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平成25年度秋季解答
問題66
あるメーカがビールと清涼飲料水を生産する場合、ケースA~Fで必要なコストは、表のとおりである。 このメーカの生産活動における、両製品のスケールメリットとシナジー効果についての記述のうち、適切なものはどれか。
ア | スケールメリットはあるが、シナジー効果はない。 |
イ | スケールメリットはないが、シナジー効果はある。 |
ウ | スケールメリットとシナジー効果がともにある。 |
エ | スケールメリットとシナジー効果がともにない。 |
解答:イ
<解説>
スケールメリットとは、生産量を大きくすることでコストの削減を得られるなど、規模を大きくすることで得られる効果の事である。
シナジー(相乗)効果とは、製品や事業など二つ以上の要素が結びつくことによってそれぞれが事業を展開するよりも大きな効果が得られることである。
次の図のようにビールと清涼飲料水を単独で生産するよりも二つを生産する方が総コストが下がるので、シナジー効果があるといえる。
問題67
現在の動向から未来を予測したり、システム分析に使用したりする手法であり、専門的知識や経験を有する複数の人にアンケート調査を行い、その結果を互いに参照した上で調査を繰り返して、集団としての意見を収束させる手法はどれか。
ア | 因果関係分析法 |
イ | クロスセクション法 |
ウ | 時系列回帰分析法 |
エ | デルファイ法 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 因果関係分析法は、因果関係の有無を分析して利益をもたらす原因を分析する手法である。 |
イ | × | クロスセクション法は、個々に起きた類似事例から、将来起こりうる事象を分析する手法である。 |
ウ | × | 時系列回帰分析法は過去から現在における時間経過の統計量で回帰分析を行う分析手法である。 |
エ | ○ | デルファイ法は、ある事象の予測を多数の専門家にアンケートし、その結果を示して、さらに予測させ、絞り込む分析手法である。 |
問題68
売り手側でのマーケティング要素4Pは、買い手側での要素4Cに対応するという考え方がある。 4Pの一つであるプロモーションに対応する4Cの構成要素はどれか。
ア | 顧客価値(Customer Value) |
イ | 顧客コスト(Customer Cost) |
ウ | コミュニケーション(Communication) |
エ | 利便性(Convenience) |
解答:ウ
<解説>
マーケティング要素4Pと買い手側での要素4Cについてまとめると次のようになる。
マーケティング要素4P | 買い手側での要素4C |
---|---|
製品内容(特徴):Product | 顧客価値(Customer Value) |
価格:Price | 顧客にとっての経費(Cost) |
流通:Place | 顧客利便性(Convenience) |
広告・宣伝:Promotion | 顧客とのコミュニケーション(Communication) |
したがって、「広告・宣伝:Promotion 」に対応するのは「顧客とのコミュニケーション(Communication)」である。
問題69
設定した戦略を遂行するために、財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点に基づいて相互の適切な関係を考慮しながら具体的に目標及び施策を策定する経営管理手法はどれか。
ア | コアコンピタンス |
イ | セグメンテーション |
ウ | バランススコアカード |
エ | プロダクトポートフォリオマネジメント |
解答:ウ
<解説>
ア | × | コアコンピタンスとは、利益をもたらすことのできる,他社より優越した自社独自のスキルや技術に経営資源を集中することである。 |
イ | × | セグメンテーションとは、市場を特定の基準によって分類し、適切な戦略を実行することである。 |
ウ | ○ | バランススコアカードとは、企業の戦略を実現するために,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の視点から戦略を検討したものである。 |
エ | × | プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM:Product Portfolio Management)とは、市場の成長率と自社の持つ市場シェアの比率の最適なマッチングを計り、成長を実現するための理論である。 |
問題70
プロダクトイノベーションの例として、適切なものはどれか。
ア | シックスシグマの工程管理を導入し、製品品質を向上する。 |
イ | ジャストインタイム方式を採用し部品在庫を減らす。 |
ウ | 製造方法を見直し、コストを下げた製品を製造する。 |
エ | マルチコアCPUを採用した、高性能で低消費電力の製品を開発する。 |
解答:エ
<解説>
プロダクト・イノベーションとは、革新的な新製品を開発して、他社と差別化を可能にすることである。
ア | × | 製品品質を向上するだけでは、革新的な新製品にはつながらない。 |
イ | × | 部品在庫を減らすだけでは、革新的な新製品にはつながらない。 |
ウ | × | コストを下げた製品を製造するだけでは、革新的な新製品にはつながらない。 |
エ | ○ | 高性能で低消費電力の革新的な製品を開発することで他社と差別化を可能にすることができる。 |
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