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平成26年度春季解答
問題21
IP(知的財産)ライセンス契約の中で規定されるランニングロイヤリティの説明として、適切なものはどれか。
ア | 技術サポートを受ける際に課される技術料 |
イ | 技術の開示を受ける際に課される一時金 |
ウ | 特許発明の実施の実績に応じて額が決まる使用料 |
エ | 毎年メンテナンス費用として課される料金 |
解答:ウ
<解説>
ロイヤリティには、ランニングロイヤリティとイニシャルロイヤリティがある。
- イニシャルロイヤリティ
- 契約時や特許技術の開示時などのある時点において支払われる固定額のロイヤリティ
- ランニングロイヤリティ
- 販売額に応じて一定の割合を定期的に払っていく方式などの変動額のロイヤリティ
ア | × | ロイヤリティ(特許権使用料)ではない |
イ | × | イニシャルロイヤリティに該当する |
ウ | ○ | ランニングロイヤリティに該当する |
エ | × | ロイヤリティ(特許権使用料)ではない |
問題22
ソフトウェア開発を下請事業者に委託する場合、下請代金遅延防止法に照らして、禁止される行為はどれか。
ア | 継続的な取引が行われているので、支払条件、支払期日等を記載した書面をあらかじめ交付し、個々の発注書面にはその事項の記載を省略する。 |
イ | 顧客の都合で、仕様変更の必要が生じたので、下請事業者と協議の上、発生する費用の増加分を下請代金に加算することで仕様変更に応じてもらう。 |
ウ | 顧客の求める仕様が確定していなかったので、発注の際には下請事業者に仕様が未記載の書面を交付し、使用が確定した時点では、内容を書面ではなく口頭で伝えた。 |
エ | 振り込め手数料を下請事業者が負担する旨を発注前に書面で合意したので、親事業者が負担した実費の範囲内で振込手数料を差し引いて下請代金を支払う。 |
解答:ウ
<解説>
下請代金遅延防止法は,下請代金の支払遅延等を防止することによつて,親事業者の下請事業者に対する取引を公正ならしめるとともに,下請事業者の利益を保護し,もつて国民経済の健全な発達に寄与することを目的とした法律である。
下請代金遅延防止法では、親事業者の義務として次のものを挙げている。
- (1)発注書面の交付義務
- 委託後、直ちに、給付の内容、下請代金の額、支払期日及び支払方法等の事項を記載した書面を交付する義務。
- (2)発注書面の作成、保存義務
- 委託後、給付、給付の受領(役務の提供の実施)、下請代金の支払等について記載した書類等を作成し、保存する義務。
- (3)下請代金の支払期日を定める義務
- 下請代金の支払期日について、給付を受領した日(役務の提供を受けた日)から60日以内で、かつ出来る限り短い期間内に定める義務。
- (4)遅延利息の支払義務
- 支払期日までに支払わなかった場合は、給付を受領した日(役務の提供を受け た日)の60日後から、支払を行った日までの日数に、年率14.6%を乗じた金額を「遅延利息」として支払う義務。
ア | × | 下請代金遅延防止法上、問題はない。 |
イ | × | 下請代金遅延防止法上、問題はない。 |
ウ | ○ | (1)発注書面の交付義務に違反する |
エ | × | 下請代金遅延防止法上、問題はない。 |
問題23
コンティンジェンシープランにおける留意点はどれか。
ア | 企業のすべてのシステムを対象とするのではなく、システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。 |
イ | 災害などへの対応のために、すぐに利用できるよう、バックアップデータをコンピュータ室内又はセンタ内に保存しておく。 |
ウ | バックアップの対象は、機密情報の中から機密度を勘案して選択する。 |
エ | 被害のシナリオを作成し、これに基づく“予防策定手順”を策定する。 |
解答:ア
<解説>
コンティンジェンシープランとは、事件・事故・災害などの不測の事態が発生することを想定し、その被害や損失を最小限にとどめるために、あらかじめ定めた対応策や行動手順のことである。
ア | ○ | コンティンジェンシープランにおいて、すべてのシステムを対象とすると手間やコストは膨大になる。したがって、システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。 |
イ | × | バックアップデータはコンピュータ室内又はセンタ内ではなく、コンピュータの設置場所から遠く離れた場所に保存しておくべきである。 |
ウ | × | バックアップの対象は、業務で使用するすべてのデータとするべきである。 |
エ | × | 予防策策定手順ではなく、主に復旧方針や復旧手順を策定する。 |
よってアが正解である。
問題24
メールサーバ(SMTPサーバ)の不正利用を防止するために行う設定はどれか。
ア | ゾーン転送のアクセス元を制御する。 |
イ | 第三者中継を禁止する。 |
ウ | ディレクトリに存在するファイル名の表示を禁止する。 |
エ | 特定のディレクトリ以外でのCGIプログラムの実行を禁止する。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | DNSの設定内容が外部に漏れないようにする方法である。 |
イ | ○ | メールサーバ(SMTPサーバ)の不正利用を防止するための方法である。 |
ウ | × | Webサーバの配置を分かりづらくするための方法である。 |
エ | × | CGIプログラムの権限設定の方法である。 |
問題25
SSLに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | SSLで使用するWebサーバのディジタル証明書にはIPアドレスの組込みが必須なので、WebサーバのIPアドレスを変更する場合は、ディジタル証明書を再度取得する必要がある。 |
イ | SSLで使用する個人認証用のディジタル証明書は、ICカードなどに格納できるので、格納場所を特定のPCに限定する必要はない。 |
ウ | SSLはWebサーバを経由した特定の利用者間の通信のために開発されたプロトコルであり、Webサーバ提供者への事前の利用者登録が不可欠である。 |
エ | 日本国内では、SSLで使用できる共通鍵の長さは、128ビット未満に制限されている。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | SSLで使用するWebサーバのディジタル証明書にはIPアドレスの組込みは不要である。 |
イ | ○ | SSLで使用する個人認証用のディジタル証明書は、ICカードなどに格納できるので、格納場所を特定のPCに限定する必要はない。 |
ウ | × | SSLは不特定多数のユーザとサーバ間での通信の暗号化のために開発されたプロトコルである。 |
エ | × | SSLの規格は世界的に統一されているので日本国内でのみの規格は存在しない。 |
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