必ず受かる情報処理技術者試験

当サイトは、情報処理技術者試験に合格するためのWebサイトです。
ITパスポート試験,基本情報技術者,応用情報技術者,高度試験の過去問題と解答及び詳細な解説を掲載しています。
  1. トップページ
  2. プロジェクトマネージャ 午前2
  3. 平成25年度春季問題
  4. 平成25年度春季解答・解説

平成25年度春季解答

問題6

PMBOKのスコープマネジメントにおいて作成するプロジェクトスコープ記述書の説明のうち、適切なものはどれか。

インプット情報として与えられるWBSやスコープベースラインを用いて、プロジェクトのスコープを記述する。
プロジェクトのスコープに含まれないものは、記述の対象外である。
プロジェクトの要素成果物と、これらの要素成果物を生成するために必要な作業について記述する。
プロジェクトの予算見積もりやスケジュール策定をして、これらをプロジェクトの前提条件として記述する。

解答:ウ

<解説>

プロジェクトスコープ記述書には、プロジェクトの要素成果物と、その要素成果物を構築する為に必要となる前作業が詳細に記述される。

プロジェクトスコープ記述書に含まれる代表的な項目を下記に記す。

  • 成果物スコープ記述書
  • 成果物受入れ基準
  • プロジェクトからの除外事項
  • プロジェクトの前提条件及び制約事項

問題へ

問題7

クリティカルチェーン法による進捗管理の方法のうち、適切なものはどれか。

遅れが生じてプロジェクトバッファを消費し始めても、残量が安全区域にある間は特に対策を講じない。
クリティカルチェーン上のタスクに遅れが生じた場合、速やかにクリティカルチェーンの見直しを行う。
個々のタスクの終了時だけに進捗報告を受けて、プロジェクトバッファを調整する。
マイルストーンを細かく設定し、個々のタスクの遅れに対してすぐに対策を実施する。

解答:ア

<解説>

クリティカルチェーン法は、プロジェクトなどにおいて、それを構成する各作業の実行順序を考えたとき、「作業工程上の従属関係」と「リソースが限られているために発生する従属関係」の双方を考慮した上で、最も時間的に長く掛かる作業の連鎖のこと。作業完了に要する所用期間を決定する。

遅れが生じてプロジェクトバッファを消費し始めても、残量が安全区域にある間は特に対策を講じない。
× クリティカルチェーン上のタスクに遅れが生じた場合かつプロジェクトバッファで吸収できなくなった場合に、速やかにクリティカルチェーンの見直しを行う。
× 基本的に,プロジェクトバッファは調整されない。プロジェクトの不確定要素が大幅に変更になり,当初のプロジェクトバッファが意味をなさなくなった場合にのみ調整される。
× クリティカルチェーン法では、マイルストーンを細かく設定しない。

問題へ

問題8

次のアローダイアグラムを基にして要員計画を立てる。 要員数の増減を極力抑え、かつ、最短日数で終えられるように計画を立てる場合、1日当たりの最大要員数は何名になるか。 ここで、各工程は1名で作業するものとする。

2
3
4
5

解答:ア

<解説>

  1. クリティカルパスは,①→③→⑤→④→⑥→⑧ であり,全体の所要日数は, b(3 日)+ d(5 日)+ダミー作業+ f(5 日)+ h(4 日)= 17 日になる。
  2. クリティカルパス上になるa,c,e,g,iの所要日数はa(3 日)+ c(4 日)+e(2 日)+ g(4 日)+ i(3 日)= 16 日になる。
  3. したがって、1の作業を行う要員1名と2の作業を行う傭員1名がいれば、最短日数で作業を終えることができる。

問題へ

問題9

プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として、適切なものはどれか。

遅れているクリティカルパス上のアクティビティに人員を増強した。
コストを削減するために、こでまで承認されていた残業を禁止した。
仕様の確定が大幅に遅れたので、プロジェクトの完了予定日を延期した。
設計が終わったモジュールから順に並行してプログラム開発を実施するように、スケジュールを変更した。

解答:ア

<解説>

クラッシングとは、コストとスケジュールのトレードオフを分析し、最小の追加コストで最大の期間短縮を得る方法を決定するスケジュール短縮技法である。十分な検討の上での対応が必要となる。

PMBOKではクラッシングの例として次のものを挙げている。

  • 残業の承認
  • 資源の追加投入
  • クリティカルパス上のアクティビティの迅速は引き渡しのための追加支出
「遅れているクリティカルパス上のアクティビティに人員を増強した」は資源の追加投入にあたる。
× コスト削減にはなるが、期間短縮ではない。
× 納期を変更しているのだから、クラッシングではない。
× 作業を平行実施することでスケジュールを短縮しようとするのはファストトラッキングである。

問題へ

問題10

表はプロジェクトの作業リストである。 作業Dの総余裕時間は何日か。 ここで、各作業の依存関係は、すべてプレシデンスダイアグラム法における終了-開始関係とする。

0
4
7
14

解答:ウ

<解説>

  1. アローダイアグラムに置き換えると次のようになる。
  2. クリティカルパスは、A(4 日)→ B(5 日)→ C(3 日)→ E(2 日)=14 日 である。
  3. クリティカルパス上にない作業DはBとCが終わるまでに終了する必要がある。
    したがって、8日-1日=7日となる。

問題へ