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平成21年度秋季解答
【中間C】PC関連機器の販売管理業務に関する次の記述を読んで、問97~100に答えよ。
I社は、企業に対してPC関連機器の販売を行っており、販売管理業務の情報をデータベースによって管理している。図1に示すデータベースとデータベース管理システムの印刷機能を使って、販売時に図2の請求書を発行する。
各商品の販売単価は適宜変更され、新たな販売単価とその更新日時が販売単価表の該当レコードに上書きされる。また、取引を行う企業(以下、取引先という)の担当者は原則1人であるが、取引先によっては部署ごとに1人存在することがある。取引先コードは、取引先ごとに採番する。
I社は、月末に図1の各表のデータをバックアップしている。取引先担当者表が次のような構成となっているとき、取引先担当者表を記録するには、少なくとも何kバイトの領域を確保する必要があるか。ここで、バックアップでは、データの圧縮は行わないものとする。
[取引先担当者表の構成] | |
・ | 件数:10,000件 |
・ | 取引先コード、電話番号:それぞれJISの1バイトコードで10文字 |
・ | 部署名:JISの2バイトコードで20文字 |
・ | 所在地:JISの2バイトコードで40文字 |
・ | 名前、役職:それぞれJISの2バイトコードで10文字 |
問題97
I社は、月末に図1の各表のデータをバックアップしている。取引先担当者表が次のような構成となっているとき、取引先担当者表を記録するには、少なくとも何kバイトの領域を確保する必要があるか。ここで、バックアップでは、データの圧縮は行わないものとする。
[取引先担当者表の構成]
・件数:10,000件
・取引先コード、電話番号:それぞれJISの1バイトコードで10文字
・部署名:JISの2バイトコードで20文字
・所在地:JISの2バイトコードで40文字
・名前、役職:それぞれJISの2バイトコードで10文字
ア | 1,000 |
イ | 1,500 |
ウ | 1,800 |
エ | 2,000 |
解答:ウ
<解説>
取引先担当者表のデータ量は次の手順で計算する。
- 各列のバイト数を計算する。
列 構成 バイト数 取引先コード JISの1バイトコードで10文字 1×10=10バイト 部署名 JISの2バイトコードで20文字 2×20=40バイト 所在地 JISの2バイトコードで40文字 2×40=80バイト 名前 JISの2バイトコードで10文字 2×10=20バイト 役職 JISの2バイトコードで10文字 2×10=20バイト 電話番号 JISの1バイトコードで10文字 1×10=10バイト - 1レコードのバイト数を計算する。
10+40+80+20+20+10 =180バイト - 10,000件記録するのに必要なバイト数を計算する。
180 × 10,000 = 1,800,000バイト - kバイトに変換する
1,800,000÷1,000=1,800バイト
問題98
図1の取引先担当者表のレコードを一意に特定するための主キーとして、適切なものはどれか。
ア | 取引先コード |
イ | 取引先コード、名前 |
ウ | 取引先コード、部署名 |
エ | 名前、役職 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 取引先によっては部署ごとに取引担当者が複数人いる場合がある。よって誤りである。 |
イ | × | 取引先によっては部署ごとに取引担当者が複数人いる場合がある。その場合、担当者が同姓同名だった場合に区別がつかなくなる。よって誤りである。 |
ウ | ○ | 問題文に次の記述があることからも正解である。 ・「取引先コードは、取引先ごとに採番する。」 ・「取引を行う企業の担当者は原則1人であるが、取引先によっては部署ごとに1人存在することがある。」 |
エ | × | 同姓同名や同一の役職の場合があり得る。よって誤りである。 |
問題99
図2の請求書を発行するのに図1の4種類の表を参照する必要がある。1枚の請求書を発行するとき、4種類のレコードのそれぞれを参照する回数の大小関係を示したものはどれか。
なお、請求書の発行作業の時点で、取引先コード、名前、部署名、購入した商品ごとの商品コードと数量が分かっており、これらの値を使って各表を参照する。参照では、主キーによって一つのレコードを取り出す操作を1回と数える。また、“商品表>販売単価表"という記述は、商品表の方が販売単価表より表の参照回数が多いことを示している。
ア | 販売単価表 = 商品表 = 取引先担当者表 = 取引先表 |
イ | 販売単価表 = 商品表 ≧ 取引先担当者表 = 取引先表 |
ウ | 販売単価表 ≧ 商品表 ≧ 取引先担当者表 = 取引先表 |
エ | 販売単価表 ≧ 商品表 ≧ 取引先担当者表 ≧ 取引先表 |
解答:イ
<解説>
- 商品表より商品コード,販売単価表より単価を取得する。したがって商品表と販売単価表の参照回数は等しい。
※請求書1枚において複数の商品がある。 - 取引先表より取引先名を取得する。
取引先担当者表より取引先の担当者の役職と所在地,電話番号を取得する。
※請求書1枚において1つである。 - 1,2より、販売単価表 = 商品表 ≧ 取引先担当者表 = 取引先表となる。したがってイが正解である。
問題100
図2の請求書を表として記録することになった。請求書の表を作成するに当たり、伝票番号、日付、取引先コード、部署名、商品コード、数量、単価の七つの項目を記録することにした。これらの項目を正規化して記録するとき、表の構成として適切なものはどれか。
解答:ウ
<解説>
正規化とは、データの重複をなくすことにより,データの管理を容易にしたり,データを多様な目的に用いるのに有効な方法。通常、正規化は第1正規形~第3正規形の3段階で行う。
- 第1正規化:繰り返し部分を別レコードとして分離し固定長レコードにする。
- 第2正規化:レコードの主キーに完全従属する属性と、主キーの一部分にのみ部分従属する属性を別のレコードとして分離させる。
- 第3正規化:主キー以外の属性に従属する属性を別レコードに分割する。
ア | × | 商品コード,数量,単価などの繰り返し部分が分離されていない。第1正規化が終わっていないので誤りである。 |
イ | × | 商品コードからだけでは数量,単価を参照することができない。 |
ウ | ○ | 正規化が行われたテーブルである。 |
エ | × | 商品コードからだけでは数量,単価を参照することができない。 |
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