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平成21年度春季解答
問題36
プロジェクト管理においてマイルストーンに分類されるものはどれか。
ア | 結合テスト工程 |
イ | コーディング作業 |
ウ | 設計レビュー開始日 |
エ | 保守作業 |
解答:ウ
<解説>
マイルストーンとは、プロジェクトの中で工程遅延の許されないような大きな節目のことである。
設計レビュー開始日が遅れると、それ以降のプログラミングやテストにも影響がでてしまう。
問題37
図の作業について、全体の作業終了までの日数は24日間であった。作業Cの日数を3日短縮できたので、全体の作業終了までの日数が1日減った。作業Dの所要日数は何日か。
ア | 6 |
イ | 7 |
ウ | 8 |
エ | 9 |
解答:ウ
<解説>
- 短縮前の全体の作業日数を計算する。短縮前の作業日数は24日,クリティカルパスはA→C→E→Fである。
※赤線はクリティカルパス
- 作業Cの日数を3日短縮した後の作業日数を計算する。短縮後の作業日数は23日,クリティカルパスはA→B→D→Fである。
※赤線はクリティカルパス
- 23日よりFの日数(5日)とA→Bの日数(10日)を23日から減じた8日が作業Dの所要日数である。
※赤線はクリティカルパス
よってウが正解である。
問題38
ソフトウェア開発プロセスを“要件定義”、“システム設計”、“プログラミング”、“テスト”の各工程に区切って、この順に進める手法の長所はどれか。
ア | 開発工程はどの時点でも、ソフトウェアの仕様変更に柔軟に対応できる。 |
イ | 開発の進捗状況の把握が容易である。 |
ウ | 上流工程におけるレビューの工程が少なくて済む。 |
エ | 利用者が、開発の早い時期にソフトウェアを試用できる。 |
解答:イ
<解説>
ウォータフォールモデルは、ソフトウェアのシステム開発工程を川の流れに例え、要求分析、設計、実装(プログラミング)、テスト、運用の流れ作業に分け、 各工程を確実に行い、作業を戻さないシステム開発手法である。
ア | × | 作業を戻さないシステム開発手法なので、ソフトウェアの仕様変更に柔軟に対応できる。 |
イ | ○ | 開発工程の進行順序が明確なので、開発の進捗状況の把握が容易である。 |
ウ | × | ウォータフォールモデルでは、見直しが上流であるほど影響が大きくなるので上流工程のレビューは慎重に行うべきである。 |
エ | × | 利用者は、最終工程付近までソフトウェアを試用できない。 |
問題39
ITサービスにおいて、合意したサービス時間中に実際にサービスをどれくらい利用できるかを表す用語はどれか。
ア | 応答性 |
イ | 可用性 |
ウ | 完全性 |
エ | 機密性 |
解答:イ
<解説>
コンピュータの信頼性を表すRASISでは、評価項目として知られる5つの要素がある。
- Reliability(信頼性)
- 故障や障害、不具合の発生しにくさを表す。稼働時間当たりの障害発生回数(MTBF:Mean Time Between Failures)などの指標で表すことが多い。
- Availability(可用性)
- 稼働率の高さ、障害や保守による停止時間の短さを表す。全時間に対する稼働時間の割合(稼働率)などの指標で表す場合が多い。
- Serviceability(保守性)
- 障害復旧やメンテナンスのしやすさを表す。障害発生から復旧までの平均時間(MTTR:Mean Time To Repair)などの指標で表すことが多い。
- Integrity(保全性・完全性)
- 過負荷時や障害時のデータの破壊や不整合のおきにくさを意味する。
- Security(機密性)
- 外部からの侵入・改ざんや機密漏洩の起きにくさを表す。
問題40
システムの運用管理におけるインシデント管理の目的として、適切なものはどれか。
ア | IT資産の構成要素を把握し、例外使用をしないように管理する。 |
イ | サービスの中断時間を最小限に抑えて速やかに回復し、サービスの品質を維持する。 |
ウ | ソフトウェア、ハードウェアからなるITサービスの実装変更を確実に実施する。 |
エ | 利用者に対する唯一の窓口として、どのような問合せにも対応することによってサービスを確実に提供する。 |
解答:イ
<解説>
インシデント管理とは、インシデント(システム障害などのITサービス業務を阻害又は低下させる状態)が発生した場合に、迅速なサービスの復旧を行い、企業が行う事業活動への影響を最小限に抑える事を目的としたプロセスである。
ア | × | 構成管理の目的である。 |
イ | ○ | インシデント管理の目的である。 |
ウ | × | 変更管理の目的である。 |
エ | × | サポートデスクに関する説明である。 |
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