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平成23年度秋季解答
問題6
システムの機能要件を定義する上で、前提となる要件定義作業はどれか。
ア | 対象業務の業務モデルから業務機能を支援するシステム化機能を整理し、その実現のために必要なシステム方式を策定する。 |
イ | 対象業務の具体的な業務上の問題点を分析し、解決方向を明確化するとともに、システムを用いて実現すべき課題を定義する。 |
ウ | 利害関係者からニーズを整理し、新しい業務の在り方や運用をまとめた上で、業務上実現すべき要件を明らかにする。 |
エ | 利害関係者要件のシステム要求が技術的に実現可能であるかを検証し、システム設計が可能な技術要件に変換する。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 当選択肢の説明は,“1.4.3.7 システム化機能の整理とシステム方式の策定” に該当する。 |
イ | × | 当選択肢の説明は,“1.4.3.3 対象業務のシステム課題の定義”に該当する。 |
ウ | ○ | 当選択肢の説明は,“1.5.2.2 業務要件の定義”に該当する。 |
エ | × | 当選択肢の説明は,“1.6.3 システム方式設計”に該当する。 |
問題7
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)において、投資用の資金源と位置付けられる事業はどれか。
ア | 市場成長力が高く、相対的市場占有率が高い事業 |
イ | 市場成長力が高く、相対的市場占有率が低い事業 |
ウ | 市場成長力が低く、相対的市場占有率が高い事業 |
エ | 市場成長力が低く、相対的市場占有率が低い事業 |
解答:ウ
<解説>
PPM(Product Portfolio Management:プロダクトポートフォリオマネジメント)とは、市場の成長率と自社の持つ市場シェアの比率の最適なマッチングを計り、成長を実現するための理論である。
PPMでは、キャッシュの流出入の状況に応じて、それぞれの事業分野を次の4つのカテゴリに分類する。
- 重要な資金源になる「金のなる木」
- これからの成長が見込まれる事業分野で先行投資が必要な「花形」
- 成長分野であるが、市場シェアが低く、現時点で赤字の事業分野である「問題児」
- 成長も見込まれず、市場シェアも低い「負け犬」
投資用の資金源と位置付けられるものは、安定した収益を確保できる「金のなる木」のことである。
すなわち、(ウ)市場成長率が低く、相対的市場占有率が高い事業である。
問題8
企業戦略におけるTOBを説明したものはどれか。
ア | 価格と期間を広告し、不特定かつ多数の株主から株式を買い付けて、経営支配権を獲得する。 |
イ | 経営陣に属さない一般従業員が、自社の株式を買い取り、経営を引き継ぐ。 |
ウ | 子会社や事業部門の経営陣が、自社の株式を買い取り、独立する。 |
エ | ベンチャーキャピタルが、対象会社に投資するだけでなく、役員を送り込んで経営に関与する。 |
解答:ア
<解説>
TOB(Take Over Bid:株式公開買付け)とは、買収側の企業が被買収側の企業の株式を価格、株数、買い付け期間などを公開して、株式市場を通さず直接株主から買い取る手法である。
ア | ○ | TOB(Take Over Bid:株式公開買付け)の説明である。 |
イ | × | EOB(Employee Buy Out)の説明である。 |
ウ | × | MBO(Management Buy Out)の説明である。 |
エ | × | MBI(Management Buy In)の説明である。 |
問題9
コアコンピタンスに該当するものはどれか。
ア | 主な事業ドメインの高い成長率 |
イ | 競合他社よりも効率性の高い生産システム |
ウ | 参入を予定している事業分野の競合状況 |
エ | 収益性の高い事業分野での市場シェア |
解答:イ
<解説>
コアコンピタンスは、競合他社に真似できない核となる能力のことである。コアコンピタンスは他社との差別化や競争優位の源泉となる。
したがって、イが正解である。
ア | × | 事業ドメインとは、企業が経済活動を展開する事業領域、または主力事業となる本業のことである。 |
イ | ○ | 競合他社よりも効率性の高い生産システムは強みであり、競合他社に真似できない核となる能力である。 |
ウ | × | 参入を予定している事業分野の競合状況は、その事業分野へ参入するかどうかの判断材料とはなるが、コアコンピタンスとは関係がない。 |
エ | × | 収益性の高い事業分野での市場シェアは、企業の位置づけ(地位)を示すものである。 |
問題10
ブルーオーシャン戦略を説明したものはどれか。
ア | いまだかつてない価値を提供することで競争のない市場領域を切り開く。 |
イ | 競争優位を確立するために他社のどこよりも低いコストを実現する。 |
ウ | ベストプラクティスを取り入れることで品質向上やプロセス改善に結びつける。 |
エ | リーダ企業を模倣することで開発コストを削減し利潤の最大化を目指す。 |
解答:ア
<解説>
「ブルーオーシャン戦略」とは、競争の激しい既存市場(レッドオーシャン)を避け、競争のない未開拓市場を切り開いていく経営戦略である。
したがって、アが正解である。
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