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平成23年度秋季解答
問題11
プロセッサにデータを読み込むときにキャッシュメモリにヒットしなかった場合、キャッシュメモリ制御装置が行う動作はどれか。
ア | キャッシュメモリから所要のデータをブロック転送し、磁気ディスクに書き込む。 |
イ | 磁気ディスクから所要のデータをブロック転送し、キャッシュメモリに読み込む。 |
ウ | 主記憶から所要のデータをブロック転送し、キャッシュメモリに読み込む。 |
エ | ディスクキャッシュから所要のデータをブロック転送し、主記憶に読み込む。 |
解答:ウ
<解説>
キャッシュメモリ (cache memory) は、CPUなど処理装置がデータや命令などの情報を取得/更新する際に主記憶装置やバスなどの遅延/低帯域を隠蔽化させ、処理装置と記憶装置の性能差を埋めるために用いる高速小容量メモリのことである。
ア | × | キャッシュメモリと磁気ディスク間に関連性はない。 |
イ | × | キャッシュメモリと磁気ディスク間に関連性はない。 |
ウ | ○ | 読み込むべきデータがキャッシュメモリにない場合、主記憶から所要のデータをブロック転送し、キャッシュメモリに読み込む。 |
エ | × | ディスクキャッシュメモリはプロセッサと直接やりとりは行わない。 |
問題12
プロセッサと複数のメモリとを図のように接続した組込みシステムがある。16進数で表記したアドレス2F0番地を読み出したとき、データを出力するメモリはどれか。ここで、デコーダは右の表のとおりに信号出力を行うものとし、データバスなどの信号線は省略している。
ア | メモリ1 |
イ | メモリ2 |
ウ | メモリ3 |
エ | メモリ4 |
解答:ウ
<解説>
- 16進数"2F0"はビット表記すると"10 1111 0000"である。よってプロセッサアドレスは次のようになる。
- P=1,Q=0なので、真理値表の出力は"1011"となる。
- B(メモリ3)だけが0なので、その回路が起動する。
したがって、ウが正解である。
問題13
DMAの説明として、適切なものはどれか。
ア | CPUが磁気ディスクと主記憶とのデータの受渡しを行う転送方式である。 |
イ | 主記憶の入出力専用アドレス空間に入出力装置のレジスタを割り当てる方式である。 |
ウ | 専用の制御回路が入出力装置や主記憶などの間のデータ転送を行う方式である。 |
エ | 複数の命令の実行ステージを部分的にオーバーラップさせて同時に処理し、全体としての処理時間を短くする方式である。 |
解答:ウ
<解説>
DMA(Direct Memory Access)とは、データ転送方法の一つ。メモリからのデータ読込みをCPU(MPU)から直接行わせずDMAコントローラーを介して周辺装置とメモリー間でデータをやり取りする。
ア | × | PIO(Programmed I/O)の説明である。 |
イ | × | メモリマップドI/Oの説明である。 |
ウ | ○ | DMA(Direct Memory Access)の説明である。 |
エ | × | パイプライン制御の説明である。 |
問題14
RPC(Remote Procedure Call)に関する記述として、適切なものはどれか。
ア | 同じOSのコンピュータ間でだけ手続呼出しが可能となる。 |
イ | 手続呼出しは、ドライバと呼ばれる手続群をファイルに格納して、それを他のコンピュータに転送することによって実現している。 |
ウ | 同一プログラム言語を用いたときだけ、他のコンピュータの手続呼出しが可能となる。 |
エ | 他のコンピュータが提供する手続を、あたかも同一のコンピュータにある手続であるかのように呼び出すことができる。 |
解答:エ
<解説>
RPC(Remote Procedure Call)とは、プログラムから別のアドレス空間(通常、共有ネットワーク上の別のコンピュータ上)にあるサブルーチンや手続きを実行することを可能にする技術。
ア | × | RPCでは異なるOSのコンピュータ間でも手続呼出しが可能である。 |
イ | × | RPCでは手続群をファイルに格納しない。 |
ウ | × | RPCでは、異なるプログラム言語を用いたときでも、他のコンピュータの手続呼出しが可能である。 |
エ | ○ | 他のコンピュータが提供する手続を、あたかも同一のコンピュータにある手続であるかのように呼び出すことができる。 |
問題15
現用系と予備系の両方をもつシステムに障害が発生したときの運用に関する記述のうち、ホットスタンバイ方式の説明として、適切なものはどれか。
ア | 現用系と同じ業務システムを最初から予備系でも起動しておき、現用系に障害が発生したときは、予備系に自動的に切り替える。 |
イ | 現用系と予備系という区別をせずに、両方を並列運用する。どちらかの系に障害が発生した場合は、それを切り離し、残りの系だけで運用を継続する。 |
ウ | 予備系には、通常は他の処理を行わせるが、現用系に障害が発生したときはその処理を中断し、業務システムを起動する。 |
エ | 予備系は、OSは立ち上げているが業務システムを全く起動していない状態で待機させる。現用系に障害が発生した時点で、予備系に切り替え、業務システムを起動する。 |
解答:ア
<解説>
ホットスタンバイとは、主システムと同じ構成の予備システムを用意して両系を同期して同じ状態にし、主システムに障害が発生したときに処理を瞬時に予備系に切り換える方式のこと。
ア | ○ | ホットスタンバイ方式の説明である。 |
イ | × | デュアルシステムの説明である。 |
ウ | × | コールドスタンバイ方式の説明である。 |
エ | × | ウォームスタンバイ方式の説明である。 |
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