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平成28年度秋季解答
問題61
SOAの説明はどれか。
ア | 会計、人事、製造、購買、在庫管理、販売などの企業の業務プロセスを一元管理することによって、業務の効率化や経営資源の全体最適を図る手法 |
イ | 企業の業務プロセス、システム化要求などのニーズと、ソフトウェアパッケージの機能性がどれだけ適合し、どれだけかい離しているかを分析する手法 |
ウ | 業務プロセスの問題点を洗い出して、目標設定、実行、チェック、修正行動のマネジメントサイクルを適用し、継続的な改善を図る手法 |
エ | 利用者の視点から各業務システムの機能を幾つかの独立した部品に分けることによって、業務プロセスとの対応付けや他のソフトウェア |
解答:エ
<解説>
SOA (Service-Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)とは、ビジネスプロセスの構成単位に合わせて構築・整理されたソフトウェア部品や機能を、ネットワーク上に公開し、これらを相互に連携させることにより、柔軟なエンタープライズ・システム、企業間ビジネスプロセス実行システムを構築しようというシステムアーキテクチャのことである。
ア | × | ERP(Enterprise Resources Planning)の説明である。 |
イ | × | フィット&ギャップ分析の説明である。 |
ウ | × | PDCAサイクルの説明である。 |
エ | ○ | SOA(Service-Oriented Architecture)の説明である。 |
問題62
ITベンダにおけるソリューションビジネスの推進で用いるバランススコアカードの、学習と成長のKPIの目標例はどれか。 ここで、ソリューションとは“顧客の経営課題の達成に向けて、情報技術と専門家によるプロフェッショナルサービスを通して支援すること”とする。
ア | サービスを提供した顧客に対して満足度調査を行い、満足度を5段階評価で平均3.5以上とする。 |
イ | 再利用環境の整備によってソリューション事例の登録などを増やし、顧客提案数を前年度の1.5倍とする。 |
ウ | 情報戦略のコンサルティングサービスに重点を置くために、社内要員30名をITのプロフェッショナルとして育成する。 |
エ | 情報戦略立案やシステム企画立案に対するコンサルティングの受注金額を、全体の15%以上とする。 |
解答:ウ
<解説>
バランススコアカードとは、経営管理手法の一つで、企業の経営戦略から各部署や従業員の具体的な行動を決める方法のことである。企業のビジョンと戦略を4つの視点で分類し各視点ごとに目標,評価指標,具体的方法を設定する。
バランスト・スコアカードにおける4つの視点は次のものである。
- 財務の視点
- 株主や従業員などの利害関係者の期待にこたえるため、企業業績として財務的に成功するためにどのように行動すべきかの指標を設定する。
- 顧客の視点
- 企業のビジョンを達成するために、顧客に対してどのように行動すべきかの指標を設定する。
- 内部ビジネスプロセスの視点
- 財務的目標の達成や顧客満足度を向上させるために、優れた業務プロセスを構築するための指標を設定する。
- 学習と成長の視点
- 企業のビジョンを達成するために組織や個人として、どのように変化(改善)し能力向上を図るかの指標を設定する。
ア | × | 顧客の満足度の平均を3.5以上とするので,「顧客の視点」である。 |
イ | × | 再利用環境の整備によって行うので,「内部 ビジネスプロセスの視点」である。 |
ウ | ○ | 社内要員をITのプロフェッショナルとして人材育成するので,「学習と成長の視点」である。 |
エ | × | 受注金額を,全体の15%以上とするので,「財務の視点」である。 |
問題63
BI(Business Intelligence)の活用事例として、適切なものはどれか。
ア | 競合する他社が発行するアニュアルレポートなどの刊行物を入手し、経営戦略や財務状況を把握する。 |
イ | 業績の評価や経営戦略の策定を行うために、業務システムなどに蓄積された膨大なデータを分析する。 |
ウ | 電子化された学習教材を社員がネットワーク経由で利用することを可能にし、学習・成績管理を行う。 |
エ | りん議や決裁など、日常の定型的業務を電子化することによって、手続を確実に行い、処理を迅速化する。 |
解答:イ
<解説>
BI(Business Intelligence)とは、業務システムなどから蓄積される企業内の膨大なデータを、蓄積・分析・加工して、企業の意思決定に活用しようとする手法。その背景にはデータウェアハウスやデータマイニングの技術の進展がある。
ア | × | 3Cモデルにおける競合分析の説明である。 |
イ | ○ | BI(Business Intelligence)の説明である。 |
ウ | × | e- ラーニングの説明である。 |
エ | × | ワークフローシステムの説明である。 |
問題64
リサイクル法に基づく規制に準拠した使用済PCの回収・再資源化に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | 回収・再資源化の対象は、ディスプレイ以外のデスクトップPC、及びノートブックPC本体である。 |
イ | 家庭から廃棄される際に、PCリサイクルマーク付きのPCは、メーカや輸入販売業者の責任で回収・再資源化する。 |
ウ | 家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカ若しくは輸入販売業者のPCは、回収・再資源化の対象外である。 |
エ | 企業から廃棄されるPCは、メーカによる回収・再資源化の対象外であり、企業によって産業廃棄物として処理される必要がある。 |
解答:イ
<解説>
リサイクル法は、資源、廃棄物などの分別回収・再資源化・再利用について定めた法律である。
ア | × | 回収・再資源化の対象には、ディスプレイは含まれる。 |
イ | ○ | 使用済みのPCは廃棄者によ って,「事業系PC」と「家庭系PC」とに分けられ,メーカが回収してリサイクルすることが義務づけされている。 |
ウ | × | 自作PCや倒産したメーカのPCは,PC3R推進協議会が有償で回収・再資源化する。すなわち、回収・再資源化の対象となる。 |
エ | × | 企業から廃棄されるPCは,「事業系PC」としてリサイクルによりメーカによる回収・再資源化の対象となる。 |
問題65
非機能要件項目はどれか。
ア | 新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順、入出力情報、組織、責任、権限、業務上の制約などの項目 |
イ | 新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わる対象となる人の作業、システム機能の実現範囲、機能間の情報の流れなどの項目 |
ウ | 経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ、システム化・システム改善を必要とする業務上の課題、求められる成果・目標などの項目 |
エ | システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性、セキュリティ、システム環境などの項目 |
解答:エ
<解説>
要求仕様において、要件は機能要件と非機能要件に分類される。
- 機能要件
- 機能に関する要件。
業務プロセス,システムの情報(データの流れ),業務の範囲,他システムとのインタフェースなどが定義される。 - 非機能要件
- 機能を実現する上での条件や制限に関する要件。
品質,管理性,運用性,保守性,可用性と信頼性,キャパシティ(容量),パフォーマンス(性能),セキュリティ(機密性,安全性),継続性,財務などが定義される。
ア | × | 新しい業務の在り方や運用に関わることなので,機能要件項目である。 |
イ | × | 新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わることなので,機能要件項目である。 |
ウ | × | 経営戦略や情報戦略に関わることなので、機能要件項目である。 |
エ | ○ | 非機能要件項目である。 |
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