必ず受かる情報処理技術者試験

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平成28年度秋季解答

問題51

PMBOKの統合変更管理プロセスにおいて、プロジェクトのプロダクト、サービス、所産、構成要素などに対する変更と実施状況を記録・報告したり、要求事項への適合性を検証する活動を支援したりする活動はどれか。

アーンド・バリュー・マネジメント
コンフィギュレーション・マネジメント
コンフリクト・マネジメント
ポートフォリオマネジメント

解答:イ

<解説>

× アーンド・バリュー・マネジメントとは、予算および予定の観点からプロジェクトがどのように遂行されつつあるかを定量的に評価するプロジェクト管理の技法である。
コンフィギュレーション・マネジメントとは、システムのライフサイクルにわたる範囲、性能、機能的および物理的要件、設計、操作に関する情報などを確立し維持する作業またはプロセスである。
× コンフリクト・マネジメントとは、プロジェクトで発生する衝突や対立に対して、適切に対処し解消することで、組織内のコミュニケーションや人間関係を強固にしていくマネジメントのことである。
× ポートフォリオマネジメントとは、経営資源を最適に配分することを目的としたマネジメント手法である。

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問題52

あるプロジェクトの作業が図に従って計画されているとき、最短日数で終了するためには、作業Hはプロジェクトの開始から遅くとも何日後に通過していなければならないか。

12
14
18
21

解答:エ

<解説>

  1. プロジェクト全体の最短開始日・クリティカルパスを求める。
    下図より、クリティカルパスは①→②→④→⑦,全作業工数は30日である。
  2. 結合点⑤が、プロジェクトの開始から遅くとも何日後に通過していなければならないか計算する。
    ⑤→⑥→⑦間の作業日数には、9日間要するので、30日-9日=21日となる。


したがって、エが正解である。

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問題53

過去のプロジェクトの開発実績から構築した作業配分モデルがある。 システム要件定義からシステム内部開発までをモデルどおりに進め、228日で完了してプログラム開発を開始した。 現在、200本のプログラムのうち100本のプログラム開発を完了し、残りの100本は未着手の状況である。 プログラム開発以降もモデルどおりに進捗すると仮定するとき、プロジェクト全体の完了まであと何日掛かるか。 ここで、各プログラムの開発に掛かる工数及び期間は、全てのプログラムで同一であるものとする。

140
150
161
172

解答:イ

<解説>

  1. プロジェクト全体の予定日数を計算する。
    要件定義からシステム内部設計までを,228 日で完了したとしているので,
    要求定義(0.25)+システム外部設計(0.21)+システム内部設計(0.11)= 0.57 を 228 日で完了している。
    したがって,プロジェクト全体の予定日数は,228 ÷ 0.57 = 400 日である。
  2. プログラム開発の進捗率を計算する。
    200 本が全体のプログラム本数である。100 本が完成し,残り 100 本が未着手なので,プログラム開発の進捗率は半分である。
    これを期間比に換算すると,0.11÷2= 0.055 である。
  3. プロジェクト全体の完了までに必要な日数を計算する。
    残りの工程の期間比は,残りのプログラム開発(0.055)+結合テスト (0.11)+システムテスト(0.21)= 0.375 である。
    つまり,残り日数は 0.375 × 400 = 150 日 である。

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問題54

PMBOKによれば、脅威となるマイナスのリスクと、好機となるプラスのリスクの、どちらのリスクに対しても採用される戦略はどれか。

回避
共有
受容
転嫁

解答:ウ

<解説>

PMBOKでは、損失が発生する事象だけでなく、自社に利益をもたらす事象のリスクとして定義している。

損失が発生する事象をマイナスのリスク、利益をもたらす事象をプラスのリスクという。

マイナスのリスクに対する対応戦略には次のものがある。

リスク回避
リスクそのものを発生させなくさせること
リスク転嫁
リスク発生時の影響,損失,責任の一部または全部を他社に肩代わりさせること
リスク軽減
リスクの発生確率及び影響度を受容できるレベルまで低減させること
リスク受容
軽微なリスクに対してはあえて対策を行なわずリスクが発生した場合の損失は自社で負担すること

 

プラスのリスクに対する対応戦略には次のものがある。

リスク活用
好機が確実に来るように対応をすること
リスク共有
好機の発生確率や影響を増大、最大化する対応をすること
リスク強化
好機のプラスの影響を増加させたり、その発生確率を高める対応をすること
リスク受容
積極的な利用はしないが、好機が実現したときにはその利益を享受しようとする対応をすること

脅威となるマイナスのリスクと、好機となるプラスのリスクの、どちらのリスクに対しても採用される戦略はウ)受容である。

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問題55

JIS Q 20000-1は、サービスマネジメントシステム(SMS)及びサービスのあらゆる場面でPDCA方法論の適用を要求している。 SMSの実行(Do)の説明はどれか。

SMS及びサービスのパフォーマンスを継続的に改善するための処置を実施する。
SMSを確立し、文書化し、合意する。
サービスの設計、移行、提供及び改善のためにSMSを導入し、運用する。
方針、目的、計画及びサービスの要求事項について、SMS及びサービスを監視、測定及びレビューし、それらの結果を報告する。

解答:ウ

<解説>

JIS Q 20000-1 は,サービスマネジメントシステム(SMS)を計画,確立,導入,運用,監視,レビュー,維持及び改善するための,サービスの提供者による要求事項を規定する規格である。

この規格では,SMS 及びサービスの場面 において,PDCA(Plan, Do, Check, Act)という方法論の適用を要求しており,次のように説明している。

  • 計画(Plan):SMS を確立し,文書化し,合意する。

  • 実行(Do):サービスの設計,移行,提供及び改善のためにSMS を導入し,運用する。

  • 点検(Check):方針,目的,計画及びサービスの要求事項について,SMS 及びサービスを監視,測定及びレビューし,それらの結果を報告する。

  • 処置(Act):SMS 及びサービスのパフォーマンスを継続的に改善するための処置を実施する。

× 処置(Act)の説明である。
× 計画(Plan)の説明である。
実行(Do)の説明である。
× 点検(Check)の説明である。

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