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平成29年度秋季解答
問題16
リアルタイムOSにおいて、実行中のタスクがプリエンプションによって遷移する状態はどれか。
ア | 休止状態 |
イ | 実行可能状態 |
ウ | 終了状態 |
エ | 待ち時間 |
解答:イ
<解説>
プリエンブションとは、優先度が高いタスクが生成されて実行可能状態になることによって実行状態であったプロセスが実行可能状態に移り優先度が高いタスクにCPU使用権が渡されることである。
実行中のタスクは,プリエンブションによって突行可能状態に遷移します。
したがって、イが正解である。
問題17
ページング方式の仮想記憶において、ページ置換えの発生頻度が高くなり、システムの処理能力が急激に低下することがある。 このような現象をなんと呼ぶか。
ア | スラッシング |
イ | スワップアウト |
ウ | フラグメンテーション |
エ | ページフォールト |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | スラッシングとは、アプリケーションソフトが過大なメモリを要求したため、OSが仮想メモリへの入出力にCPUの処理能力のほとんどを割いてしまい、コンピュータが外部からの入出力を受け付けられない停止状態に陥ることである。 |
イ | × | スワップアウトとは、ハードディスクをメモリの一部のように扱う仮想メモリ技術において、物理メモリの容量をあけるために当面の間必要無い内容をハードディスクに書き出すことである。 |
ウ | × | フラグメンテーション(断片化)とは、コンピュータ上のメモリの管理上の一単位が、そのままでは有効利用できない状態になることである。 |
エ | × | ページフォールトとは、ページング方式の仮想記憶(仮想メモリ)において、プログラム(プロセス)がアクセスしようとした仮想メモリ領域(ページ)が物理メモリ上に無く、ハードディスクなどに退避されていることが分かったときに発生する例外あるいは割り込みである。 |
問題18
CPUスケジューリングにおけるラウンドロビンスケジューリング方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | 自動制御システムなど、リアルタイムシステムのスケジューリングに適している。 |
イ | タイマ機能のないシステムにおいても、簡単に実現することができる。 |
ウ | タイムシェアリングシステムのスケジューリングに適している。 |
エ | タスクに優先順位をつけることによって、容易に実現することができる。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 自動制御システムなど、リアルタイムシステムのスケジューリングに適している。 →リアルタイムシステムでは,異常時の制御処理などの優先度の高いプロセスを優先して実行させる必要がある。ラウンドロビンでは優先順位という概念はない。 |
イ | × | タイマ機能のないシステムにおいても、簡単に実現することができる。 →タイマ機能は必要である。 |
ウ | 〇 | タイムシェアリングシステムのスケジューリングに適している。 →正しい。 |
エ | × | タスクに優先順位をつけることによって、容易に実現することができる。 →優先順位だけでは「そのプロセスがCPUを使用している時間」が判別できない為、実現は困難である。 |
問題19
Hadoopの説明はどれか。
ア | JavaEE仕様に準拠したアプリケーションサーバ |
イ | LinuxやWindowsなどの様々なプラットフォーム上で動作するWebサーバ |
ウ | 機能の豊富さが特徴のRDBMS |
エ | 大規模なデータを分散処理するためのソフトウェアライブラリ |
解答:エ
<解説>
Hadoopとは、大規模データの蓄積・分析を分散処理技術によって実現するオープンソースのミドルウェアである。
Apacheプロジェクトの元で、多くの企業のメンバーによって開発が続けられている。
ア | × | JavaEE仕様に準拠したアプリケーションサーバ →Apache Tomcatの説明である |
イ | × | LinuxやWindowsなどの様々なプラットフォーム上で動作するWebサーバ →Apacheの説明である |
ウ | × | 機能の豊富さが特徴のRDBMS →MySQLやPostgreSQLなどの各種RDBMSの説明である |
エ | 〇 | 大規模なデータを分散処理するためのソフトウェアライブラリ →Hadoopの説明である |
問題20
SRAMと比較した場合のDRAMの特徴はどれか。
ア | 主にキャッシュメモリとして使用される。 |
イ | データを保持するためのリフレッシュ又はアクセス動作が不要である。 |
ウ | メモリセル構成が単純なので、ビット当たりの単価が安くなる。 |
エ | メモリセルにフリップフロップを用いてデータを保存する。 |
解答:ウ
<解説>
メモリに使用される素子には、SRAMとDRAMがある。
- SRAM(Synchronous DRAM)
-
- アクセス速度が高速
- フリップフロップ回路で構成される
- ビット当たりの単価が高価
- 高集積化が困難
- リフレッシュが不要
- DRAM(Dynamic Random Access Memory)
-
- アクセス速度が低速
- コンデンサで構成される
- ビット当たりの単価が安価
- 高集積化が容易
- リフレッシュが必要
ア | × | 主にキャッシュメモリとして使用されるのは、高速なSRAMである。 |
イ | × | DRAMはリフレッシュが必要である。 |
ウ | ○ | DRAMは、コンデンサで構成されるのでビット当たりの単価は低い。 |
エ | × | メモリセルにフリップフロップを用いてデータを保存するのは、SRAMである。 |
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