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平成22年度春季解答
問題71
電子機器を対象とし、設計と製造を専門に、複数メーカから受諾するビジネスはどれか。
ア | 3PL |
イ | ASP |
ウ | EMS |
エ | SCM |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは、荷主に対してロジスティクス改革を提案し、包括的にロジスティクスサービスを受託する業務である。 |
イ | × | ASP(Application Service Provider)とは、 サーバー上にインストールされたアプリケーションソフトを、インターネット経由でユーザーに提供する事業者、またはそのサービス形態のことである。 |
ウ | ○ | EMS(Electronics Manufacturing Service:電子機器受託製造サービス)は、他メーカーから受注した電子機器の受託生産を専門に行う企業のことである。 |
エ | × | SCM(Supply Chain Management)は、物流システムをある1つの企業の内部に限定することなく、複数の企業間で統合的な物流システムを構築することである。 |
問題72
ICタグ(RFID)の特徴はどれか。
ア | GPSを利用し、受信地の位置情報や属性情報を表示する。 |
イ | 大量の情報を扱うので、情報の記憶には外部記憶装置を使用する。 |
ウ | プラステック製のカードに埋め込み、専用の読取り装置に挿入して利用する。 |
エ | 汚れに強く、梱包の外からも記録された情報を読むことができる。 |
解答:エ
<解説>
RFID(Radio Frequency IDentification)は、ID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数cm~数m)の無線通信によって情報をやりとりするもの、および技術全般を指す。
ア | × | ICタグ(RFID)単独では、GPSとの通信はできない。 |
イ | × | 情報はICチップに記憶する。すなわち、情報の記憶には外部記憶装置は使用しない。 |
ウ | × | 非接触型なので、専用の読取り装置に挿入する必要はない。 |
エ | ○ | ICタグ(RFID)は、非接触で通信を行う為に、汚れに強い。 |
問題73
モジュラ型アーキテクチャと比較したインテグラル型アーキテクチャの特徴として、適切なものはどれか。
ア | 最大パフォーマンスが制限され、資源に機能が重複しやすい。 |
イ | システム全体の最適化を行うことで、一つの製品ができる。 |
ウ | 標準的な部品の構成によって、製品組立てが可能である。 |
エ | 複数の企業が役割を分担して、一つの部品を開発するときに有効な方法である。 |
解答:イ
<解説>
製品は部品の構成の仕方によって「すり合わせ(インテグラル)型アーキテクチャ」と「組み合わせ(モジュラー)型アーキテクチャ」に分類される。
- すり合わせ(インテグラル)型アーキテクチャ
- 部品設計を相互調整することにより製品毎に最適設計して製品全体の性能を出す方式
- 組み合わせ(モジュラー)型アーキテクチャ
- 部品間のインタフェースを標準化して、各部品を寄せ集めて多様な製品を作る方式
ア | × | 組み合わせ(モジュラー)型アーキテクチャの特徴である。 |
イ | ○ | すり合わせ(インテグラル)型アーキテクチャの特徴である。 |
ウ | × | 組み合わせ(モジュラー)型アーキテクチャの特徴である。 |
エ | × | 組み合わせ(モジュラー)型アーキテクチャの特徴である。 |
問題74
企業経営の透明性を確保するために、企業はだれのために経営を行っているか、トップマネジメントの構造はどうなっているか、組織内部に自浄能力をもっているか、などを問うものはどれか。
ア | カテゴリマネジメント |
イ | コアコンピタンス |
ウ | コーポレートガバナンス |
エ | ステークホルダアナリシス |
解答:ウ
<解説>
ア | × | カテゴリマネジメントは、商品カテゴリーごとに、売上高や利益を最大にするための管理手法のことである。 |
イ | × | コアコンピタンスは、競合他社に真似できない核となる能力のことである。 |
ウ | ○ | コーポレート・ガバナンス (Corporate Governance:企業統治) は、企業の経営を監視する仕組みのことである。 |
エ | × | ステークホルダアナリシスは、経営戦略を策定する際に、ステークホルダ(利害関係者)の意見や影響力を分析することである。 |
問題75
組織設計の原則に適合しているものはどれか。
ア | 1人の上司が直接監督できる部下の数には特に制限がなく、上司の立場と管理職としての経験年数と能力によって増加させるべきである。 |
イ | 組織の構成員が、組織の枠を超えたプロジェクトに参加しやすくするために、別組織の上司からの指示命令にも従うことができるようにすべきである。 |
ウ | 組織を構成する個人が専門化された業務活動を担当できるように、階層化された組織構造のそれぞれの階層に独自の意思決定権を与えるべきである。 |
エ | 日常的に反復して起こる問題や仕事の意思決定は部下に委譲し、上司は例外事項やより重要な問題について意思決定できるようにすべきである。 |
解答:エ
<解説>
組織構造は組織の設計原則をもとに決定する必要がある。組織の設計原則を以下に示す。
- 専門化の原則
- 「特殊化された役割に分割された状態によって業務に集中することで、業務の専門性を上げる」という原則
- 権限責任一致の原則
- 「権限の大きさは職務に相応し、同時に等量の責任が負わされなければならない」という原則
- 統制範囲の原則(スパンオブコントトロール)
- 「1人の管理者が直接的に管理できる部下の人数には限界があり、これを超えると管理効率が低下する」という原則
- 命令統一性の原則
- 「職位の上下関係において、各組織構成員は常に特定の一人の命令だけを受けるようにしなければならない」という原則
- 例外の原則(権限委譲の原則)
- 「経営者は日常反復的な業務処理を下位レベルの者に委譲し例外的業務に専念すべきである」という原則
ア | × | 統制範囲の原則(スパンオブコントトロール)に反する。 |
イ | × | 命令統一性の原則に反する。 |
ウ | × | 組織全体の意思統一が図れなくなるので、独自の意思決定権は与えるべきではない。 |
エ | ○ | 例外の原則(権限委譲の原則)に合致している。 |
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