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平成24年度春季解答
問題26
販売価格が決められていない“商品表に、次のSQL文を実行して販売価格を設定する。このとき、販売ランクbの商品の販売価格の平均値は幾らか。
ア | |
イ | |
ウ | |
エ |
解答:エ
<解説>
販売ランクが'a'の場合は単価×0.9の値,販売ランクが'b'の場合は単価-500の値,販売ランクが'c'の場合は単価×0.7の値で販売価格を更新する。
販売ランクが'b'なのは、商品番号2002と5005である。
したがって、販売価格の平均値は(3,500+1,500)÷2=2,500
したがって、エが正解である。
問題27
第1、第2、第3正規形とそれらの特長a~cの組合せとして、適切なものはどれか。
a:どの非キー属性も、主キーの真部分集合に対して関数従属しない。
b:どの非キー属性も、主キーに推移的に関数従属しない。
c:繰返し属性が存在しない。
解答:ウ
<解説>
データの正規化とは,データの重複をなくすことにより,データの管理を容易にしたり,データを多様な目的に用いるのに有効な方法で,データベースの構築の基本になる技法である。
通常、正規化は第1正規形~第3正規形の3段階で行う。
- 第1正規化:繰り返し部分を別レコードとして分離し固定長レコードにする。
- 第2正規化:レコードの主キーに完全従属する属性と、主キーの一部分にのみ部分従属する属性を別のレコードとして分離させる。
- 第3正規化:主キー以外の属性に従属する属性を別レコードに分割する。
a | 第2正規形である |
b | 第3正規形である |
c | 第1正規形である |
したがって、ウが正解である。
問題28
関係データベース管理システム(RDBMS)の表へのアクセスにおいて、特定の利用者だけにアクセス権を与える方法として、適切なものはどれか。
ア | CONNECT文で接続を許可する。 |
イ | CREATE ASSERTION文で表明して制限する。 |
ウ | CREATE TABLE文の参照制約で制限する。 |
エ | GRANT文で許可する。 |
解答:エ
<解説>
GRANT 文を使って、データベースにある表やビューのアクセス権限を、指定した利用者に与えることができる。
GRANT 権限 ON 対象 TO 利用者 [WITH GRANT OPTION]
※WITH GRANT OPTIONは、権限の付与を受けた利用者がさらに別の利用者に権限を付与できるようになる。
GRANT ALL PRIVILEGES ON 対象 TO 利用者 [WITH GRANT OPTION]
※ALL PRIVILEGESは、付与可能なすべての権限を与えることができる。
ア | × | CONNECT文は、データベースに接続する際に用いられる。 |
イ | × | CREATE ASSERTION文は制約条件(参照制約,一意制約,非NULL制約)を定義する際に用いられる。 |
ウ | × | CREATE TABLE文はデータベースに新たな表を追加するために用いられる。 |
エ | ○ | GRANT 文を使って、データベースにある表やビューのアクセス権限を、指定した利用者に与えることができる。 |
問題29
関係データベースの表定義において、列の値の重複を禁止するために指定する字句はどれか。
ア | CLUSTERING |
イ | DISTINCT |
ウ | NOT NULL |
エ | UNIQUE |
解答:エ
<解説>
ア | × | CLUSTERINGは、CREARE CLUSTER文を使ってクラスタを作成するために使用される。 |
イ | × | DISTINCTは、SELECT文において重複する行を取り除くことために使用される。 |
ウ | × | NOT NULLは、列の値としてNULL値を追加したり、更新したりすることを不可能にする制約です。 |
エ | ○ | UNIQUEは、テーブル内のすべての行に対してその列の内容はNULL値を含まず、値が重複しないことを制約する。 |
問題30
トランザクションが、データベースに対する更新処理を完全に行うか、全く処理しないかったかのように取り消すか、のいずれかを保証する特性はどれか。
ア | 一貫性(consistency) |
イ | 原子性(atomicity) |
ウ | 耐久性(durability) |
エ | 独立性(isolation) |
解答:イ
<解説>
ACIDは、トランザクション処理の信頼性を保証するために求められる性質である。
原子性(Atomicity:不可分性)、一貫性(Consistency)、独立性(Isolation)、および永続性(Durability)から合成された頭字語である。
- 原子性(Atomicity)
- トランザクションの処理が完全に実行されるか、全く処理をしないかのどちらかである。
- 一貫性(Consistency)
- トランザクションの実行によってデータベースの内容に矛盾が生じない。
- 独立性(Isolation)
- 複数のトランザクションを同時に実行しても処理過程は他者から隠蔽され、影響されない。
- 永続性(Durability)
- トランザクションが完了した操作は、失われない。
したがって、イが正解である。
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