必ず受かる情報処理技術者試験

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平成28年度春季解答

問題66

表は、ビジネスプロセスをUMLで記述する際に使用される図法とその用途を示している。 表中のbに相当する図法はどれか。 ここで、ア~エは、a~dのいずれかに該当する。

クラス図
コラボレーション図
ステートチャート図
ユースケース図

解答:エ

<解説>

UMLは、オブジェクト指向のソフトウェア開発における、プログラム設計図の統一表記法。主なモデル図としては、クラス図、ユースケース図、シーケンス図等がある。

× クラス図は,システムに存在する様々な構成要素(クラス)がもつデータやメソッドの定義と,各クラス間の静的な相互関係を表現する。
a に相当する。
× コラボレーション図は,システムに存在するオブジェクト間のリンク(相互作用のつながり)と,送受信されるメッセージを記述したものである。
d に相当する。
× ステートチャート図は,各処理においてシステムがとり得る状態とその遷移についてまとめたものです。従来の状態遷移図に近いものである。
c に相当する。
ユースケース図は利用者などの視点から見た「システムが備えている機能・性能」を要件としてまとめたものである。
b に相当する。

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問題67

企業の競争戦略におけるチャレンジャ戦略はどれか。

上位企業の市場シェアを奪うことを目標に、製品、サービス、販売促進、流通チャネルなどのあらゆる面での差別化戦略をとる。
潜在的な需要がありながら、大手企業が参入してこないような専門特化した市場に、限られた経営資源を集中する。
目標とする企業の戦略を観察し、迅速に模倣することで、開発や広告のコストを抑制し、市場での存続を図る。
利潤、名声の維持・向上と最適市場シェアの確保を目標として、市場内のすべての顧客をターゲットにした全方位戦略をとる。

解答:ア

<解説>

業界における競争地位は次の4類型に分類することができる。競争地位に応じた競争戦略をたてる必要がある。

リーダ戦略
業界内最大の市場占有率を誇る企業である。市場規模の拡大を狙う。
チャレンジャ戦略
リーダに果敢に挑戦し、市場占有率の拡大を狙う企業である。トップを狙う。
フォロワ戦略
リーダに挑戦せず、現状を維持しあえて危険を冒さない企業企業である。リーダ企業に追随する。
ニッチャ戦略
リーダが扱わない分野もしくは気がついていない分野に資源を集中させる企業企業である。すきま市場を狙う。
× チャレンジャ戦略の説明である。
× ニッチャ戦略の説明である。
フォロワ戦略の説明である。
× リーダ戦略の説明である。

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問題68

売り手側でのマーケティング要素4Pは、買い手側での要素4Cに対応するという考え方がある。 4Pの一つであるプロモーションに対応する4Cの構成要素はどれか。

顧客価値(Customer Value)
顧客コスト(Customer Cost)
コミュニケーション(Communication)
利便性(Convenience)

解答:ウ

<解説>

マーケティング要素4Pと買い手側での要素4Cについてまとめると次のようになる。

マーケティング要素4P 買い手側での要素4C
製品内容(特徴):Product 顧客価値(Customer Value)
価格:Price 顧客にとっての経費(Cost)
流通:Place 顧客利便性(Convenience)
広告・宣伝:Promotion 顧客とのコミュニケーション(Communication)

したがって、「広告・宣伝:Promotion 」に対応するのは「顧客とのコミュニケーション(Communication)」である。

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問題69

ある製品における消費者の購買行動を分析した結果、コンバージョン率が低く、リテンション率が高いことが分かった。 この場合に講じるべき施策はどれか。

広告によって製品の認知度を高めても初回購入やリピート購入に結び付けられる可能性は低いと想定されるので、この製品の販売からの撤退を検討する。
初回購入に至る消費者の心理的な障壁が高いことが想定されるので、無料サンプルの配布やお試し価格による提供などのセールスプロモーションを実施する。
製品の機能や性能と製品を購入した消費者の期待に差異があることが想定されるので、製品戦略を見直す。
製品を購入した消費者が固定客化していることから現状のマーケティング戦略は効果的に機能していると判断できるので、新たな施策は不要である。

解答:イ

<解説>

  • コンバージョン率が低いので,広告などで製品を認知した消費者が,初回購入に至る割合が低くなっている。この状態では,広告宣伝を重視して消費者
    の認知度を高めても,その商品を試しに購入しようと考える可能性が低い。
  • リテンション率が高いので,製品を一度購入した消費者の多くは固定客になり,同じ製品を何度も購入してくれるようになる。

上記より、製品の価格やイメージなど何らかの理由から,消費者は初回購入に踏み切りにくくなっていますが,一度製品を購入して利用すれば,その良さを理解して次回から何度も購入してくれます。よって,無料サンプルの配布やお試し価格の設定などで,製品を購入した経験がない消費者に製品を試用してもらうことが有効である。

× コンバージョン率とリテンション率がともに低い場合の施策です。
コンバージョン率が低く,リテンション率が高い場合の施策です。
× コンバージョン率が高く,リテンション率が低い場合の施策です。
× コンバージョン率とリテンション率がともに高い場合の施策です。

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問題70

技術は、理想とする技術を目指す過程において、導入期、成長期、成熟期、衰退期、そして次の技術フェーズに移行するという進化の過程をたどる。 この技術進化過程を表すものとして、適切なものはどれか。

技術のSカーブ
需要曲線
バスタブ曲線
ラーニングカーブ

解答:ア

<解説>

技術のSカーブは、技術の進歩の過程を表すものであり、当初は緩やかに進歩するが、やがて急激に進歩し、成熟期を迎えると進歩は停滞気味になる。
× 需要曲線とは、ある商品に関して消費者個人あるいは市場に提示された価格に対応する需要量を表したグラフのこと
× バスタブ曲線とは、機械や装置の時間経過に伴う故障率の変化を表示した曲線のことである。
× ラーニングカーブ(経営曲線)とは累積生産量が増加することによって・固定費・変動費ともに低減する現象のことである。

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