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平成21年度秋季解答
問題1
業務のあるべき姿を表す論理モデルを説明したものはどれか。
ア | 企業における主要機能を明確にして、現状の業務機能を分析し、体系化したもの |
イ | 経営目標の達成に必要な業務機能を定義し、体系化したもの |
ウ | 現状の業務機能と情報システムでの処理を分析し、相互関係を明確化したもの |
エ | 本来あるべき業務機能と現状を比較・分析し、評価したもの |
解答:イ
<解説>
DFDなどを用いた構造化分析では、「現物理モデル」→「現論理モデル」→「新論理モデル」→「新物理モデル」の順でシステムのモデル化を行う。
設問では、「業務のあるべき姿を表す」という記述があるので、現状(As-Is)の論理モデルではなく新(To-Be)論理モデルが解答となる。
- 現物理モデル
- 現行の業務やシステムの実態を“ありのまま”に示すモデル
- 現論理モデル
- 現物理から誰(人や組織)がいつ(タイミング),どのように(手段や媒体)といった物理的な制約を取り払ったモデル
- 新論理モデル
- 現論理の問題点を解決するために必要なデータ項目や処理を加えたモデル
- 新物理モデル
- 新論理を実現する物理的な特性を表したモデル
ア | × | 現論理モデルに関する記述である。 |
イ | ○ | 新論理モデルに関する説明である。 |
ウ | × | 現物理モデルに関する説明である。 |
エ | × | 新物理モデルに関する説明である。 |
問題2
BPOを説明したものはどれか。
ア | 企業内の業務全体を対象として、業務プロセスを抜本的に見直すことで、品質・コスト・スピードを改善し、競争優位性を確保すること |
イ | 災害や事故で被害を受けても、重要事業を中断させない、又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること |
ウ | 社内業務のうちコアビジネス以外の業務の一部又は全部を、情報システムと併せて外部に委託することで、経営資源をコアビジネスに集中させること |
エ | プロジェクトを、戦略との適合性や費用対効果、リスクといった観点から評価を行い、情報化投資のバランスを管理し、最適化を図ること |
解答:ウ
<解説>
BPO (Business Process Outsourcing)とは、企業が自社の業務処理(ビジネスプロセス)の一部を、外部の業者にアウトソーシングすることである。
ア | × | BPR(Business Process Re-engineering)の説明である。 |
イ | × | BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)説明である。 |
ウ | ○ | BPO (Business Process Outsourcing)の説明である。 |
エ | × | プロジェクト評価の説明である。 |
問題3
マイケルハマーの提唱するリエンジニアリングの特徴はどれか。
ア | 業務の非効率な部分を組織構造の視点から見直し、業務効率の向上と社員の意識改革を図る。 |
イ | 顧客の満足度を高めることを主眼とし、最新の情報技術を用いて業務プロセスと組織を根本的に改革する。 |
ウ | 最新の情報技術を用いて業務システムを開発することによって、組織をスリム化し、企業の競争力強化を図る。 |
エ | ボトムアップ方式で業務システムと組織の改革を図ることであり、社員全員参加型の生産性向上施策である。 |
解答:イ
<解説>
マイケルハマーが提唱するリエンジニアリングは,BPR(Business Process Reengineering)と呼ばれることが多い。
BPR は、企業改革のために既存の組織やビジネスルールを抜本的に見直し、プロセスの視点で職務、業務フロー、管理機構、情報システムを再設計(リエンジニアリング)するという経営コンセプトのこと。ハマーは、リエンジニアリングを「コスト、品質、サービス、スピードのような、重大で現代的なパフォーマンス基準を劇的に改善するために、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し、抜本的にそれをデザインし直すこと」と定義している。
問題4
BI(Business Intelligence)を説明したものはどれか。
ア | 企業内の業務の流れを可視化し、業務改善サイクルを適用することで、継続的な業務改善に活用しようとする手法 |
イ | 企業内の異なるシステムを互いに連結し、データやプロセスの効率的な統合を図ることで、企業経営に活用しようとする手法 |
ウ | 企業内の重要な戦略目標の達成度を測定するための指標の値を把握し、分析することで、業務の進捗管理に活用しようとする手法 |
エ | 企業内の膨大なデータを蓄積し、分析・加工することで、企業の迅速な意思決定に活用しようとする手法 |
解答:エ
<解説>
業務システムなどから蓄積される企業内の膨大なデータを、蓄積・分析・加工して、企業の意思決定に活用しようとする手法。その背景にはデータウェアハウスやデータマイニングの技術の進展がある。
ア | × | BPM(Business Process Management)の説明である。 |
イ | × | ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージの説明である。 |
ウ | × | SLA(Service Level Agreement)の説明である。 |
エ | ○ | BI(Business Intelligence)の説明である。 |
問題5
情報システムのアウトソーシングを説明したものはどれか。
ア | 外部の企業に、情報システムの開発、運用、保守などに関するすべて又は一部の業務を委託すること |
イ | 情報システム部門を分離して子会社にし、親会社以外からの業務の委託を受けること |
ウ | 派遣契約をしている要員が、監督者の指示を受けて、情報システムの開発、運用、保守などに関する作業を実施すること |
エ | ユーザ部門に、情報システムの運用、保守のすべて又は一部の業務を移管すること |
解答:ア
<解説>
アウトソーシングとは外部資源の活用という意味である。外部の専門企業を活用し設備投資負担の軽減,人員削減,得意分野への経営資源の集中などを図ることが目的である。
したがって、アが正解である。
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