満たすための、計画的かつ体系的な活動を行う。 |
ウ | プロジェクトの遂行結果が、定められた品質基準に適合しているかどうかを監視する。 |
エ | プロジェクトの遂行結果に対する適切な品質基準を設定し、それを満たす手順を定める。 |
解答:イ
<解説>
プロジェクト品質マネジメントはプロジェクトの成果物が与える顧客等が持つニーズに対する満足を確実にするためのマネジメントであり、それはプロジェクト活動自体の品質と、プロジェクト活動の結果、出来上がる成果物の品質の両方を対象とする。
PMBOKではプロジェクト品質マネジメントのプロセスは、「品質計画」、「品質保証」、「品質管理」で行う。
- 品質計画
- プロジェクト及び成果物の品質要求事項又は品質基準,あるいはその両方を定め、プロジェクトでそれを順守するための方法を文章化するプロセス。
- 品質保証
- 適切な品質標準と運用基準の適用を確実に行うために、品質の要求事項と品質管理測定の結果を監視するプロセス。
- 品質管理
- パフォーマンスを査定し、必要な変更を提案するために、品質活動の実行結果を監視し、記録するプロセス。
ア | × | 品質計画の活動である。 |
イ | ○ | 品質保証の活動である。 |
ウ | × | 品質管理の活動である。 |
エ | × | 品質計画の活動である。 |
問題54
ITIL v3における問題管理プロセスの目標はどれか。
ア | インシデントに対する既存ITサービスへの変更や新規サービスの導入を効果的かつ安全に実施する。 |
イ | インシデントによって中断したITサービスを合意した時間内に復旧する。 |
ウ | インシデントの根本原因を突き止めて排除したり、インシデントの発生を予防したりする。 |
エ | 利用者に単一窓口を提供し、事業への影響を最小限にし、通常サービスへ復帰できるように支援する。 |
解答:ウ
<解説>
ITILにおけるサービスサポートは、「インシデント管理」、「問題管理」、「構成管理」、「変更管理」、「リリース管理」の5つのプロセスで構成されている。
- インシデント管理
- 迅速なサービスの復旧を行い、企業が行う事業活動への影響を最小限に抑える事を目的としたプロセス。
- 問題管理
- インシデントや障害原因の追及と対策および再発防止策の策定を目的としたプロセス。
- 構成管理
- ITサービスの構成アイテム(CI)情報の正確な収集、認識と収集した情報の維持管理および確認・監査を目的としたプロセス。
- 変更管理
- ITサービスの構成アイテム(CI)情報の変更を安全確実かつ効率的に実施する事を目的としたプロセス。
- リリース管理
- 変更管理プロセスで承認された内容を本番環境(ITサービス提供媒体)に正しく反映させる為の作業(リリース作業)をコントロールする事を目的としたプロセス。
ア | × | 変更管理の目標である。 |
イ | × | インシデント管理の目標である。 |
ウ | ○ | 問題管理プロセスの目標である。 |
エ | × | サービスデスクの目標である。 |
問題55
ITILのキャパシティ管理において、監視項目となるものはどれか。
ア | インシデント発生件数 |
イ | オペレータ要員数 |
ウ | ディスク使用率 |
エ | 平均故障間隔 |
解答:ウ
<解説>
キャパシティ管理とは、利用顧客が要求するサービスレベルに対し、サービス品質を保証するために将来必要とされるリソースを管理するプロセスのことである。
キャパシティ管理項目の主な監視対象は次のものである。
- CPU使用率
- メモリ使用率トランザクション・タイプごとのプロセッサ比率
- IOレートとデバイス使用率
- 待ち行列の長さ
- ディスク使用率
- トランザクションレート
- 応答時間
- バッチ処理時間
- データベースの利用
- インデックスの利用ヒット率
- 同時ユーザ数
- ネットワークトラフィック量
ア | × | インシデント管理の監視項目である。 |
イ | × | サービスデスクの管理対象である。 |
ウ | ○ | キャパシティ管理の監視項目である。 |
エ | × | インシデント管理の監視項目である。 |
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