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平成23年度特別解答
問題51
ファストトラッキング技法を用いてスケジュールの短縮を行う。当初の計画は図1のとおりである。作業Eを作業E1,E2,E3に分けて,図2のように計画を変更すると,スケジュールは全体で何日短縮できるか。
ア | 1 |
イ | 2 |
ウ | 3 |
エ | 4 |
解答:ア
<解説>
- 図1では、最長の経路は、A → B → E → H → I である。
所要日数は 5+8+9+4+2=28 日である。
- 図2では、最長の経路は、A → B → D → G である。
所要日数: 5+8+7+7=27 日である。
- 1と2より1日短縮することが可能である。
28-27=1日
問題52
ファンクションポイント法の説明はどれか。
ア | 開発するプログラムごとのステップ数を積算し,開発規模を見積もる。 |
イ | 開発プロジェクトで必要な作業のWBSを作成し,各作業の工数を見積もる。 |
ウ | 外部入出力や内部論理ファイル,照会,インタフェースなどの個数や特性などから開発規模を見積もる。 |
エ | 過去の類似例を探し,その実績と差異などを分析評価して開発規模を見積もる。 |
解答:ウ
<解説>
ファンクションポイント法は、ソフトウエアの規模や開発工数を見積もるための手法の1つである。
ファンクション・ポイント法では開発する業務システムが扱う外部入力などの5種類のデータを拾い上げ,さらに処理の複雑さなどの14項目から定めた補正係数を掛け合わせてファンクション・ポイント数を求める。その上で過去に開発したシステムのファンクション・ポイント数と照合して工数を決める。
ア | × | プログラムステップ法に関する説明である。 |
イ | × | 標準タスク法に関する説明である。 |
ウ | ○ | ファンクションポイント法に関する説明である。 |
エ | × | 類似法に関する説明である。 |
問題53
ウォータフォール型のソフトウェア開発において,運用テストで発見された誤りの修復に要するコストに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア | 外部設計の誤りは,プログラムだけでなく,マニュアルなどにも影響を与えるので,コーディングの誤りに比べて修復コストは高い。 |
イ | コーディングの誤りは,修復のための作業範囲がその後の全工程に及ぶので,要求定義の誤りに比べて修復コストは高い。 |
ウ | テストケースの誤りは,テストケースの修正とテストのやり直しだけでは済まないので,外部設計の誤りに比べて修復コストは高い。 |
エ | 内部設計の誤りは,設計レビューによってほとんど除去できるので,もし発見されでも,コーディングの誤りに比べて修復コストは安い。 |
解答:ア
<解説>
ウォータフォールモデルは、上流から下流に向かって基本的に一方通行で行う開発モデルである。ウォータフォールモデルでは、見直しが上流であるほど影響が大きくなる。
ウォータフォールモデルの開発工程は、
- 要求定義
- 外部設計
- 内部設計
- プログラム設計
- コーディング(プログラミング)
- テスト
なので、修復コストは要求定義誤り > 外部設計及び内部設計の誤り > コーディングの誤り > テストケースの誤りの順に大きくなる。
ア | ○ | 外部設計及び内部設計の誤り > コーディングの誤りなので正しい。 |
イ | × | 要求定義誤り> コーディングの誤りなので誤り。 |
ウ | × | 外部設計及び内部設計の誤り>テストケースの誤りなので誤り。 |
エ | × | 要求定義誤り > コーディングの誤り なので誤り。 |
問題54
品質問題を解決するために図を作成して原因の傾向を分析したところ,全体の80%以上が少数の原因で占められていることが判明した。作成した図はどれか。
ア | 管理図 |
イ | 散布図 |
ウ | 特性要因図 |
エ | パレート図 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 管理図では、 時系列的に発生するデータのばらつきを折れ線グラフで表し,管理限界線を利用して客観的に管理することができる。 |
イ | × | 散布図では、2変数を縦軸と横軸にとり,測定された値を打点し作図して,相関関係を見ることができる。 |
ウ | × | 特性要因図では、原因と結果の関連を魚の骨のような形状として体系的にまとめ、結果に対してどのような原因が関連しているかを明確にすることができる。 |
エ | ○ | パレート図では、管理項目を出現頻度の大きい順に並べた棒グラフとその累積和の折れ線グラフを作成し,管理上の重要項目を選択する。 |
問題55
データのバックアップに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア | バックアップからの復旧時間を最短にするために,差分バックアップ方式を採用する。 |
イ | バックアップからの復旧処理でランダムアクセスを可能にするために,磁気テープにバックアップする。 |
ウ | バックアップしたデータの整合性を保証するために,バックアップ処理と業務処理が重ならないようにスケジューリングする。 |
エ | バックアップ処理の時間を最短にするために,同一記憶媒体内にバックアップする。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 差分バックアップ方式は、バックアップ時間は短いが、復旧時間は長くなる。よってバックアップデータからの復旧時間を短くするには、フルバックアップを採用した方がよい。 |
イ | × | 磁気テープはランダムアクセスあ不可能である。 |
ウ | ○ | バックアップしたデータの整合性を保証するために,バックアップ処理と業務処理が重ならないようにスケジューリングする。 |
エ | × | 同一記憶媒体内にバックアップデータを置くと媒体障害の場合にバックアップデータも失われる。別の媒体にバックアップデータは置くべきである。 |
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