必ず受かる情報処理技術者試験

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平成30年度秋季解答

問題46

SysMLの説明として、適切なものはどれか。

Webページに、画像を使用せずに数式を表示するために用いられる、XMLで定義されたマークアップ言語
システムの設計及び検証を行うために用いられる、UML仕様の一部を流用して機能拡張したグラフィカルなモデリング言語
ハードウェアとソフトウェアの協調設計(コデザイン)に用いられる、C言語又はC++言語を基としたシステムレベル言語
論理合成してFPGAで動作させるハードウェア論理の記述に用いられる、ハードウェア記述言語

解答:イ

<解説>

SysML(Systems Modeling Language)はSEのドメイン固有モデリング言語です。 SysMLには9種類のダイアグラムが用意されており、各種システムの仕様記述、分析、設計、検証、評価に使うことができます。

9つのダイアグラムは次の通りである。

  • 要求図:要求を記述し、要求同士、あるいは要求と他のモデル要素の関係を表現する
  • パッケージ図:パッケージやパッケージ間の関係を表現する
  • ブロック定義図:システムを構成する要素の型を定義し、要素間の関係を表現する
  • 内部ブロック図:構成要素の内部構造間の関係や役割・利用方法を表現する
  • ユースケース図:システムが実行するユースケースや、参加するアクターを表現する
  • アクティビティ図:システムの作業や処理の流れ、データの流れを表現する
  • ステートマシン図:システム内構造の、イベント発生や時間に応じた状態変化を表現する
  • パラメトリック図:1つ以上の制約条件とシステム特性の結びつきを表現する
  • シーケンス図:時間経過に伴う振る舞いやイベント発生の順序を表現する
× Webページに、画像を使用せずに数式を表示するために用いられる、XMLで定義されたマークアップ言語は、MathMLである。
システムの設計及び検証を行うために用いられる、UML仕様の一部を流用して機能拡張したグラフィカルなモデリング言語は、SysMLである。
× ハードウェアとソフトウェアの協調設計(コデザイン)に用いられる、C言語又はC++言語を基としたシステムレベル言語はSystemCである。
× 論理合成してFPGAで動作させるハードウェア論理の記述に用いられる、ハードウェア記述言語はVHDLなどのハードウエア記述言語である

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問題47

ソフトウェアアーキテクチャパターンのうち、使用の追加や変更による影響が及ぶ範囲を限定できるようにするために、機能を業務ロジック、画面出力、それらの制御という、三つのコンポーネントに分けるものはどれか。

Broker
Layer
MVC
Pipes and Filters

解答:ウ

<解説>

MVC(Model View Controller)では、プログラムを3つの要素、Model(モデル)、View(ビュー)、Controller(コントローラ)に分割する。

Model(モデル)
アプリケーションが扱う領域のデータと手続きを表現する要素である。
View(ビュー)
Modelのデータを取り出してユーザが見るのに適した形で表示する要素である。
Controller(コントローラ)
ユーザの入力(通常イベントとして通知される)に対して応答し、それを処理する要素である。

したがって、ウが正解である。

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問題48

安全性と信頼性について、次の方針でプログラム設計を行う場合、その方針を表す用語はどれか。

[方針]

不特定多数の人が使用するプログラムには、自分だけが使用するプログラムに比べて、より多く、データチェックの機能を組み込む。 プログラムが処理できるデータの前提条件を文書に書いておくだけでなく、プログラムについても前提条件を満たしていないデータが入力されたときは、エラーメッセージを表示して再入力を促すようなものとする。

フールプルーフ
フェールセーフ
フェールソフト
フォールトトレラント

解答:ア

<解説>

信頼性設計には次の方式がある。

フールブルーフ
不特定多数の人が操作しても誤操作が起こりにくいように,誤操作自体をできなくしたり,エラーメッセージを表示して処理をやり直させたりする方式。
フェールセーフ
異常の発生時にシステムを停止させるか,人問系(オペレータなど)に処理の統行判断を委任し,必ずより安全な状態にシステムを導く方式。
フェールソフト
異常の発生時にシステムの機能を縮退させた上で,異常の影響のない機器を活用して,性能が低下しても処理をできる限り継続する方式。
フォールトトレラント
信頼性に大きく影響する機器などを複数備えて故障に対処するなどの方法により,システムの信頼性を高める方式。
フールプルーフとは、工業製品や生産設備、ソフトウェアなどで、利用者が誤った操作をしても危険に晒されることがないよう、設計の段階で安全対策を施しておくことである
× フェールセーフとは、故障や操作ミス、設計上の不具合などの障害が発生することをあらかじめ想定し、起きた際の被害を最小限にとどめるような工夫をしておくという設計思想のことである。
× フェールソフトとは、システム障害時に、機能低下を許しても、被害を最小限に抑えシステムを完全には停止させずに機能を維持した状態で処理を続行する設計である。
× フォールトトレラントとは、システムが部分的に故障しても,システム全体としては必要な機能を維持するシステム

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問題49

プログラムの誤りの一つに、繰返し処理の終了条件としてA≥aとすべきところをA>aとコーディングしたことに起因するものはがある。 このように誤りを見つけ出すために有効なテストケース設計技法はどれか。 ここで、Aは変数、aは定数とする。

限界地分析
条件網羅
同値分割
分岐網羅

解答:ア

<解説>

限界値分析は、入力を同じように扱えるグループに値を分け、その境界となる値を用いてテストを行う手法である。
× 条件網羅は、分岐命令の真と偽の両方の分岐を網羅するテストデータによりテストをする手法である。
ホワイトボックステストのテストケースを設計する際に使用する。
× 同値分割は、入力を同じように扱えるグループに値を分けたものを同値クラスと呼び、それぞれの代表的な値を用いてテストを行う手法である。 有効な同値クラスを、有効同値クラス、無効(エラー)となる同値クラスを無効同値クラスと呼ぶ。
× 分岐網羅は、制御構造上の分岐でそれぞれの分岐方向がテストされたかどうかで判断するテスト手法である。。

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問題50

アジャイル開発で“イテレーション”を行う目的のうち、適切なものはどれか。

ソフトウェアに存在する顧客の要求との不一致を短いサイクルで解消したり、要求の変化に柔軟に対応したりする。
タスクの実施状況を可視化して、いつでも確認できるようにする。
ペアプログラミングのドライバとナビゲータを固定化させない。
毎日決めた時刻にチームメンバーが集まって開発の状況を共有し、問題が拡大したり、状況が悪化したりするのを避ける

解答:ア

<解説>

イテレーションとは、ソフトウエア開発、特にアジャイル開発における、短い間隔で反復しながら行われる開発サイクルのこと。設計・試験・調査・改善という一連の工程で構成され、内在するリスクや問題点を短いサイクルで発見・改善しながら開発を進められるという利点がある。

開発チームは、イテレーションを繰り返して開発を行うので、内在するリスクや問題点を短いサイクルで発見・改善しながら開発を進められる。
したがって、 ソフトウェアに存在する顧客の要求との不一致を解消したり、要求の変化に柔軟に対応したりすることができる。
× タスク管理ツールの説明である。
× ペアプログラミングのドライバとナビゲータを固定化させない手法のことをピンポンペアプログラミングという。
しかしイテレーションとは関係がない。
× 日次スクラムの説明である。

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