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平成18年度春季解答
問題56
CATV 回線を用いたデータ伝送 (インターネット接続サービスなど) の特徴に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | 回線によって各端末がセンタとスター型に接続されているので、端末同士の接続サービスが容易に実現できる。 |
イ | ケーブルモデムを利用することによって,下り方向については数 M ビット/秒を超える高速伝送が可能である。 |
ウ | データ伝送を行うためには、回線に光ファイバケーブルを使用しなければならない。 |
エ | 上り方向・下り方向とも回線速度が同じであり、双方向通信に最適である。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | 回線によって各端末がセンタとスター型に接続されている。端末同士の接続サービスはセンタを通して行うので容易に実現できない。 |
イ | ○ | ケーブルモデムを利用することによって,下り方向については数 M ビット/秒を超える高速伝送が可能である。 |
ウ | × | データ伝送を行うためには、光ファイバケーブルまたは同軸ケーブルを使用しなければならない。 |
エ | × | 上り方向・下り方向では異なる周波数帯を使って通信を行う。また回線速度は下り方向のほうが高速である。 |
問題57
二つの LAN セグメントを接続する装置 A の機能を OSI 基本参照モデルで表すと図のようになる。この装置 A として,適切なものはどれか。
ア | ゲートウェイ |
イ | ブリッジ |
ウ | リピータハブ |
エ | ルータ |
解答:エ
<解説>
ア | × | ゲートウェイは、ネットワーク上で,OSI 基本参照モデルの全階層を認識し,プロトコルや媒体の違いを吸収して接続をおこなうための機器 |
イ | × | ブリッジは、複数の LAN を OSI 基本参照モデルの第2層(データリンク層)で接続し,MAC アドレスによるパケットのフィルタリングを行う機器 |
ウ | × | リピータは、OSI 基本参照モデルにおける第1層(物理層)で電気的な中継(増幅)を行う機器 |
エ | ○ | ルータは、OSI 基本参照モデルのネットワーク層に位置する中継機器で,ネットワーク上を流れるデータの中継を行う機器。 |
問題58
項目 a ~ f からなるレコードがある。このレコードの主キーは,項目 a と b を組み合わせたものである。また,項目 f は項目 b によって特定できる。このレコードを第3正規形にしたものはどれか。
解答:イ
<解説>
データの正規化はデータベースのレコードを構成する項目のグループを冗長性がないような項目の組合せで構成する手法。
正規化の程度によって第1正規化から第3正規化まで分けられている。
- 第1正規化
- 繰り返し部分を別レコードとして分離し固定長レコードにする。
- 第2正規化
- レコードの主キーに完全従属する属性と、主キーの一部分にのみ部分従属する属性を別のレコードとして分離させる。
- 第3正規化
- 主キー以外の属性に従属する属性を別レコードに分割する。
問題のレコードは、
- 項目c、d、e、fは、項目aとbを合わせた主キーに従属する。
- 項目 f は項目 b によって特定できる部分従属性ですので、別テーブルにする。
よってイが正解である。
問題59
データベースの排他制御であるロックに関する説明として、適切なものはどれか。
ア | デッドロックが発生した場合には、両方のトランザクションをロールバックする。 |
イ | ロックには、読取り時に使用する共有ロックと、変更時に用いる占有ロックがある。 |
ウ | ロックの粒度は大きいほど並列に実行されるトランザクションは多くなる。 |
エ | ロックを用いると、デッドロックが発生することはない。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | デッドロックが発生した場合には、処理が進まなくなってしまう。処理を進めるためにもロックを解放する必要がある。 |
イ | ○ | ロックには、読取り時に使用する共有ロックと、変更時に用いる占有ロックがある。 |
ウ | × | ロックの粒度は大きいほど並列に実行されるトランザクションは少なくなる。 |
エ | × | ロックを用いても、デッドロックは発生する。 |
問題60
トランザクションの ACID 特性に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | コミット後にシステム障害が発生した場合、その内容は変更前の状態に戻される。 |
イ | トランザクションが同時に実行されても、互いに干渉しない。 |
ウ | トランザクションの実行の結果,データベースの整合性が崩れることも許容する。 |
エ | トランザクションの途中でシステム障害が発生しても、障害発生時までの変更内容は保存される。 |
解答:イ
<解説>
- 原子性(Atomicity)
- トランザクションの処理がすべて実行されるか、まったく実行されないかのいずれかで終了するという特性
- 一貫性(Consistency)
- データベースの内容には矛盾が生ぜず一貫性がある特性
- 独立性(Isolation)
- 複数のトランザクションを同時に実行した場合と、順番に実行した場合の処理結果が一致するという特性
- 永続性(Durability)
- トランザクションが正常終了すると、障害が発生しても更新結果がデータベースから消失しないという特性
ア | × | コミット後にシステム障害が発生した場合、その内容は変更後の状態に戻される。 |
イ | ○ | トランザクションが同時に実行されても、互いに干渉しない。独立性(Isolation)に該当する。 |
ウ | × | トランザクションの実行の結果、データベースの整合性は維持される。 |
エ | × | トランザクションの途中でシステム障害が発生しても、障害発生時までの変更内容は破棄される。 |
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