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平成28年度秋季解答
問題11
プロセッサの実行効率を上げる、VLIWの説明はどれか。
ア | 依存関係のない複数の命令を、プログラムの中で出現順序とは異なる順序で実行する。 |
イ | 各命令フェッチ、デコード、実行、演算結果の出力などの各段階を並列に処理する。 |
ウ | 同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として、同時に実行する。 |
エ | 複数のパイプラインを用いて複数の命令を同時に実行させる。 |
解答:ウ
<解説>
VLIW(Very Long Instruction Word:超長命令語)とは,命令語を長くして,同時に実行可能な命令(依存関係がない命令)をまとめて解釈・実行することで,処理効率を向上させる技術である。
ア | × | アウトオブオーダ実行の説明である。 |
イ | × | パイプラインの説明である。 |
ウ | ○ | VLIWの説明である。 |
エ | × | スーパパイプラインの説明である。 |
問題12
データベース(DB)へのアクセスを行うブラウザからのリクエスト処理を、Webサーバが受信し解読した後に行う一連の実行処理の順序はどれか。ここで、Webサーバはリクエスト処理ごとにDBへの接続と切断を行うものとする。
[実行処理] | |
① | DBの切断 |
② | DBへのアクセス |
③ | DBへの接続 |
④ | HTML文書の組立て |
⑤ | SQL文の組立て |
⑥ | ブラウザへの送信 |
ア | ③、②、⑤、④、⑥、① |
イ | ③、④、②、⑤、⑥、① |
ウ | ③、④、⑤、②、⑥、① |
エ | ③、⑤、②、④、⑥、① |
解答:エ
<解説>
解説省略
問題13
仮想サーバの冗長化設計における可用性評価に関する記述のうち、クラスタソフトウェアを用いた評価として、適切なものはどれか。
ア | OS、アプリケーション及びハードウェアの障害に対応し、障害時に障害が発生していないサーバに自動的に処理を引き継ぐので、切替え時間の短い安定した運用が求められる場合に有効である。 |
イ | 仮想サーバを停止させずに物理サーバ間で仮想サーバを移動することが可能となるので、メンテナンスなど業務移行の際も含めて業務の停止が全く許容できない場合に有効である。 |
ウ | 物理サーバに備わっている機能を利用するので、ハードウェアの障害にだけ対応し、障害時に業務停止が許容される場合に有効である。 |
エ | 物理サーバのリソース(CPU、メモリなど)をブロック単位に物理的に分割し、あるブロックの障害が他のブロックに影響しないようにするので、障害時に業務の停止が許容できない場合に有効である。 |
解答:ア
<解説>
クラスタソフトウェアとは,仮想サーバ環境においてクラスタリングを行うための管理用ソフトウェアです。
ある物理サーバに障害が発生すると,その上で稼働していた仮想サーバが処理を実行できなくなります。この場合に,障害が発生した物理サーバ上で稼働していた仮想サーバを,別の物理サーバ上で自動的に起動して,実行中の処理を引き継がせる機能をもちます。この方法では,仮想サーバの再起動などに多少の切替え時間が必要となる。
ア | ○ | クラスタソフトウェアの説明である。 |
イ | × | ライブマイグレーション機能の説明である。 |
ウ | × | フォールトトレラントの説明である。 |
エ | × | パーティショニングの説明である。 |
問題14
あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがどちらも1.5倍になったとき、アベイラビリティ(稼働率)はどうなるか。
ア | 2/3倍になる |
イ | 1.5倍になる |
ウ | 2倍になる |
エ | 変わらない |
解答:エ
<解説>
稼働率は次式で計算することができる。
稼働率 | = | MTBF | |
MTBF+MTTR |
- MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔)
- ある機器やシステムが故障するまでの時間の平均値。
- MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間)
- 故障したコンピュータシステムの復旧にかかる時間の平均値。
平均故障間隔と平均修理時間が1.5倍になったということは、分母と分子がそれぞれ1.5倍になったということである。したがって、稼働率は従来の稼働率と同じ値になる。
問題15
オンライントランザクション処理システムにおいて、1分当たりの平均トランザクション数が1,200件であり、1件のトランザクション処理で100万命令を実行する場合、CPU性能が100MIPSのコンピュータを使用したときのCPUの平均利用率は何%か。
ア | 5 |
イ | 10 |
ウ | 15 |
エ | 20 |
解答:エ
<解説>
- CPU性能が1MIPS (million instructions per second:100万命令毎秒)である。
→ 100×100万命令を実行できる。 - 1件のトランザクション処理で100万命令が必要。
→100件/秒のトランザクションを処理可能 - 1分当たりの平均トランザクション数が1,200件である。
→1,200÷60=20件/秒 - CPUの利用率を計算する
→20件/秒÷100=0.2
したがって、エが正解である。
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