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平成23年度特別解答
問題36
テスト担当者がソフトウェア結合テストを実施したところ、実行結果がテスト仕様書の記述と異なっていた。テスト担当者の対応として、適切なものはどれか。
ア | それまでの正常終了分も含めて、すべてのテストデータの見直しを実施する。 |
イ | テスト担当者がテストケースを修正して、再度テストを実施する。 |
ウ | テスト担当者がプログラムを修正して、テストを継続する。 |
エ | 問題を記録し、開発者に修正を依頼する。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | すべてのテストデータの見直しを実施するのは非効率的である。 |
イ | × | テスト担当者がテストケースを修正してはいけない。修正する場合は、テストケースを作成した者に依頼するべきである。 |
ウ | × | テスト担当者がプログラムを修正してはいけない。プログラム担当者に依頼するべきである。 |
エ | ○ | 問題を記録し、開発者に修正を依頼する。記録された内容を元に開発者が修正を加える。 |
問題37
ソフトウェア受入れにおいて実施される事項はどれか。
ア | 利用者から新たなシステム化に向けて要望などをヒアリングする。 |
イ | 利用者ごとに割り振るアクセス権を検討し、アクセス権設定をどのように行うか設計する。 |
ウ | 利用者にアンケートを配り、運用中のシステムの使い勝手などについて調査する。 |
エ | 利用者マニュアルを整備し、利用者への教育訓練を実施する。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 要件定義において実施される事項である。 |
イ | × | システム設計において実施される事項である。 |
ウ | × | 保守・運用において実施される事項である。 |
エ | ○ | ソフトウェア受入れにおいて実施される事項である。 |
問題38
経理部では新たな財務会計パッケージを使用することになり、このパッケージを搭載した新サーバがベンダから納品された。サーバの運用 管理は情報システム部が行うことになった。利用者部門である経理部と、運用部門である情報システム部門の間で、サービスレベルの観点で合意すべき事項に関する記述a~dのうち、適切なものだけをすべて挙げたものはどれか。
a | 財務会計パッケージを利用可能な時間帯 | |
b | 新サーバ購入費用の情報システム部との負担割合 | |
c | 新サーバをベンダから受け入れる際のテスト項目 | |
d | データのバックアップの取得範囲と頻度 |
ア | a |
イ | a,b |
ウ | a,d |
エ | c,d |
解答:ウ
<解説>
サービスレベルとは、サービスの品質のことである。
SLA(Service Level Agreement:品質保証制度) とは、ITサービスの提供者と委託者との間で、ITサービスの契約を締結する際に、提供するサービスの範囲・内容及び前提となる諸事項を踏まえた上で、サービスの品質に対する要求水準を規定するとともに、規定した内容が適正に実現されるための運営ルールを両者の合意として明文化したものである。
SLAに記載されるものには次のものなどがある。
- サービス提供時間(a)
- 稼働率
- バックアップの取得範囲と頻度(d)
- バックアップの保存期間
- バックアップに要する時間
- リストアに要する時間
したがって、ウが正解である。
問題39
内部統制の説明として、適切なものはどれか。
ア | 業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、法令順守、資産の保全を達成するために、企業内のすべての者によって遂行されるプロセスのこと |
イ | 経営をゆだねられている経営者などが、金融機関などから資産を調達して親会社の株主から株式を買い取り、経営権を取得すること |
ウ | 仕事と仕事から離れた個人の生活の両方について、どちらかが犠牲になることなく、それぞれをバランスよく充実させていこうという考え方のこと |
エ | 組織活動の目的を達成するための組織体の取組みであり、業務とシステムをともに最適化することを目指す手法のこと |
解答:ア
<解説>
内部統制とは、組織の業務の適正を確保するための体制を構築していくシステムのことであり、組織がその目的を有効・効率的かつ適正に達成するために、その組織の内部において適用されるルールや業務プロセスを整備し、運用することである。
ア | ○ | 内部統制に関する説明である。 |
イ | × | MBO(Management Buyout:経営陣買収)に関する説明である。 |
ウ | × | ワークライフバランスに関する説明である。 |
エ | × | EA(Enterprise Architecture)に関する説明である。 |
問題40
ITサービスマネジメントにおけるリリース管理の説明として、適切なものはどれか。
ア | インシデントが発生した根本原因を突き止め、問題の再発を防ぐ。 |
イ | インシデント発生時に、迅速に通常のサービス運用を回復する。 |
ウ | 組織で使用しているIT資産を正確に把握し、不適切な使用をさせない。 |
エ | 変更管理で承認された変更を稼働環境に適用する。 |
解答:エ
<解説>
サービスサポートは、「インシデント管理」、「問題管理」、「構成管理」、「変更管理」、「リリース管理」の5つのプロセスで構成されている。
- インシデント管理
- 迅速なサービスの復旧を行い、企業が行う事業活動への影響を最小限に抑える事を目的としたプロセス。
- 問題管理
- インシデントや障害原因の追及と対策および再発防止策の策定を目的としたプロセス。
- 構成管理
- ITサービスの構成アイテム(CI)情報の正確な収集、認識と収集した情報の維持管理および確認・監査を目的としたプロセス。
- 変更管理
- ITサービスの構成アイテム(CI)情報の変更を安全確実かつ効率的に実施する事を目的としたプロセス。
- リリース管理
- 変更管理プロセスで承認された内容を本番環境(ITサービス提供媒体)に正しく反映させる為の作業(リリース作業)をコントロールする事を目的としたプロセス。
ア | × | 問題管理に関する説明である。 |
イ | × | インシデント管理に関する説明である。 |
ウ | × | 構成管理に関する説明である。 |
エ | ○ | リリース管理に関する説明である。 |
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