必ず受かる情報処理技術者試験

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平成19年度秋季解答

問題31

コンピュータシステムの構成に関する記述のうち,密結合マルチプロセッサシステムを説明したものはどれか。

通常は一方のプロセッサは待機しており,本稼働しているプロセッサが故障すると,待機中のプロセッサに切り替えて処理を続行する。
複数のプロセッサが磁気ディスクを共用し,それぞれ独立した OS で制御される。ジョブ単位で負荷を分散することで処理能力を向上させる。
複数のプロセッサが主記憶を共用し,単一の OS で制御される。システム内のタスクは,基本的にどのプロセッサでも実行できるので,細かい単位で負荷を分散することで処理能力を向上させる。
並列に接続された2台のプロセッサが同時に同じ処理を行い,相互に結果を照合する。1台のプロセッサが故障すると,それを切り離して処理を続行する。

解答:ウ

<解説>

マルチプロセッサシステムの構成には以下の二つがある。

密結合マルチプロセッサシステム
複数のプロセッサが主記憶を共有(共有メモリ型)
疎結合マルチプロセッサシステム
プロセッサごとにローカルメモリとOSをもったモジュールを単位として、複数のプロセッサを結合
× デュプレックスシステムに関する説明である。
× 疎結合マルチプロセッサシステムに関する説明である。
密結合マルチプロセッサシステムに関する説明である。
× デュアルシステムに関する説明である。

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問題32

コンピュータの性能評価に用いるベンチマークに関する説明のうち,適切なものはどれか。

オンライントランザクション処理の代表的なベンチマークである TPC は,性能尺度が TPS で客観的であるが,コストの尺度が欠けている。
コンピュータシステム全体の性能ベンチマークには,Dhrystone,Whetstone,Livermore Fortran Kernel,Linpack,SPEC などがある。
性能評価のために複数種類のベンチマークテストを実行することは,システム性能の特徴を理解することができるので,導入機種の選定に有効である。
ベンチマークテストは汎用的な評価モデルであり,その結果はコンピュータ性能の評価に広く適用できる。

解答:ウ

<解説>

× TPCベンチマークの測定結果は,TPS(トランザクション数/秒)を性能尺度として表す。システム全体の価格が公表されるので,価格対性能比(TPS当たりの価格)でも表され,異なるベンダのシステムを価格対性能比により比較することができるので、コストの尺度は欠けていない。
× システム全体の性能ベンチマークではなく,CPUの性能ベンチマークである。
性能評価のために複数種類のベンチマークテストを実行することは,システム性能の特徴を理解することができるので,導入機種の選定に有効である。
× ベンチマークテストは、汎用的な評価モデルではなく,特定の機能に限定して性能評価を行う。

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問題33

平均故障間隔が x 時間,平均修理時間が y 時間のシステムがある。使用条件が変わったので,平均故障間隔,平均修理時間がともに従来の 1.5 倍になった。新しい使用条件での稼働率はどうなるか。

x, y の値によって変化するが,従来の稼働率よりは大きい値になる。
従来の稼働率と同じ値である。
従来の稼働率の1.5倍になる。
従来の稼働率の 2/3 倍になる。

解答:イ

<解説>

稼働率は、次の式で求められる。

MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔) ある機器やシステムが故障するまでの時間の平均値。
MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間) 故障したコンピュータシステムの復旧にかかる時間の平均値。
稼働率 = MTBF
MTBF+MTTR

平均故障間隔と平均修理時間が1.5倍になったということは、分母と分子がそれぞれ1.5倍になったということである。したがって、稼働率は従来の稼働率と同じ値になる。

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問題34

3 台のコンピュータ A、B、C が図のように接続されている場合、システム全体の稼働率は幾らか。ここで、A、B、C の稼働率は、すべて 0.8 とする。また、コンピュータ A、B によって構成されている並列接続部分については、A、B のいずれか 1 台でも稼働していれば、当該並列接続部分は稼働しているものとする。

0.512
0.768
0.928
0.992

解答:イ

<解説>

下図より、イが正解である。

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問題35

システムが稼働不能となった際のバックアップサイトをウォームサイト,コールドサイト,ホットサイトの3種類に分類したとき,一般に障害発生から復旧までの時間が短い順に並べたものはどれか。

ウォームサイト,コールドサイト,ホットサイト
ウォームサイト,ホットサイト,コールドサイト
コールドサイト,ウォームサイト,ホットサイト
ホットサイト,ウォームサイト,コールドサイト

解答:エ

<解説>

「ホットサイト」、「ウォームサイト」、「コールドサイト」は、いずれも予備の情報処理施設(DRサイト)としての形態のことである。

ホットサイト
運用系と同じ構成で離れた場所にバックアップ用の待機系サイトを稼動させ,ネットワークを介して常時更新を行うことで,災害発生時などに業務を中断せずに続行する方式である。
最も速やかに、DRサイトへの切り替えができる。
ウォームサイト
あらかじめ予備のサイトにハードウェアを用意し,定期的にデータやプログラムを搬入して,障害発生時にこれらを用いて復元し,業務を再開する方式である。
ホットサイトの次に速やかにDRサイトへの切り替えができる。
コールドサイト
再開を容易にするためのネットワーク接続などを備えた場所のみを用意しておき,災害発生時点でハードウェア,データ,プログラムを持ち込んで,バックアップ用システムを立ち上げる方式である。
DRサイトの中で、最も切り替えに時間を要する。

よって復旧時間が短い順に、ホットサイト,ウォームサイト,コールドサイトとなる。

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