必ず受かる情報処理技術者試験

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平成25年度秋季解答

問題61

ITポートフォリオの説明はどれか。

管理費などの間接コストを、業務区分ごとのアクティビティの種別に着目して、製品やサービスの原価に割り振る手法である。
企業の経営戦略を、多面的な視点で体系立てて立案し、実行を管理し、業績を評価する手法である。
業界ごとなどで統一的に策定された評価尺度(指標値群)を用いて、企業全体の投資効果を測定する手法である。
情報化投資をリスクや投資価値の類似性で幾つかのカテゴリに整理し、ビジネス戦略実現のための最適な資源配分を管理する手法である。

解答:エ

<解説>

ITポートフォリオとは、情報システムの貢献度や活用度などを分析し、バランス良くIT投資を配分する管理・分析手法。重点的に投資すべきシステムや、逆に投資を絞り込むシステムを探る。新規案件の是非を検討するときだけでなく、既存システムのライフサイクルを考えたり、運用費の配分を決めたりする際に用いる。

× ABC(活動基準原価計算)の説明である。
× BSC(バランススコアカードの説明である)
× PRMの説明である。
ITポートフォリオの説明である。

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問題62

エンタープライズアーキテクチャを説明したものはどれか。

企業が競争優位性の構築を目的にIT戦略の策定・実行をコントロールし、あるべき方向へ導く組織能力のことである。
業務を管理するシステムにおいて、承認された業務がすべて正確に処理、記録されていることを確保するために、業務プロセスに組み込まれた内部統制のことである。
組織全体の業務とシステムを統一的な手法でモデル化し、業務とシステムを同時に改善することを目的とした、業務とシステムの最適化手法である。
プロジェクトの進捗や作業のパフォーマンスを、出来高の価値によって定量化し、プロジェクトの現在及び今後の状況を評価する手法である。

解答:ウ

<解説>

エンタープライズアーキテクチャは、大企業や政府機関などといった巨大な組織の業務手順や情報システムの標準化、組織の最適化を進め、効率よい組織の運営を図るための方法論である。

× ITガバナンスを説明したものである。
× 業務処理統制を説明したものである。
エンタープライズアーキテクチャを説明したものである。
× EVM(Earaned Value Management)を説明したものである。

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問題63

業務のあるべき姿を表す論理モデルを説明したものはどれか。

企業における主要機能を明確にして、現状の業務機能を分析し、体系化したもの
経営目標の達成に必要な業務機能を定義し、体系化したもの
現状の業務機能と情報システムでの処理を分析し、相互関係を明確化したもの
本来あるべき業務機能と現状を比較・分析し、評価したもの

解答:イ

<解説>

DFDなどを用いた構造化分析では、「現物理モデル」→「現論理モデル」→「新論理モデル」→「新物理モデル」の順でシステムのモデル化を行う。

設問では、「業務のあるべき姿を表す」という記述があるので、現状(As-Is)の論理モデルではなく新(To-Be)論理モデルが解答となる。

現物理モデル
現行の業務やシステムの実態を“ありのまま”に示すモデル
現論理モデル
現物理から誰(人や組織)がいつ(タイミング),どのように(手段や媒体)といった物理的な制約を取り払ったモデル
新論理モデル
現論理の問題点を解決するために必要なデータ項目や処理を加えたモデル
新物理モデル
新論理を実現する物理的な特性を表したモデル
× 現論理モデルに関する記述である。
新論理モデルに関する説明である。
× 現物理モデルに関する説明である。
× 新物理モデルに関する説明である。

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問題64

“システム管理基準”によれば、情報戦略策定段階の成果物はどれか。

関連する他の情報システムと役割を分担し、組織体として最大の効果を上げる機能を実現するために、全体最適化計画との整合性を考慮して策定する開発計画
経営戦略に基づいて組織体全体で整合性及び一貫性を確保した情報化を推進するために、方針及び目標に基づいて策定する全体最適化計画
情報システムの運用を円滑に行うために、運用設計及び運用管理ルールに基づき、さらに規模、期間、システム特性を考慮して策定する運用手順
組織体として一貫し、効率的な開発作業を確実に遂行するために、組織体として標準化された開発方法に基づいて策定する開発手順

解答:イ

<解説>

システム管理基準の「Ⅰ.情報戦略> 1.全体最適化 1.1 全体最適化の方針・目標」では次のように規定されている。

1.1 全体最適化の方針・目標

(1)ITガバナンスの方針を明確にすること。

(2)情報化投資及び情報化構想の決定における原則を定めること。

(3)情報システム全体の最適化目標を経営戦略に基づいて設定すること。

(4)組織体全体の情報システムのあるべき姿を明確にすること。

(5)システム化によって生ずる組織及び業務の変更の方針を明確にすること。

(6)情報セキュリティ基本方針を明確にすること。

これらの事項を適切に実施するために全体最適化計画を策定する。

× 企画業務段階で策定する開発計画の説明である。
正しい。
× 運用業務段階で策定する開発計画の説明である。
× 開発業務段階で策定する開発計画の説明である。

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問題65

IT投資を、投資目的によって表のように分類した。 IT投資評価の指標としてKPIを使用するとき、戦略的投資に該当するKPIの例はどれか。

システムの障害件数
新製品投入後の市場シェア
提案事例の登録件数
連結決算の所要日数

解答:イ

<解説>

KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、企業目標やビジネス戦略を実現するために設定した具体的な業務プロセスをモニタリングするために設定される指標のうち、特に重要なものを指す。  ※顧客訪問件数,解約件数,歩留り率などがKPIに該当する。

× システムの障害件数 が少なくなるほど、システムの性能である可用性が高いと評価できる。
したがって、IT基盤投資のKPIである。
市場にない新しい製品を投入することで競争相手との差別、新製品い関連してビジネスの創出も図ることができる。
したがって、戦略的投資の有力なKPIとなる。
× 知識やノウハウが社内で共有されて社員の能力が向上すれば、提案事例の登録件数はおおくなる。
したがって、情報活用投資のKPIである。
× 連結決算の所要日数が少なくなれば、業務の効率が上がる。
したがって、業務効率投資のKPIである。

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