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平成23年度特別解答
問題21
製造・販売業A社の損益分岐点売上高を下げる施策として、最も適切なものはどれか。
ア | 現状と同一の設備を追加し、生産量の増加を図る。 |
イ | 人経費の抑制と、間接部門の合理化を進める。 |
ウ | 販売価格は一定のまま、製品の販売数量増大を図る。 |
エ | 販売数量は現状のまま、製品の販売価格を下げる。 |
解答:イ
<解説>
損益分岐点は、売上高と経費が等しくなり、利益・損益ともにゼロの地点での売上高のことである。
損益分岐点は、次の式で計算される。
損益分岐点が低ければ低いほど、企業はより少ない売上高で利益を得ることができる。
損益分岐点を低くするには、次の方法がある。
- 変動費の削減
- 固定費の削減
ア | × | 現状と同一の設備を追加し、生産量の増加を図ると、固定費が増加するため損益分岐点売上高も高くなる。 |
イ | ○ | 人経費の抑制と、間接部門の合理化を進めることで固定費が削減されるため損益分岐点売上高は低くなる。 |
ウ | × | 販売価格は一定のまま、製品の販売数量増大を図ると、売上高は増加するが、固定費及び変動費に変化はないので、損益分岐点売上高は変わらない。 |
エ | × | 販売数量は現状のまま、製品の販売価格を下げると変動比率が上昇するので、損益分岐点売上高も高くなる。 |
問題22
新規システムの開発に当たって、初期投資額は2,400万円、稼動後の効果額は100万円/月、システム運用費は20万円/月、年間のシステム保守費は初期投資額の15%のとき、投資額を回収するための回収期間は何年か。ここで、金利コストなどは考慮しないものとする。
ア | 2 |
イ | 2.5 |
ウ | 2.9 |
エ | 4 |
解答:エ
<解説>
問題文に記述されている要件は、下記の通りである。
- 初期投資額は2,400万円
- 稼動後の効果額は100万円/月
- システム運用費は20万円/月
- 年間のシステム保守費は初期投資額の15%
- 1年間の稼働後の効果額を計算する。
100万円×12=1,200万円 - 1年間の運用費を計算する。
20万円×12=240万円 - 1年間の保守費を計算する。
2,400万円×0.15=360万円 - 1年間あたりの回収額を計算する。
1,200万円-(240万円+360万円)=600万円 - 初期投資額の回収年を計算する。
2,400万円÷600万円=4年(エ)
問題23
複数のマーケティング要素を組み合わせてマーケティングを展開する手法はどれか。
ア | マーケティングコンセプト |
イ | マーケティングチャネル |
ウ | マーケティングミックス |
エ | マーチャンダイジング |
解答:ウ
<解説>
マーケティングミックスとは、マーケティング戦略において、望ましい反応を市場から引き出すために、ツールを組み合わせることである。
マーケティング戦略を考える切り口として4Pがある。
- Product(製品)
- 製品、サービス、品質、デザイン、ブランド等
- Price(価格)
- 価格、割引、支払条件、信用取引 等
- Place(流通)
- チャネル、輸送、流通範囲、立地、品揃え、在庫 等
- Promotion(プロモーション)
- 広告宣伝、ダイレクトマーケティング 等
ア | × | マーケティングコンセプトとは、企業活動の中心は顧客を創造し維持することだと考え、マーケティングを企業活動の中心的な機能に位置づける経営方針のことである。 |
イ | × | マーケティング・チャネルとは、生産地点から消費地点へと商品が流通する経路のことである。 |
ウ | ○ | マーケティングミックスとは、ターゲット市場から期待する反応を引き出すために用いるマーケティング・ツールの組合せである。 |
エ | × | マーチャンダイジングとは、消費者の欲求・要求に適う商品を、適切な数量、適切な価格、適切なタイミング等で提供するための企業活動のことである。 |
問題24
大規模な災害などによって、企業活動を支える重要な情報システムに障害が発生したような場合でも、企業活動の継続を可能にするために、あらかじめ策定する計画はどれか。
ア | BCP |
イ | BPR |
ウ | ERP |
エ | RFP |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | BCP(Business continuity planning:事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことである。 |
イ | × | BPR(Business Process Reengineering)とは、企業活動に関するある目標(売上高、収益率など)を設定し、それを達成するために業務内容や業務の流れ、組織構造を分析、最適化することである。 |
ウ | × |
ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)は、企業全体の経営資源を有効かつ総合的に計画・管理し、経営の効率化を図るための手法である。 |
エ | × |
RFP(Request For Proposal:提案依頼書)とは、企業や情報システム部門がITサービスなどを調達する際に、発注先となるITベンダに具体的なシステム提案を行うよう要求することである。 |
問題25
Webサイトの閲覧回数、サイト内での移動履歴などを基に、閲覧者の行動を分析する手法はどれか。
ア | ABC分析 |
イ | SWOT分析 |
ウ | アクセスログ分析 |
エ | バリューチェーン分析 |
解答:ウ
<解説>
アクセスログ分析では、以下の情報を元に閲覧者の行動を分析する。
- アクセス元のIPアドレス
- アクセス元のドメイン名
- アクセスされた日付と時刻
- アクセスされたファイル名
- リンク元のページのURL
- 訪問者のWebブラウザ名やOS名
- 処理にかかった時間
- 受信バイト数、送信バイト数
- 最初にアクセスしたWebページ,離脱ページしたページなどのサイト内動線
ア | × | ABC分析とは、優先的に管理する対象を明確にするために、売上金額などの累積構成比を基に重要度のランク付けを行う手法である。 |
イ | × | SWOT分析とは、企業が戦略立案する際に使われる分析手法である。企業や組織の「強み(Strengths)」 、「弱み (Weaknesses)」、「機会 (Opportunities)」、「脅威 (Threats) 」を評価・分析する。 |
ウ | ○ | 正しい |
エ | × | バリューチェーン分析とは、企業の様々な活動が最終的な付加価値にどのように貢献しているのか、その量的・質的な関係を鳥瞰的に分析することである。 |
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