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- 平成21年度春季問題
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平成21年度春季解答
問題1
(1+α)nの計算を、1+n×αで近似計算ができる条件として、適切なものはどれか。
ア | |α|が1に比べて非常に小さい。 |
イ | |α|がnに比べて非常に小さい。 |
ウ | |α÷n|が1より大きい。 |
エ | |n×α|が1より大きい。 |
解答:ア
<解説>
- nに0~3の値を代入する。
- n=0の場合
(1+α)0=1+(α×0)⇒近似値が成立 - n=1の場合
(1+α)1=1+α⇒近似値が成立 - n=2の場合
1+2α+a2 = 1+2α a2 = 0 - n=3の場合
1+3α+3α2+α3 = 1+3α 3α2+α3 = 0
- n=0の場合
- n≧2で近似値が成立するためには、anの項を0に近づける必要がある。
よって、|α|を非常に小さな数にする必要がある。
したがって、(ア)|α|が1に比べて非常に小さい。が正解である。
問題2
次に示す有限オートマトンが受理する入力列はどれか。ここで、S1は初期状態を、S3は受理状態を表している。
ア | 1011 |
イ | 1100 |
ウ | 1101 |
エ | 1110 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 1011: | S1 -(1)→ S2 -(0)→ S2 -(1)→ S1 -(1)→ S2と遷移する。S2で終わるので誤りである。 |
イ | × | 1100: | S1 -(1)→ S2 -(1)→ S1 -(0)→ S3 -(0)→ S2と遷移する。S2で終わるので誤りである。 |
ウ | ○ | 1101: | S1 -(1)→ S2 -(1)→ S1 -(0)→ S3 -(1)→ S3と遷移する。S3(受理状態)で終わるので正解である。 |
エ | × | 1110: | S1 -(1)→ S2 -(1)→ S1 -(1)→ S2 -(0)→ S2と遷移する。S2で終わるので誤りである。 |
問題3
自然数をキーとするデータを、ハッシュ表を用いて管理する。キーxのハッシュ関数h(x)を
h(x)=x mod n
とすると、キーaとbが衝突する条件はどれか。ここで、nはハッシュ表の大きさであり、x mod nはxをnで割った余りを表す。
ア | a+bがnの倍数 |
イ | a-bがnの倍数 |
ウ | nがa+bの倍数 |
エ | nがa-bの倍数 |
解答:イ
<解説>
下図より、キーaとbが衝突する条件は(イ)a-bがnの倍数である。
問題4
メモリの誤り制御の方式で、2ビットの誤り検出機能と、1ビットの誤り訂正機能をもたせるのに用いられるものはどれか。
ア | 奇数パリティ |
イ | 水平パリティ |
ウ | チェックサム |
エ | ハミング符号 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 奇数パリティは、バイト単位のデータにパリティビットを付加し、データ+パリティビットの1の個数を奇数にすることで誤り検出をする手法である。1 ビットの誤り検出しかできない。 |
イ | × | 水平パリティは、データに対して水平方向に付加されたパリティビットのことである。1ビットの誤り検出しかできない。 |
ウ | × | チェックサムは、データの合計などを計算し、その結果をデータに付加することでエラーを検出する方式である。誤り検出できるビット数は分割するサイズによって異なる。誤り訂正はできない。 |
エ | ○ | ハミング符号はメモリの誤り制御方式である。ハミング符号方式では2ビットの誤り検出機能と、1ビットの誤り訂正をおこなうことができる。 |
問題5
3台の装置X~Zを接続したシステムA、Bの稼働率について、適切なものはどれか。ここで、3台の装置の稼働率は、いずれも0より大きく1より小さいものとする。
ア | 各装置の稼働率の値によって、AとBの稼働率のどちらかが高いかは変化する。 |
イ | 常にAとBの稼働率は等しい |
ウ | 常にAの稼働率が高い。 |
エ | 常にBの稼働率が高い。 |
解答:エ
<解説>
X,Y,Zの稼働率を0.9として、A,Bの稼働率を計算すると次のようになる。
したがって、(エ)「常にBの稼働率が高い。」が正解である。
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