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平成27年度春季解答
問題16
仮想記憶方式では、割り当てられる実記憶の容量が小さいとページアウト、ページインが頻発し、処理能力が急速に低下することがある。 このような現象をなんというか。
ア | スラッシング |
イ | スワッピング |
ウ | フラグメンテーション |
エ | メモリリーク |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | スラッシングとは、仮想記憶環境下において物理メモリが不足し、オペレーティングシステムがディスクとの入出力に処理能力のほとんどを奪われてしまった状態を指す。 |
イ | × | スワッピングとは、コンピュータ上で、OSがハードディスクに「スワップファイル」を作成し、利用可能なメモリ領域を増やす動作を言う。 |
ウ | × | フラグメンテーション(断片化)とは、コンピュータ上のメモリの管理上の一単位が、そのままでは有効利用できない状態になることである。 |
エ | × | メモリリークとは、コンピュータの動作中に、使用可能なメモリ容量がだんだん減っていく現象である。 |
問題17
プロセスのスケジューリングに関する記述のうち、ラウンドロビン方式の説明として、適切なものはどれか。
ア | 各プロセスに優先度が付けられていて、後に到着してもプロセスの優先度が処理中のプロセスよりも高ければ、処理中のものを中断し、到着プロセスを処理する。 |
イ | 各プロセスに優先度が付けられていて、イベントの発生を契機に、その時点で最高優先度のプロセスを実行する。 |
ウ | 各プロセスの処理時間に比例して、プロセスのタイムクウォンタムを変更する。 |
エ | 各プロセスを待ち行列の順にタイムクウォンタムずつ処理し、終了しないときは待ち行列の最後につなぐ。 |
解答:エ
<解説>
ラウンドロビン方式とは、プロセスに一定の長さのCPU使用時間(タイムクォンタム)を与え、その時間を使い切ったプロセスはタイマ割り込みによってCPUの使用を中断させて待ち行列の最後に回し、待ち行列の先頭のプロセスに次のCPU資源を割り当てるという形式でスケジューリングを行う。
ラウンドロビン方式ではすべてのプロセスが平等に扱われる。
ア | × | 優先度順方式の説明である。 |
イ | × | 優先度順方式の説明である。 |
ウ | × | ラウンドロビンでは、プロセスのタイムクウォンタムは一定の長さである。 |
エ | ○ | ラウンドロビン方式の説明である。 |
問題18
500kバイトの連続した空き領域に、複数のプログラムモジュールをオーバレイ方式で読み込んで実行する。
読込み順序Aと読込み順序Bにおいて、最後の120kバイトのモジュールを読み込む際、読込み可否の組合せとして適切なものはどれか。
ここで、数値は各モジュールの大きさをkバイトで表したものであり、モジュールを読み込む領域は、ファーストフィット方式で求めることとする。
[読込み順序A]
100 → 200 → 200解放 → 150 → 100解放 → 80 → 100 → 120
[読込み順序B]
200 → 100 → 150 → 100解放 → 80 → 200解放 → 100 → 120
解答:イ
<解説>
ファーストフィット方式では、空きブロック群をアドレス順に検索し、要求された大きさを満たす最初のブロックを割り当てる方式である。
[読込み順序A]と [読込み順序B]は、次のようになる。
したがって、[読込み順序A]は読み取り可能。 [読込み順序B]は読み取り不可能となる。
よって、イが正解である。
問題19
あるコンピュータ上で、異なる命令形式のコンピュータで実行できる目的プログラムを生成する言語処理プログラムはどれか。
ア | エミュレータ |
イ | クロスコンパイラ |
ウ | 最適化プログラム |
エ | プログラムジェネレータ |
解答:イ
<解説>
ア | × | エミュレータは、あるシステム上で他のOSやCPUの機能を再現し、そのOS(CPU)向けのアプリケーションソフトを動作させるソフトウェアである。 |
イ | ○ | クロスコンパイラは、コンパイラが動作している以外のプラットフォーム向けに実行ファイルを生成する機能を持つコンパイラである。 |
ウ | × | 最適化コンパイラは、プログラム中の冗長な部分をコンパイル時に直して、実行速度を速くするコンパイラである。 |
エ | × | プログラムジェネレータは、入力・処理・出力などの必要な条件をパラメタで指示することによって,処理目的に応じたプログラムを生成するソフトウェアである。 |
問題20
SoCの説明として、適切なものはどれか。
ア | システムLSIに内蔵されたソフトウェア |
イ | 複数のMCUを搭載したボード |
ウ | 複数のチップで構成していたコンピュータシステムを、一つのチップで実現したLSI |
エ | 複数のチップを単一のパッケージに封入してシステム化したデバイス |
解答:ウ
<解説>
SoC(System on a Chip)とは、システムの主要機能を1つのチップに詰め込むことである。マイクロプロセッサー、チップセット、ビデオチップ、メモリーなどの機能が1チップに集積され、実装に必要な面積が劇的に縮小し、消費電力も同等の機能を持つ複数チップによるシステムと比べて格段に抑えられる。
ア | × | システムLSIの説明である。 |
イ | × | マイコンボートの説明である。 |
ウ | ○ | SoC(System on a Chip)の説明である。 |
エ | × | SiP(System In a Package )の説明である。 |
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