必ず受かる情報処理技術者試験

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平成23年度特別解答

問題21

(1)~(4)はある障害の発生から本格的な対応までの一連の活動である。

(1)~(4)の各活動とそれに対するITILの管理プロセスの組合せのうち、適切なものはどれか。

  (1) 利用者からサービスデスクに“特定の入力操作が拒否される”という連絡があったので、別の入力操作による回避方法を利用者に伝えた。
  (2) 原因を開発チームで追及した結果、アプリケーションプログラムに不具合があることが分かった。
  (3) 障害の原因となったアプリケーションプログラムの不具合を改修する必要があるのかどうか改修した場合に不具合箇所以外に影響が出る心配はないかどうかについて、関係者を集めて確認し、改修することを決定した。
  (4) 改修したアプリケーションプログラムの稼働環境への適用については、利用者への周知、適用手順及び失敗時の切戻し手順の確認など、十分に事前準備を行った。

解答:ア

<解説>

ITILにおけるサービスサポートは、「インシデント管理」、「問題管理」、「構成管理」、「変更管理」、「リリース管理」の5つのプロセスで構成されている。

インシデント管理
迅速なサービスの復旧を行い、企業が行う事業活動への影響を最小限に抑える事を目的としたプロセス。
問題管理
インシデントや障害原因の追及と対策および再発防止策の策定を目的としたプロセス。
構成管理
ITサービスの構成アイテム(CI)情報の正確な収集、認識と収集した情報の維持管理および確認・監査を目的としたプロセス。
変更管理
ITサービスの構成アイテム(CI)情報の変更を安全確実かつ効率的に実施する事を目的としたプロセス。
リリース管理
変更管理プロセスで承認された内容を本番環境(ITサービス提供媒体)に正しく反映させる為の作業(リリース作業)をコントロールする事を目的としたプロセス。
  (1) インシデント管理プロセスの活動である。
  (2) 問題管理プロセスの活動である。
  (3) 変更管理プロセスの活動である。
  (4) リリース管理及び展開管理プロセスの活動である。

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問題22

IT投資案件において、投資効果をPBP(Pay Back Period)で評価する。投資額が500のとき、期待できるキャッシュインの四つのシナリオa~dのうち、最も投資効率が良いものはどれか。

a
b
c
d

解答:エ

<解説>

× 投資額を回収できるのは4年目となる。
× 投資額を回収できるのは3年目となる。
× 投資額を回収できるのは4年目となる。
投資額を回収できるのは2年となる。

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問題23

システム化計画の立案において実施する作業で、その作業の結果を基に、後続の作業でシステム化を整理し、情報と処理の流れを明確にするものはどれか。

機能要件の定義
業務運用手順の文書化
業務モデルの作成
システム方式の設計

解答:ウ

<解説>

共通フレーム2007における、システム化計画の立案のタスクは次のものである。

システム化計画の立案

  • システム化計画の基本要件の確認
  • 対象業務の内容の確認,システム課題の定義
  • 対象システムの分析,適用情報技術の調査
  • (ウ)業務モデルの作成
  • システム化機能の整理とシステム方式の策定
  • システム化に必要な付帯機能、付帯設備に対する基本方針の明確化
  • サービスレベルと品質に対する基本方針の明確化
  • 実現可能性の検討,全体開発スケジュールの作成
  • システム化計画,プロジェクト計画の作成と承認等

したがって、ウが正解である。

× 利害関係者要件の定義において実施する作業である。
× 運用プロセス開始の準備において実施する作業である。
システム化計画の立案において実施する作業である。
× システム方式設計において実施する作業である。

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問題24

法人が作成し、公開、発売したソフトウェアの著作権の権利期間は公開から何年か。

15
20
30
50

解答:エ

<解説>

著作権法で著作権物の保護期間は50年と定められている。

(団体名義の著作物の保護期間)

第53条
  1. 法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、その著作物の公表後五十年(その著作物がその創作後五十年以内に公表されなかつたときは、その創作後五十年)を経過するまでの間、存続する。
  2. 前項の規定は、法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作者である個人が同項の期間内にその実名又は周知の変名を著作者名として表示してその著作物を公表したときは、適用しない。
  3. 第15条第2項の規定により法人その他の団体が著作者である著作物の著作権の存続期間に関しては、第1項の著作物に該当する著作物以外の著作物についても、当該団体が著作の名義を有するものとみなして同項の規定を適用する。

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問題25

メーカのA社は、A社が設計しB社がコーディングしたソフトウェアをROMに組み込み、そのROMを部品とした製品Xを製造し、販売会社であるC社に卸している。 C社は、この製品に“製造元A社”と表示し、一般消費者に販売した。 ある消費者が購入した商品Xを使用したところ、ROMに組み込まれたソフトウェアの欠陥によってけがをした。 原因はソフトウェアの設計の不具合であった。 製造物責任法上、製造物責任を問われる企業はどれか。

A社
A社とB社
A社とC社
A社とB社とC社

解答:ア

<解説>

製造物責任法とは、製品の欠陥によって生命,身体又は財産に損害を被ったことを証明した場合に,被害者は製造会社などに対して損害賠償を求めることができる法律である。製造物責任法によって円滑かつ適切な被害救済が行われる。

A社
機器を製造しているの上に、“製造元A社”と表示しているので、製造物責任を問われる。
B社
A社が行った設計に関する指示に従ったことにより過失が生じたので製造物責任を免れる。
※B社は過失がなかったことを消費者に対して立証できなければ製造物責任を負わされる可能性はある。
C社
販売会社なので責任を免れる。

したがって、アが正解である。

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