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平成25年度春季解答
問題51
ファストトラッキングの説明はどれか。
ア | クリティカルパス上のアクティビティに追加資源を投入して、所要期間を短縮する。 |
イ | 時期によって変動するメンバの作業負荷を調節して、作業期間内で平準化する。 |
ウ | 通常は順番に行うアクティビティを並行して行うことによって、所要期間を短縮する。 |
エ | 不測の事態に備えて所要時間をあらかじめ多めに見積もっておく。 |
解答:ウ
<解説>
ファストトラッキングとは、所要期間を短縮するための手法である。
アローダイアグラム中の作業のうち、前倒しが可能なものを前倒ししたり、大きな作業を小さな複数の作業に分割して並行実行したりしてスケジュールの短縮を図る。
したがって、ウが正解である。
問題52
ソフトウェアの開発規模見積りに利用されるファンクションポイント法の説明はどれか。
ア | WBSによて作業を洗い出し、過去の経験から求めた作業ごとの工数を積み上げて規模を見積もる。 |
イ | 外部仕様から、そのシステムがもつ入力、出力や内部論理ファイルなどの5項目に該当する要素の数を求め、複雑さを考慮した重みを掛けて求めた値を合計して規模を見積もる。 |
ウ | ソフトウェアの開発作業を標準作業に分解し、それらの標準作業ごとにあらかじめ決められた標準工数を割り当て、それらを合計して規模を見積もる。 |
エ | プログラム言語とプログラムのスキルから経験的に求めた標準的な生産性と必要とされる手続の個数とを掛けて規模を見積もる。 |
解答:イ
<解説>
ファンクションポイント法は、ソフトウエアの規模や開発工数を見積もるための手法の1つである。
ファンクション・ポイント法では開発する業務システムが扱う外部入力などの5種類のデータを拾い上げ、さらに処理の複雑さなどの14項目から定めた補正係数を掛け合わせてファンクション・ポイント数を求める。その上で過去に開発したシステムのファンクション・ポイント数と照合して工数を決める。
ア | × | 積上げ法(ボトムアップ法)の説明である。 |
イ | ○ | ファンクションポイント法の説明である。 |
ウ | × | 標準タスク法の説明である。 |
エ | × | COCOMO法の説明である。 |
問題53
プロジェクトで発生している品質問題を解決するために、図を作成して原因の傾向を分析したところ、発生問題の80%以上が少数の原因で占められていることが判明した。
ア | 管理図 |
イ | 散布図 |
ウ | 特性要因図 |
エ | パレート図 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 管理図とは、品質や製造工程が安定な状況で管理されている状態にあることを判断するために使用するグラフのことである。 |
イ | × | 散布図とは、縦軸・横軸に観察されたデータをプロットしたもの。これによって相関関係があるかどうかを調べることができる。 |
ウ | × | 特性要因図とは、特性(製品の性能や機能を云う)と、それに影響を及ぼすと思われる要因 (特性に影響を与える原因となりうること)との関連を系統的に網羅して図解したものである。 |
エ | ○ | パレート図とは、データ項目の数値が大きいものから順に並べた棒グラフと、累計百分率の折れ線グラフから構成される図のことである。寄与度や影響度合いが表現でき,原因や問題点の絞り込み,効果の確認など,重点指向をしたいときに使う。 |
問題54
プロジェクト要員がインフルエンザに感染することを予防するために、“ワクチン接種"費用をプロジェクトで負担し、また“アルコール製剤"をプロジェクトルームの入り口やトイレに配備する。このリスク対応策は、どのリスク対応戦略に該当するか。ここで、リスク対応戦略の分類はPMBOKに従うものとする。
ア | 回避 |
イ | 軽減 |
ウ | 受容 |
エ | 転嫁 |
解答:イ
<解説>
リスクの対応戦略には次のものがある。
- リスク回避
- リスクそのものを発生させなくさせること
- リスク転嫁
- リスク発生時の影響,損失,責任の一部または全部を他社に肩代わりさせること
- リスク軽減
- リスクの発生確率及び影響度を受容できるレベルまで低減させること
- リスク受容
- 軽微なリスクに対してはあえて対策を行なわずリスクが発生した場合の損失は自社で負担すること
“ワクチン接種"費用をプロジェクトで負担し、また“アルコール製剤"をプロジェクトルームの入り口やトイレに配備することで、プロジェクト要員がインフルエンズに感染するリスクを小さくすることができる。したがって、このリスク対応戦略は(イ)リスク軽減である。
問題55
SLAを説明したものはどれか。
ア | ITサービスマネジメントのベストプラクティスを集めたフレームワーク |
イ | 開発から保守までのソフトウェアライフサイクルプロセス |
ウ | サービス及びサービス目標値に関するサービス提供者と顧客間の合意 |
エ | 品質マネジメントシステムに関する国際規格 |
解答:ウ
<解説>
SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証制度)とは、サービス提供者(プロバイダ)とサービス委託者(顧客)との間で契約を行う際に、提供するサービスの内容と範囲、品質に対する要求(達成)水準を明確にして、それが達成できなかった場合のルールを含めて、あらかじめ合意しておくことである。
ア | × | ITIL(Information Technology Infrastructure Library)の説明である。 |
イ | × | 共通フレームの説明ある。 |
ウ | ○ | SLA(Service Level Agreement)の説明である。 |
エ | × | ISO 9001の説明である。 |
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