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平成26年度春季解答
問題56
データの追加・変更・削除が、少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。 このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。 このとき、データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約2倍になる。 |
イ | フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約半分になる。 |
ウ | フルバックアップ取得の平均実行時間が約2倍になる。 |
エ | ログ情報によって復旧するときの処理時間が平均して約2倍になる。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | データベースの量が2倍になったわけではないので、磁気テープ使用量が2倍にはならない。 |
イ | × | データベースの量が半分になったわけではないので、フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約半分にはならない。 |
ウ | × | フルバックアップ取得の平均実行時間が約2倍にはならない。 |
エ | ○ | ログ情報によって復旧するときの処理時間が平均して約2倍になる。 |
問題57
電源の瞬断時に電力を供給したり、停電時にシステムを終了させるのに必要な時間の電力を供給することを目的とした装置はどれか。
ア | AVR |
イ | CVCF |
ウ | UPS |
エ | 自家発電装置 |
解答:ウ
<解説>
ア | AVR(Automatic Voltage Regulator:自動電圧調整器)とは、定常運転時に同期機の電圧を一定に保持する機能によって、負荷が変化するとき電圧を維持し無効電力を調整のうえ動態安定度を向上させることおよび電圧急変時速やかに電圧を回復する機能をもつ装置である。 |
イ | CVCF(Constant Voltage Constant Frequency:定電圧定周波数装置)とは、電源の瞬断時や停電時に安定した電圧や周波数の交流電力を供給する装置である。 |
ウ | UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)とは、電源が瞬間的に切れる瞬断や停電発生時に一定時間、接続されている機器に対して、停電することなく電力を供給し続ける電源装置である。 |
エ | 自家発電装置とは、停電した時に自動的に電力を供給する装置で発電能力があり長時間にわたり、電力を供給することができる。 |
問題58
システム監査人が負う責任はどれか。
ア | 監査結果の外部への開示 |
イ | 監査対象システムの管理 |
ウ | 監査報告会で指摘した問題点の改善 |
エ | 監査報告書に記載した監査意見 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 監査結果の外部への開示は被監査部門の許可なく、してはならない。 |
イ | × | 監査対象システムの管理に関する責任は被監査部門が負う。 |
ウ | × | 監査報告会で指摘した問題点の改善指導はするが、改善自体は被監査部門が負う。 |
エ | ○ | システム監査基準には、次の記述がある。
4.監査報告についての責任 |
問題59
スプレッドシートの処理内容の正確性に関わるコントロールを監査する際のチェックポイントはどれか。
ア | スプレッドシートの作成者と利用者が同一であること |
イ | スプレッドシートのバックアップが行われていること |
ウ | スプレッドシートのプログラムの内容が文書化され検証されていること |
エ | スプレッドシートを利用する場合の利用権限が定められていること |
解答:ウ
<解説>
スプレッドシート統制とは、金融商品取引法で企業に要求される内部統制のうち、財務データを扱う場合にスプレッドシート(表計算ソフト)を使用する場合に必要とされる内部統制のことである。
日本公認会計士協会は、「財務報告に係る内部統制の監査に関する実務上の取扱い」の指針の中で、スプレッドシート統制に必要な要件を次のように定めている。
- スプレッドシートを使用し、財務報告の基礎資料を作成している場合、マクロや計算式等を検証していること
- スプレッドシートのマクロ、計算式等の検証が適切になされていない場合、手計算で確かめる等の代替的な手段がとられていること
- スプレッドシートに対するアクセス制御、変更管理、バックアップ等の対応について検証していること
ア | × | スプレッドシートの作成者と利用者が同一であっても正確性の統制にはならない。 |
イ | × | スプレッドシートのバックアップが行われていることは、業務の可用性に関わるコントロールのチェックポイントである。 |
ウ | ○ | スプレッドシートのプログラムの内容が設計書などにより文書化され検証されていることがチェックポイントとなる。 |
エ | × | スプレッドシートを利用する場合の利用権限が定められていることは、業務の機密性に関わるコントロールのチェックポイントである。 |
問題60
営業債権管理業務に関する内部統制のうち、適切なものはどれか。
ア | 売掛金回収条件の設定は、営業部門でなく、審査部門が行っている。 |
イ | 売掛金の消込み入力と承認処理は、販売を担当した営業部門が行っている。 |
ウ | 顧客ごとの与信限度の決定は、審査部門ではなく、営業部門の責任者が行っている。 |
エ | 値引き・割戻し処理は、取引先の実体を熟知している営業部門の担当者が行っている。 |
解答:ア
<解説>
内部統制とは、組織の業務の適正を確保するための体制を構築していくシステムのことであり、組織がその目的を有効・効率的かつ適正に達成するために、その組織の内部において適用されるルールや業務プロセスを整備し、運用することである。
ア | ○ | 売掛金の回収のチェックは売掛金の回収を行う営業部門ではなく、別の部門である審査部門が行うべきである。 回収のチェックを他部門が行うことで、不正の余地がなくなる。 |
イ | × | 売掛金の消込み入力と承認処理を販売を担当した部門で行うと他部門の干渉を受けないので不正が起きる要因となる。 したがって、経理部門などの他の部門が行うべきである。 |
ウ | × | 顧客ごとの与信限度の決定を営業部門が行うと顧客との関係から恣意的になりやすく不正が起きる要因となる。 したがって、顧客ごとの与信限界の決定は、顧客と接しない審査部門が行なうべきである。 |
エ | × | 値引き・割戻し処理は、取引先の実体を熟知している営業部門が行うと顧客との関係から恣意的になりやすく不正が起きる要因となる。 したがって、経理部門などの他の部門が行うべきである。 |
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