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平成30年度秋季解答
問題11
ストレージ技術におけるシンプロビジョニングの説明として、適切なものはどれか。
ア | 同じデータを複数台のハードディスクに書き込み、冗長化する。 |
イ | 一つのハードディスクを、OSをインストールする領域とデータを保存する領域とに分割する。 |
ウ | ファイパチャネルなどを用いてストレージをネットワーク化する。 |
エ | 利用者の要求に対して仮想ボリュームを提供し、物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てる。 |
解答:エ
<解説>
シン・プロビジョニング(Thin Provisioning)とは、ストレージリソースを仮想化して割り当てることで、ストレージの物理容量を削減できる技術。ストレージ容量アップに合わせて設備投資を急ぐことなく、コスト削減や運用負荷の軽減が可能になる。
したがって、エが正解である。
問題12
仮想サーバの運用サービスで使用するライブマイグレーションの概念を説明したものはどれか。
ア | 仮想サーバで稼働している0Sやソフトウェアを停止することなく、他の物理サーバへ移し替える技術である。 |
イ | データの利用目的や頻度などに応じて、データを格納するのに適したストレージヘ自動的に配置することによって、情報活用とストレージ活用を高める技術である。 |
ウ | 複数の利用者でサーバやデータベースを共有しながら、利用者ごとにデータベースの内容を明確に分離する技術である。 |
エ | 利用者の要求に応じてリソースを動的に割り当てたり、不要になったリソースを回収して別の利用者のために移し替えた |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | ライブマイグレーションの説明である。 ライブマイグレーションとは、動作中の仮想マシンを停止させることなく別のサーバに移動して処理を継続させる機能である。 |
イ | × | ストレージ自動階層化の説明である。 ストレージ自動階層化とは、異なる要領やあくっす速度が混載されたストレージ基盤においてデータアクセスを監視し、最適なストレージ基盤においてデータアクセスを監視し、最適なストレージにデータ再配置を行う機能である。 |
ウ | × | データベースのマルチテナント方式の説明である。 マルチテナント方式とは、1つのシステムの中に複数の企業(ユーザー)のサービスを同居させ、リソースや運用コストを大幅に低減する方式である。 |
エ | × | リソースオンデマンドの説明である。 リソースオンデマンドとは、データセンター事業者の提供するサーバーへシステムアプリケーションやデータを預け、CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク帯域など必要なときに必要な分だけ利用するサービスをいう。 |
問題13
商品検索と発注入力を行うWebシステムについて、時間帯別のトランザクション数を表1に、TPS(Transaction Per Second)と必要なCPU数の関係を表2に示す。 このWebシステムに必要かつ十分なCPU数は幾つか。 ここで、OSのオーバヘッドなどの処理については無視でき、トランザクションはそれぞれの時間帯の中で均等に発生するものとする。
ア | 1 |
イ | 2 |
ウ | 3 |
エ | 4 |
解答:イ
<解説>
TPS(トランザクション・パー・セカンド)とは、1秒間に処理できるトランザクションの数を表す単位である。
- 最大のトランザクション数となる時間帯は11:00~12:00の時間体である。
9:00~10:00 : 12,000+6,000= 18,000件 11:00~12:00 : 48,000+24,000= 72,000件 13:00~14:00 : 24,000+12,000= 36,000件 - TPS(1秒あたりのトランザクション数)を計算する。
72,000回 ÷ 3,600秒 = 20回 - 表2よりTPSが20の場合に必要なCPUは2である。
したがって、イが正解である。
問題14
3台の装置X~Zを接続したシステムA、Bの稼働率について、適切なものはどれか。 ここで、3台の装置の稼働率は、いずれも0より大きく1より小さいものとする。
ア | 各装置の稼働率の値によって、AとBの稼働率のどちらが高いかは変化する。 |
イ | 常にAとBの稼働率は等しい。 |
ウ | 常にAの稼働率が高い。 |
エ | 常にBの稼働率が高い。りする技術である。 |
解答:エ
<解説>
X,Y,Zの稼働率を0.9として、A,Bの稼働率を計算すると次のようになる。
したがって、(エ)「常にBの稼働率が高い。」が正解である。
問題15
システムの信頼性指標に関する記述のうち。適切なものはどれか。
ア | MTBFとMTTRは、稼働率が0.5のときに等しくなる。 |
イ | MTBFは、システムが故障してから復旧するまでの平均時間を示す。 |
ウ | MTTRは、MTBFに稼働率を掛けると求めることができる。 |
エ | MTTRは、システムに発生する故障と故障の間隔の平均時間を示す。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | MTBFとMTTRは、稼働率が0.5のときに等しくなる。 稼働率は,次の式で表される。 稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR) 稼働率が0.5のとき, 0.5 = MTBF / (MTBF + MTTR) 0.5x (MTBF + MTTR) = MTBF 0.5×MTBF + 0.5×MTTR = MTBF 0.5×MTTR=0.5×MTBF MTTR = MTBF となる。 |
イ | × | MTTRは、システムが故障してから復旧するまでの平均時間を示す。 |
ウ | × | MTTRは、MTBFに稼働率を掛けても求めることはできない。 |
エ | × | MTBFは、システムに発生する故障と故障の間隔の平均時間を示す。 |
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