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平成28年度春季解答
問題6
流れ図に示す処理の動作の記述として、適切なものはどれか。 ここで、二重線は並列処理の同期を示す。
ア | ABC又はACBを実行してデッドロックになる。 |
イ | AB又はACを実行してデッドロックになる。 |
ウ | Aの後にBC又はCB、BC又はCB、…と繰り返しになる。 |
エ | Aの後にBの無限ループ又はCの無限ループになる。 |
解答:ウ
<解説>
流れ図に沿って処理をトレースする。
- Aを実行し、①になる。
- BかCのどちらかの処理が実行されると、②でもう一方の処理が実行されるのを待つ。
- 両方の処理が終了すると①に戻って2からの処理を繰り返す。
- A→(BCまたはCB)→(BCまたはCB)…となる。
ア | ○ | BCまたはCBと繰り返して実行されるので正しい。 |
イ | × | どちらか一方の無限ループになることはない。 |
ウ | × | 共通資源を使用しているわけではないので、デッドロックにはならない。 |
エ | × | 共通資源を使用しているわけではないので、デッドロックにはならない。 |
問題7
リアルタイムシステムにおいて、複数のタスクから並行して呼び出された場合に、同時に実行する必要がある共用ライブラリのプログラムに要求される性質はどれか。
ア | リエントラント |
イ | リカーシブ |
ウ | リユーザブル |
エ | リロケータブル |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | リエントラント(再入可能)は、あるプログラムが呼び出したプログラムを、他のプログラムがさらに呼び出しを行い、同時に実行できるプログラムのことである。同時、非同期的に呼び出されても互いに干渉せずに動作できる性質をもつ。 |
イ | × | リカーシブ(再帰的)は、自プログラムから、自身自身を呼び出して実行できるプログラムのことである。 |
ウ | × | リユーザブル(再使用可能)は、一度プログラムを実行した後、補助記憶装置から主記憶装置にロードし直さずに、再び実行を繰り返すことができるプログラムのことである。 |
エ | × | リロケータブル(再配置可能)は、補助記憶装置から主記憶装置へロードする際に、アドレス空間上のどこに配置しても実行できるプログラムのことである。 |
問題8
CPUのスタックポインタが示すものはどれか。
ア | サブルーチン呼出し時に、戻り先アドレス及びレジスタの内容を格納するメモリのアドレス |
イ | 次に読み出す機械語命令が格納されているアドレス |
ウ | メモリから読み出された機械語命令 |
エ | 割込みの許可状態、及び条件分岐の判断に必要な演算結果の状態 |
解答:ア
<解説>
スタックポインタとは、アドレスレジスタの一種で、コールスタックの先頭を指すポインタレジスタである。これが示すアドレスの内容を読み出すと同時にアドレスを増やす、逆に、示すアドレスに書き込むと同時にアドレスを減らす、といった動作を行えるものが多い
ア | ○ | スタックポインタの説明である。 |
イ | × | プログラムレジスタの説明である。 |
ウ | × | 命令レジスタの説明である。 |
エ | × | フラグレジスタの説明である。 |
問題9
並列処理方式であるSIMDの説明として、適切なものはどれか。
ア | 単一命令ストリームで単一データストリームを処理する方式 |
イ | 単一命令ストリームで複数のデータストリームを処理する方式 |
ウ | 複数の命令ストリームで単一データストリームを処理する方式 |
エ | 複数の命令ストリームで複数のデータストリームを処理する方式 |
解答:イ
<解説>
SIMD(Single Instruction Multiple Data)は、一つの命令(Single Instruction)で複数のデータ(Multiple Data)を処理する方式である。
マルチプロセッサの処理方式
- SISD(Single Instruction Single Data)
- 一つの命令(Single Instruction)で一つのデータ(Single Data)を処理する方式
- SIMD(Single Instruction Multiple Data)
- 一つの命令(Single Instruction)で複数のデータ(Multiple Data)を処理する方式
- MISD(Multiple Instruction Single Data)
- 複数の命令(Multiple Instruction)で一つのデータを処理する方式
- MIMD(Multiple Instruction stream Multiple Data stream)
- 複数の命令(Multiple Instruction)で複数のデータ(Multiple Data)を処理する方式
ア | × | SISD(Single Instruction Single Data)の説明である。 |
イ | ○ | SIMD(Single Instruction Multiple Data)の説明である。 |
ウ | × | MISD(Multiple Instruction Single Data)の説明である。 |
エ | × | MIMD(Multiple Instruction stream Multiple Data stream)の説明である。 |
問題10
USB3.0の特徴はどれか。
ア | PCなどの小型コンピュータと、磁気ディスク、レーザプリンタなどの周辺機器とを接続するパラレルインタフェースである。 |
イ | 音声、映像など、リアルタイム性が必要なデータの転送に適した高速な転送方式を採用したシリアルインタフェースであり、FireWireとも呼ばれている。 |
ウ | モデム接続の規格であったが、PCと周辺機器とを接続するようになったシリアルインタフェースである。 |
エ | 四つの転送スピードをもつシリアルインタフェースであり、スーパースピードモードは、PCと外付け磁気ディスクとの接続などに使用される。 |
解答:エ
<解説>
USB3.0とは、USB-IFで標準化が進められたUSB 2.0の次世代規格で、USB 2.0への互換性は保ちながら、最大データ転送速度を5Gbps(USB 2.0の約10倍)にまでアップしている。
スマホ・デジカメで撮った高解像度の画像データや、音声・動画データなど大容量のデータ通信にも適した規格である。
ア | × | SCSIの説明である。 |
イ | × | IEEE 1394の説明である。 |
ウ | × | RS-232Cの説明である。 |
エ | ○ | USB3.0の説明である。 |
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