必ず受かる情報処理技術者試験

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平成26年度春季解答

問題61

エンタープライズアーキテクチャにおいて、情報システムの理想を表すモデルはどれか。

EA参照モデル
To-Beモデル
ザックマンモデル
データモデル

解答:イ

<解説>

エンタープライズアーキテクチャ(EA:Enterprise Architecture)は、大企業や政府機関などといった巨大な組織の業務手順や情報システムの標準化、組織の最適化を進め、効率よい組織の運営を図るための方法論である。

エンタープライズアーキテクチャを導入することで、現在のアーキテクチャ(As Is)と目指すべきアーキテクチャ(To Be)との差から、組織をあるべき姿へ近づけていくための変革のプランニングを行うことが可能になる。

したがって、イが正解である。

× EAのひな型のことである。
情報システムの理想を表すモデルをTo-Beモデルという。また、現状の業務をモデル化したものをAS-ISモデルという。
× ザックマンモデルは、複雑な構造を持つ組織を体系的に記述・観測できるように、各要素の範囲や関係を分類し、整理したものである。
× データモデルは、業務で利用するデータ構造を明らかにするためのモデルである。

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問題62

全体最適化計画の立案時に検討する外部資源の活用に関する記述のうち、“システム管理基準”に照らして適切なものはどれか。

開発業務に外部資源を活用する場合は、自社のプロジェクトマネジメントの力量に応じて、構築するシステムの規模を制限する。
自社のシステム開発と運用を外部ベンダに継続して委託しているので、新規のシステム構築も同じベンダに一括委託する計画とする。
自社のシステム部門に十分な人数を擁しており、従来、自社開発を行ってきた場合は、新たな外部資源活用の計画は不要である。
システムの開発から運用・保守に至るプロセスにおいて活用できる内部資源の量と質を把握した上で、外部資源の活用を計画する。

解答:エ

<解説>

× 必要な資源を補うために外部資源を活用するので、自社のプロジェクトマネジメントの力量に応じて、構築するシステムの規模を制限するべきではない。
× 現在まで継続して依頼していたベンダより良い条件で新規システムを構築できる場合は別のベンダに依頼してもよい。
× 自社のシステム部門に十分な人数を擁していても、おり、自社の経験が不足している部分等は外部ベンダに依頼した方がよい。
システムの開発から運用・保守に至るプロセスにおいて全部を外部資源に依頼すると費用が膨大になる。
したがって、ステムの開発から運用・保守に至るプロセスにおいて活用できる内部資源の量と質を把握した上で、外部資源の活用を計画する。

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問題63

業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。

データ中心にプロセスを表現するためにデータをエンティティとその属性で表し、エンティティ間の関連を図にする。
データの流れによってプロセスを表現するために、データの発生、吸収の場所、蓄積場所、データの処理をデータの流れを示す矢印でつないで表現する。
複数の観点でプロセスを表現するために、目的に応じたモデル図法を使用し、オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する。
プロセスの機能を網羅的に表現するために、一つの要件に対し発生する事象を条件分岐の形式で記述する。

解答:ウ

<解説>

UMLは、オブジェクト指向のソフトウェア開発における、プログラム設計図の統一表記法。主なモデル図としては、クラス図、ユースケース図、シーケンス図等がある。目的に応じて図式を使用することで業務プロセスを表現することができる。

× E-R図の説明である。
× DFDの説明である。
UMLの説明である。
× 流れ図の説明である。

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問題64

IT投資効果の評価に用いられる手法のうち、ROIによるものはどれか。

一定期間のキャッシュフローを、時間的変化に割引率を設定して現在価値に換算した上で、キャッシュフローの合計値を求め、その大小で評価する。
キャッシュフロー上で初年度の投資によるキャッシュアウトフローが何年後に回収できるかによって評価する。
金銭価値の時間的変化を考慮して、現在価値に換算されたキャッシュフローの一定期間の合計値がゼロとなるような割引率を求め、その大小で評価する。
投資額を分母に、投資による収益を分子とした比率を算出し、投資に値するかどうかを評価する。

解答:エ

<解説>

ROI(Return On Investment:投資利益率)は、投下した資本に対し、どれだけの利益が得られたかを示す指標である。

ROI=利益÷投資額×100で計算される。

ROIの値が大きければ、大きいほど、投資対効果が高いことになる。

× 賞味現在価値法の説明である。
× 回収期間法の説明である。
× 内部利益率法の説明である。
ROI(Return On Investment:投資利益率)の説明である。

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問題65

BABOKの説明はどれか。

ソフトウェア品質の基本概念、ソフトウェア品質マネジメント、ソフトウェア品質技術の三つのカテゴリからなる知識体系
ソフトウェア要求、ソフトウェア設計、ソフトウェア構築、ソフトウェアテスティング、ソフトウェア保守など10の知識エリアからなる知識体系
ビジネスアナリシスの計画とモニタリング、引き出し、要求アナリシス、基礎コンピテンシなど七つの知識エリアからなる知識体系
プロジェクトマネジメントに関して、スコープ、時間、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク管理など九つの知識エリアからなる知識体系

解答:ウ

<解説>

BABOK(Business Analysis Body Of Knowledge:ビジネスアナリシス知識体系)とは、IIBA(International Institute of Business Analysis)が策定したビジネス分析の知識体系である。ビジネスアナリシス(BA)を行うために必要な活動(Task)や技術(Technique)などが体系立ててまとめられたものである。

ビジネスアナリシスの計画とモニタリング,引き出し,要求のマネジメントとコミュニケーション,エンタープライズアナリシス,要求アナリシス,ソリューションのアセスメントと妥当性確認,基礎コンピテンシの7つの知識エリアを説明している。

× SQuBOK(Software Quality Body of Knowledge:ソフトウェア品質体系)の説明である。
× SWEBOK(Software Engineering Body Of Knowledge:ソフトウェアエンジニアリング知識体系)
BABOK(Business Analysis Body Of Knowledge:ビジネスアナリシス知識体系)の説明である。
× PMBOK(Project Management Body of Knowledge:プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)の説明である。

したがって、ウが正解である。

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