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平成23年度特別解答
問題66
システム評価の方法であるベンチマークテストに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア | システムの可用性を、システムが正常に稼動している割合で評価する。 |
イ | システムの処理能力を、標準的なプログラムやデータを用いて評価する。 |
ウ | システムの信頼性を、障害が回復してシステムが復旧してから、次の障害が発生してシステムが停止するまでの平均時間で評価する。 |
エ | システムの保守性を、システムが故障してから復旧するまでの平均時間で評価する。 |
解答:イ
<解説>
ベンチマークテストとは、コンピューターのハードウエアやソフトウエアの処理能力を比較するためのテストである。
ア | × | 稼働率に関する説明である。 |
イ | ○ | ベンチマークテストに関する説明である。 |
ウ | × | MTBF(Mean Time Between Failer:平均故障間隔)に関する説明である。 |
エ | × | MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間)に関する説明である。 |
問題67
CPUに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | CPU内部に埋め込まれているキャッシュメモリは、主記憶装置の容量を仮想的に拡張するために用いられる。 |
イ | CPUの演算機能は制御機能の一部である。 |
ウ | CPUは、一度に処理するデータ量によって、“16ビットCPU"、“32ビットCPU"、“64ビットCPU"などに分類されるが、ビット数の大小と処理能力は関係がない。 |
エ | 同じ構造をもつCPUであれば、クロック周波数が高いものほど処理速度が速い。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | CPU内部に埋め込まれているキャッシュメモリは、主記憶装置とCPUとの速度差を埋めるために用いる。 |
イ | × | CPUの演算機能と制御機能は互いに独立している。 |
ウ | × | CPUは、一度に処理するデータ量によって、“16ビットCPU"、“32ビットCPU"、“64ビットCPU"などに分類されるが、ビット数が大きいほど処理能力は高い。 |
エ | ○ | 同じ構造をもつCPUであれば、クロック周波数が高いものほど処理速度が速い。 |
問題68
生体認証の仕組みとして、静脈パターンを利用するものはどれか。
ア | 顔認証 |
イ | 虹(こう)彩認証 |
ウ | 声紋認証 |
エ | 掌(てのひら)認証 |
解答:エ
<解説>
バイオメトリクス認証とは、指紋や眼球の虹彩、声紋などの身体的特徴によって本人確認を行う認証方式のことである。暗証番号やパスワードなどに比べ、原理的に極めて「なりすまし」にくい。
ア | × | 顔認証とは、顔認識技術を用いて本人確認を行う認証方式。 |
イ | × | 虹(こう)彩認証とは、眼球の黒目に現れる皺のパターンを識別して本人確認を行う認証方式。 |
ウ | × | 声紋認証とは、声の特徴で本人確認を行う認証方式。 |
エ | ○ | 掌(てのひら)認証とは、手のひらから静脈パターンを読み取ることで、本人確認を行う認証方式。 |
問題69
PCの省電力機能に関する次の記述のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
PCの電源を切る直前の作業状態を補助記憶装置に保存しておき、次に電源を入れたときにこの内容を読み出して電源を切る直前の状態に戻して使用可能とする機能を[ a ]という。
また、作業を中断して省電力モードに移行する際、移行直前の作業状態を主記憶装置に記憶し、作業再開時に速やかにPCを移行直前に戻して使用可能とする機能を[ b ]という。

解答:ウ
<解説>
各選択肢の説明を下記に記す。
- スタンバイ
- スタンバイ状態(サスペンド)のことである。グラフィックス機能やハードディスク、そのほかのデバイスの電源をオフにすることで、消費電力を抑えるモードである。ただし、メモリ には電力が供給され、実行中のデータがそのまま保持されるため、電源オフ/オンと違って作業を中断した状態からの再開が可能である。
スタンバイ状態からの復帰も数秒程度と速い。- ミラーリング
- 2台のディスクに同じデータを同時に書込み,信頼性を向上させる方式
- ストライピング
- データを分割して記録することである。
- ハイパネーション
- 休止状態(ハイバネーション)のことである。ハードディスク上にメモリの内容を退避してから、メモリを含む各デバイスの電源をオフにするモードである。
スタンバイ状態とは異なり、完全に電源オフと同様の状態となるので、休止状態への移行や復帰に時間がかかってしまう。
したがって、[ a ],[ b ]は次のようになる。正解はウである。
PCの電源を切る直前の作業状態を補助記憶装置に保存しておき、次に電源を入れたときにこの内容を読み出して電源を切る直前の状態に戻して使用可能とする機能を[a:ハイパネーション]という。
また、作業を中断して省電力モードに移行する際、移行直前の作業状態を主記憶装置に記憶し、作業再開時に速やかにPCを移行直前に戻して使用可能とする機能を[b:スタンバイ ]という。
問題70
同じ装置が複数接続されているシステム構成のうち、システムが停止する可能性の最も低いものはどれか。ここで、―□―は装置を表し、 並列に接続されている場合はいずれか一つの装置が動作していればよく、直列に接続されている場合はすべての装置が動作していなければならない。

解答:エ
<解説>
各装置の稼働率を0.9として計算する。
ア | × | a×a=a2=0.92=0.81 |
イ | × | 1-(1-a)×(1-a)=1-(1-a)2=1-(1-0.9)2=1-0.12=0.99 |
ウ | × | a×a×a=a3=0.93=0.729 |
エ | ○ | 1-(1-a)×(1-a)×(1-a)=1-(1-0.9)3=1-0.13=0.999 |
したがって、システムが停止する可能性の最も低いものはエである。
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