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平成23年度秋季解答
問題46
表は、あるソフトウェアにおける品質特性の測定方法と受入れ可能な基準値を示している。a~cに入る品質特性の組合せはどれか。
解答:エ
<解説>
開発されたソフトウェアの品質を評価するためには指標が必要である。ISO/JISでは、ソフトウェアの6つの品質特性の評価指標を定めている。
- 使用性(Usability)
- ユーザの使いやすさに対する評価に影響を与えるもの
- 機能性(Functionality)
- ユーザ要件や目的にソフトウェア仕様が合致していること
- 効率性(Efficiency)
- ソフトウェアの機能を実行する際の応答時間,処理時間,処理能力など
- 信頼性(reliability)
- 規定の条件と期間の間、処理機能のレベルを維持できること
- 保守性(Maintainability)
- ソフトウェアの不良原因解析が容易で修正しやすいこと
- 移植性(Portability)
- ソフトウェアを他のシステム環境で動作するように書換えや移行が容易であること
したがって、a~cの空欄を埋めると次のようになる。
よってエが正解である。
問題47
ブラックボックステストにおけるテストケースの設計に関する記述として、適切なものはどれか。
ア | 実データからテストデータを無作為に抽出して、テストケースを設計する。 |
イ | 実データのうち使用頻度が高いものを重点的に抽出して、テストケースを設計する。 |
ウ | プログラムがどのような機能を果たすのかを仕様書で調べて、テストケースを設計する。 |
エ | プログラムを全命令が少なくとも1回は実行されるように、テストケースを設計する。 |
解答:ウ
<解説>
単体テストで用いられるテスト技法としてホワイトボックステストとブラックボックステストがある。
- ホワイトボックステスト
- モジュールの内部構造に着目してテストをおこなう。
- ブラックボックステスト
- モジュールの入力と出力に着目してテストをおこなう。
ア | × | テストデータは計画的に作成しなければならない。よって無作為に作成してはいけない。 |
イ | × | 使用頻度の高低でテストケースを優先しては正しいテストとならない。 |
ウ | ○ | ブラックボックステストはモジュールの入力と出力に注目してテストを行うのでテストケースは仕様書にしたがって作成する必要がある。 |
エ | × | ホワイトボックステストの命令網羅の説明である。 |
問題48
共通フレーム2007の妥当性確認プロセスで実施する、負荷テストはどれか。
ア | 既存のシステムを新規システムに置き換えるときに、以前と同様に正しくデータの処理ができるかどうかをテストする。 |
イ | 想定している単位時間当たりの最大件数のデータを入力したときに、意図したとおりに処理できるかどうかをテストする。 |
ウ | ソフトウェアが、複数の異なるシステム構成の上で正常に動作するかどうかをテストする。 |
エ | 利用者がシステムをスムーズに操作できるかどうかをテストする。 |
解答:イ
<解説>
負荷テストとは、ハードウェアやソフトウェアに短時間に大量のデータを与えるなどの高い負荷をかけて、製品が正常に機能しているか調べるテストである。
ア | × | システムの移行テストである。 |
イ | ○ | 負荷テストである。 |
ウ | × | 互換性テストである。 |
エ | × | 操作性テストである。 |
問題49
知的財産権戦略として、特許化されていない技術を特許出願せずにノウハウとして秘匿することが適切な例はどれか。
ア | 社内の秘密保持体制が構築できない場合 |
イ | セキュリティ分野のソフトウェアで、アルゴリズムを公開したくない場合 |
ウ | 他社に積極的に技術使用許諾して、ライセンス収入を得たい場合 |
エ | リバースエンジニアリングによって技術が容易に明らかになる場合 |
解答:イ
<解説>
ア | × | 社内の秘密保持体制が構築できない場合は、ノウハウとして秘匿しても社外に漏れる可能性がある。 |
イ | ○ | 特許の内容は公開される。したがって、セキュリティ分野の技術は特許出願せずにノウハウとして秘匿することが適切である。 |
ウ | × | 他社に積極的に技術使用許諾して、ライセンス収入を得たい場合は特許権を取得するべきである。 |
エ | × | リバースエンジニアリングによって技術が容易に明らかになる場合は、ノウハウとして秘匿しても容易に社外の者に分かってしまう。 |
問題50
プロジェクトの工程管理や進捗管理に使用されるガントチャートの特徴はどれか。
ア | 各作業の開始時間と終了時間が一目で把握できる。 |
イ | 各作業の前後関係が明瞭になり、クリティカルパスが把握できる。 |
ウ | 各作業の余裕日数が容易に把握できる。 |
エ | 各作業の要素に分解することによって、管理がしやすくなる。 |
解答:ア
<解説>
ガントチャートは、作業の日程について予定と実績を対比した図で、作業の進捗管理に使う。
ア | ○ | ガントチャートの特徴である。 |
イ | × | PERT図の特徴である。 |
ウ | × | PERT図の特徴である。 |
エ | × | WBS (Work Breakdown Structure) の特徴である。 |
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