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平成17年度秋季解答
問題46
システム開発の見積方法の一つであるファンクションポイント法の説明として、適切なものはどれか。
ア | 開発規模が分かっていることを前提として、工数と工期を見積もる方法である。ビジネス分野に限らず、全分野に適用可能である。 |
イ | 過去に経験した類似のシステムについてのデータを基にして、システムの相違点を調べ、同じ部分については過去のデータを使い、異なった部分は経験から規模と工数を見積もる方法である。 |
ウ | システムの機能を入出力データ数やファイル数などによって定量的に評価し、複雑さとアプリケーションの特性による調整を行って、システム規模を見積もる方法である。 |
エ | 単位作業量の基準値を決めておき、作業項目を単位作業項目まで分解し、その積算で全体の作業量を見積もる方法である。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | COCOMOに関する説明である。 |
イ | × | 類推法に関する説明である。 |
ウ | ○ | ファンクションポイント法に関する説明である。 |
エ | × | WBS法に関する説明である。 |
問題47
システム障害の監視対象に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
ア | 監視ソフトウェアで監視できない項目は、すべて人間が監視する必要がある。 |
イ | 監視ソフトウェアは、システムコンソールに表示されるメッセージを監視している。 |
ウ | システムオペレータは、業務処理の遅延もシステム障害の原因となりうるので、監視の対象とする。 |
エ | システムオペレータは、障害が発生する可能性のあるすべての対象を常時監視する。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 監視ソフトウェアで監視できない項目を、すべて人間が監視することは困難である。 |
イ | × | 監視ソフトウェアは、メモリやネットワークの状態やシステムの障害などをを監視している。 |
ウ | ○ | システムオペレータは、業務処理の遅延もシステム障害の原因となりうるので、監視の対象とする。 |
エ | × | システムオペレータが、障害が発生する可能性のあるすべての対象を常時監視するのは困難である。監視ソフトウェアを使うべきであろう。 |
問題48
様式が複数ある伝票から、様式ごとに定められた項目のデータを入力する。入力漏れがないことを確認するためにプログラムで最初に実行すべき処理として、適切なものはどれか。
ア | 伝票の様式ごとに定められた項目数と入力された項目数を比較する。 |
イ | 伝票の様式を示すコードを使って、入力された項目のデータ形式を検査する。 |
ウ | 入力された項目の内容が、伝票の様式で指定されたデータ形式と一致していることを確認する。 |
エ | マスタファイルと突き合わせて、入力された項目の内容が正しいことを確認する。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | 複数の伝表の様式ごとに決まっている項目数と入力された項目数を比較することによって、 入力漏れがないことを確認することができる。 |
イ | × | 伝票の様式を示すコードを使って、入力された項目のデータ形式を検査しても、入力漏れは防げない。 |
ウ | × | 入力された項目の内容が、伝票の様式で指定されたデータ形式と一致していることを確認しても、入力漏れは防げない。 |
エ | × | マスタファイルと突き合わせて、入力された項目の内容が正しいことを確認しても、入力漏れは防げない。 |
問題49
コンピュータシステムにおけるジョブスケジューリングの特徴のうち、適切なものはどれか。
ア | CPU に割り当てるジョブを OS が強制的に切り替えるタイムスライス方式では、タイマ割込みが多発するので、スループットが低下する。 |
イ | FCFS (first-come first-served) 方式のジョブスケジューリングは、ジョブ間に CPU を公平に割り当てるので、スループットや応答時間の保証が可能となる。 |
ウ | 対話型処理とバッチ処理が混在するシステムでは、対話型処理の優先度を高くすることによって、対話型処理の応答性能の向上が期待できる。 |
エ | 入出力を多用するジョブよりも CPU を多用するジョブの処理優先度を上げた方が、CPU の待ち時間が少なくなるので、全体のスループットの向上が期待できる。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | CPU に割り当てるジョブを OS が強制的に切り替えるタイムスライス方式では、タイマ割込みが多発する。しかし、タイマ割込みの処理時間は短いので、スループットは低下しない。 |
イ | × | FCFS (first-come first-served) 方式のジョブスケジューリングは、最初に来たジョブに優先的に CPU を割り当てる。公平に割り当てないので、 他のジョブの応答時間が長くなる。 |
ウ | ○ | 対話型処理とバッチ処理が混在するシステムでは、対話型処理の優先度を高くすることによって、対話型処理の応答性能の向上が期待できる。 |
エ | × | 入出力を多用するジョブよりも CPU を多用するジョブの処理優先度を上げると,CPU の待ち時間は少なくなる。しかし、入出力に時間がかかるため、ジョブの処理優先度を上げても 全体のスループットの向上は期待できない。 |
問題50
次の処理条件でサーバ上のファイルを磁気テープにバックアップするとき,バックアップの運用に必要な磁気テープは何本か。
[処理条件] | |
(1) | 毎月初日(1日)にフルバックアップを取る。フルバックアップは1回につき磁気テープ1本を必要とする。 |
(2) | フルバックアップを取った翌日から次のフルバックアップまでは,毎日,差分バックアップを取る。差分バックアップは,差分バックアップ用として別の磁気テープ1本に追記し,1か月分が1本に記録できる。 |
(3) | 常に6か月前の同一日までのデータについて,指定日の状態にファイルを復元できることを保証する。ただし,6か月前の同一日が存在しない場合は,当該月の月末日以降のデータについて,指定日の状態にファイルを復元できることを保証する。 (例: 10 月 31 日の場合,4月 30 日以降のデータについて,指定日の状態にファイルを復元できることを保証する。) |
ア | 12 |
イ | 13 |
ウ | 14 |
エ | 15 |
解答:ウ
<解説>
処理条件より次の事が分かる。
- 毎月磁気テープが1本,フルバックアップ用に必要
- 毎月磁気テープが1本,差分バックアップ用に必要
- 例の10 月 31 日の場合は、今月分の10月分と前6ヵ月分の4月,5月,6月,7月,8月,9月の7カ月分の磁気テープが必要
したがって、7カ月×2本(フルバックアップ用と差分バックアップ用)=14本のテープが必要である。
よってウが正解である。
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