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平成17年度春季解答
問題31
クライアントサーバシステムにおいてデータベースをアクセスする際に、利用頻度の高い命令群をあらかじめサーバに用意しておくことによって、ネットワーク負荷を軽減できる機能はどれか。
ア | 2相コミットメント機能 |
イ | グループコミットメント機能 |
ウ | サーバプロセスのマルチスレッド機能 |
エ | ストアドプロシージャ機能 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 2相コミットメント機能は、ネットワークに接続した複数のコンピュータに分散して配置したデータベースを更新するときに,更新処理の同期をとるための仕組み。 |
イ | × | グループコミットメント機能は、ネットワーク環境で処理要求が同時に発生した場合に複数の処理をまとめることによってネットワークの負荷を軽減する仕組み。 |
ウ | × | サーバプロセスのマルチスレッド機能は、同一プログラムを独立した複数の処理に分割し、並行処理することによって、処理を向上させる機能のこと。 |
エ | ○ | ストアドプロシージャ機能は、データベースに対する一連の処理手順を一つのプログラムにまとめ、データベース管理システムに保存したもの。通常のようにSQL文を一つずつ送るのに比べて、ネットワークのトラフィックを削減できる。また、サーバ上で構文解析や機械語への変換を前もって終わらせておくため、処理時間の軽減にもつながる。 |
問題32
一方のコンピュータが正常に機能しているときには、他方のコンピュータが待機状態にあるシステムはどれか。
ア | デュアルシステム |
イ | デュプレックスシステム |
ウ | マルチプロセッシングシステム |
エ | ロードシェアシステム |
解答:イ
<解説>
ア | × | デュアルシステムは、処理装置をすべて2重化し、複数の処理装置が同時に同じ処理を行い、相互に結果を照合する。故障時は故障した処理装置を切り離し、処理を続行する。 |
イ | ○ | デュプレックスシステムは、2系統のシステムで構成され、一方は運用系としてオンライン処理を行い、もう一方は待機系として故障に備えている。故障時は待機系に切り替えて処理を続行する。 |
ウ | × | マルチプロセッシングシステムは、複数の処理装置で主記憶を共有、処理装置を多重化して処理効率のアップと信頼性を向上させる方式。障害発生時は処理能力が低下するが続行することができる。 |
エ | × | ロードシェアシステムは、複数の CPU の負荷に応じて処理を割り振るシステム |
問題33
新しいコンピュータシステムを選択するときに行うシステムの性能評価に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | できる限り単純な環境で測定すべきである。プログラムの多重度も1にして、数多くのプログラムを実行すれば、評価に必要なデータを得ることができる。 |
イ | 比較的単純で理解しやすいプログラムをテスト用に作成し、必要に応じて繰り返し実行して性能を測定すれば、実際の利用形態に近い評価を行うことができる。 |
ウ | メモリ容量や入出力装置の構成の違いによる影響を受けにくいテストプログラムを用いれば、精度の高い評価を行うことができる。 |
エ | よく利用されるプログラムや処理時間が重要なプログラムなどを使って測定すれば、評価に必要なデータを得ることができる。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | できるだけ実際の使用環境を再現して,測定すべきである。また実際に実行している多重度で測定すべきである。 |
イ | × | 比較的単純で理解しやすいプログラムを繰り返して実行するだけでは,限られた指標しか得られない。利用形態に即したテストが必要である。 |
ウ | × | メモリ容量や入出力装置の構成も含めたシステム全体での評価を行うべきである。 |
エ | ○ | よく利用されるプログラムや処理時間が重要なプログラムなどを使って測定すれば、評価に必要なデータを得ることができる。 |
問題34
システム全体の稼働率が (1 - (1- A)2)2 で表されるシステム構成図はどれか。ここで,構成要素 X は稼働率が A の処理装置とする。また,並列に接続されている部分は,どちらかの装置が稼働していればよく,直列に接続されている部分は両方の装置が稼働していなければならない。
解答:エ
<解説>
稼働率の計算は、次の式で求められる。
- 直列の場合の稼働率は、A 2
- 並列の場合の稼働率は、1-(1-A)(1-A)
ア | × | 並列に接続されているので稼働率は、1-(1-A)(1-A)=1-(1-A)2である。 |
イ | × | 上下のシステムが並列かつ全体も並列なので稼働率は、 1-( 1- ( 1-( 1- A )2) )2である。 |
ウ | × | 直列のシステムが2つ並列になっているので稼働率は、1-( 1- A2 )2である。 |
エ | ○ | 並列のシステムシステムが2つ直列になっているので稼働率は、( 1-( 1- A )2 )2である。 |
問題35
クラスCのIPアドレスで、サブネットマスクを 255.255.255.252 としたとき、使用できるホスト数は幾つか。
ア | 1 |
イ | 2 |
ウ | 3 |
エ | 4 |
解答:イ
<解説>
- サブネットマスクを2進数に基数変換する。
255.255.255.252 →11111111 11111111 11111111 11111100 - ホスト部のアドレスは、2ビットのため、 00, 01, 10, 11 の4パターンあるが、ホスト部が,すべて0とすべて1のアドレスは使えない。すなわち、 00 と 11 は、使用できないので、実際に使用できるのは、10と11の2つのみである。
よって正解はイである。
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