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平成18年度春季解答
問題76
A社とB社がそれぞれ2種類の戦略を採る場合の利得が表のように予想されるとき、両社がそれぞれのマキシミン戦略を採った場合のA社の利得はどれか。ここで、表の各欄において、左側の数値がA社の利得、右側の数値がB社の利得とする。
ア | -15 |
イ | 0 |
ウ | 5 |
エ | 20 |
解答:ウ
<解説>
マキシミン戦略とは、ゲーム理論の用語。最悪の場合に手に入る利益が最大になるものを選択すること。
- A社が戦略 a1 を取ると最悪の状況での利得は-15
A社が戦略 a2 を取ると最悪の状況での利得は 0
↓
A社は戦略 a2 を採用する。 - B社が戦略 b1 を取ると最悪の状況での利得は-5
B社が戦略 b2 を取ると最悪の状況での利得は-20
↓
B社は戦略 b1 を採用する。 - マキシミン戦略では、A 社は戦略 a2、 B 社は戦略 b1 を選択するので、 A 社の利得は、5となる。
問題77
昨年度の入社試験問題と今年度の入社試験問題を比較するために、多数の社員に両年度の問題を解答させた。昨年度の問題の得点を x 軸に、今年度の問題の得点を y 軸にとって、相関係数と回帰直線を求めた。[結果]から分かることはどれか。
[結果] | |
相関係数は、0.8 であった。 | |
回帰直線の傾きは、1.1 であった。 | |
回帰直線の y 切片の値は、10 であった。 |
ア | 回帰直線の y 切片の値から、今年度の問題の得点が 0 点の人でも、昨年度の問題では 10 点程度とれることが分かる。 |
イ | 回帰直線の傾きから、今年度の問題の平均点は、昨年度の問題の平均点の 1.1 倍であることが分かる。 |
ウ | 回帰直線の傾きと y 切片の値から、今年度の問題は昨年度の問題に比べて得点しやすい傾向にあることが分かる。 |
エ | 回帰直線の傾きと相関係数の値から、今年度の問題は質が高いことが分かる。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 回帰直線の y 切片の値から、昨年度の問題の得点が 0 点の人でも今年度の問題では 10 点程度とれる。 |
イ | × | 回帰直線の傾きから、今年度の問題の平均点は,昨年度の問題の平均点の 1.1 倍であるということはいえない。切片の値を考慮する必要がある。 |
ウ | ○ | 回帰直線の傾きと y 切片の値から、今年度の問題は昨年度の問題に比べて得点しやすい傾向にあることが分かる。 |
エ | × | 回帰直線の傾きと相関係数の値から、今年度の問題は質が高いことが分かる。 回帰直線の傾きと相関係数の値から、今年度の問題は質が高いということは分からない。 |
問題78
“1次式で表現される制約条件の下にある資源を、どのように配分したら最大の効果が得られるか”という問題を解く手法はどれか。
ア | 因子分析法 |
イ | 回帰分析法 |
ウ | 実験計画法 |
エ | 線形計画法 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 事象に関係する複数の原因やその原因因子から1つの 概念をまとめることができる潜在因子を抽出する多変量解析の手法 |
イ | × | 因果関係があると思われる2つの要素間の相関関係を分析するもの |
ウ | × | 予測される因子間の相互作用を的確に把握するために実験デザインと実験データ解析法 |
エ | ○ | 幾つかの制約条件式と目的関数から、最適解を導き出す方法 |
問題79
MRP(MaterialS RequirementS Planning) システムを導入すると改善が期待できる場面はどれか。
ア | 図面情報が電子ファイルと紙媒体の両方で管理されていて、設計変更履歴が正しく把握できない。 |
イ | 製造に必要な資材及びその必要量に関する情報が複雑で、発注量の算出を誤りやすく、生産に支障を来している。 |
ウ | 設計変更が多くて、生産効率が上がらない。 |
エ | 多品種少量生産を行っているので、生産設備の導入費用が増加している。 |
解答:イ
<解説>
MRP (Material Requirements Planning:資材所要量計画)は、生産・在庫管理における手法の1つで、完成品レベルの生産計画に基づいてその生産に必要な資材の正味所要量を求め、品目、納期と併せて生産計画を作り、これを基準にして資材の手配(購買オーダー、生産オーダー)、納入、出庫の計画・管理をタイムバケットという時間単位で繰り返す管理手法をいう。
よってイが正解である。
問題80
著作権法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | M社の業務プログラムは、分析から製造までの一切をN社が請け負って開発した。特段の契約条件がなければ、このプログラムの著作者はM社である。 |
イ | 既存のプログラムのアイディアだけを利用して、同一目的のプログラムの全体を新たに作成した場合でも、著作権の侵害になる。 |
ウ | 著作権及び著作者人格権は、他人に譲渡することができる。 |
エ | 日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていない場合でも、無断で複製して配布したときには著作権の侵害になる。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 著作者は 法人で作成した場合は、作成した会社に権利が帰属します。よって著作者はN 社となる。 |
イ | × | 既存のプログラムの表現(ソースコード等)、機能等を利用して,同一目的のプログラムすべてを新たに作成した場合に著作権の侵害になる。 |
ウ | × | 日本の場合は著作人格権とよばれるもの(氏名表示権や公表権等)は譲渡できません。 |
エ | ○ | 日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていない場合でも、無断で複製して配布したときには著作権の侵害になる。 |
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