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平成21年度春季解答
問題11
メモリインタリーブの説明はどれか。
ア | CPUと磁気ディスク装置との間に半導体メモリによるデータバッファを設けて、磁気ディスクアクセスの高速化を図る。 |
イ | 主記憶のデータの一部をキャッシュメモリにコピーすることによって、CPUと主記憶とのアクセス速度のギャップを埋め、メモリアクセスの高速化を図る。 |
ウ | 主記憶へのアクセスを高速化するため、アクセス要求、データの読み書き及び後処理が終わってから、次のメモリアクセスの処理に移る。 |
エ | 主記憶を複数の独立したグループに分けて、各グループに交互にアクセスすることによって、主記憶へのアクセスの高速化を図る。 |
解答:エ
<解説>
メモリインターリーブとは、メモリのデータ転送を高速化する技術の一つ。複数のメモリバンクに同時並行で読み書きを行うことにより高速化を行う手法である。
ア | × | ディスクキャッシュに関する説明である。 |
イ | × | キャッシュメモリに関する説明である。 |
ウ | × | 主記憶へのアクセスを高速化するため、アクセス要求、データの読み書き及び後処理を並列実行するべきである。 |
エ | ○ | メモリインターリーブに関する説明である。 |
問題12
メモリの誤り制御の方式で、2ビットの誤り検出機能と、1ビットの誤り訂正機能をもたせるのに用いられるものはどれか。
ア | 奇数パリティ |
イ | 水平パリティ |
ウ | チェックサム |
エ | ハミング符号 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 奇数パリティは、バイト単位のデータにパリティビットを付加し、データ+パリティビットの1の個数を奇数にすることで誤り検出をする手法である。1 ビットの誤り検出しかできない。 |
イ | × | 水平パリティは、データに対して水平方向に付加されたパリティビットのことである。1ビットの誤り検出しかできない。 |
ウ | × | チェックサムは、データの合計などを計算し、その結果をデータに付加することでエラーを検出する方式である。誤り検出できるビット数は分割するサイズによって異なる。誤り訂正はできない。 |
エ | ○ | ハミング符号はメモリの誤り制御方式である。ハミング符号方式では2ビットの誤り検出機能と、1ビットの誤り訂正をおこなうことができる。 |
問題13
CPUと主記憶の間に置かれるキャッシュメモリにおいて、主記憶のあるブロックを、キャッシュメモリの複数の特定のブロックに対応付ける方式はどれか。
ア | セットアソシアティブ方式 |
イ | ダイレクトマッピング方式 |
ウ | フルアソシアティブ方式 |
エ | ライトスルー方式 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | セットアソシアティブ方式は、主記憶のあるブロックをキャッシュメモリの複数の特定のブロックに対応付ける方式である。 ダイレクトマッピング方式とフルアソシアティブ方式の中間的な方式である。 |
イ | × | ダイレクトマッピング方式は、アドレスなどを用いて主記憶のあるブロックをキャッシュメモリの特定の1つのブロックに対応付ける方式である。 |
ウ | × | フルアソシアティブ方式は、主記憶上のどのブロックも、キャッシュメモリの任意のブロックに対応付ける方式である。 |
エ | × | ライトスルー方式は、主記憶にデータを書き込むと同時にキャッシュメモリにも書き込む方式である。 |
問題14
クライアントサーバシステムのクライアントにおいて、遠隔サーバ内の手続をクライアントにある手続と同様の方法で呼び出すことを可能とした機能はどれか。
ア | ACID |
イ | NFS |
ウ | RPC |
エ | TCP/IP |
解答:ウ
<解説>
RPC(Remote Procedure Call)とは、プログラムから別のアドレス空間(通常、共有ネットワーク上の別のコンピュータ上)にあるサブルーチンや手続きを実行することを可能にする技術。
ア | ACIDは、トランザクション処理の信頼性を保証するために求められる性質である。 原子性(Atomicity)、一貫性(Consistency)、独立性(Isolation)、および永続性(Durability)から合成された頭字語である。 |
イ | NFS(Network File System)は、UNIXシステムで利用されるファイル共有システムである。 |
ウ | RPC(Remote Procedure Call)とは、プログラムから別のアドレス空間(通常、共有ネットワーク上の別のコンピュータ上)にあるサブルーチンや手続きを実行することを可能にする技術のことである。 |
エ | TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)は、インターネットやイントラネットで標準的に使われるプロトコルである。 |
問題15
物理的に複数のサーバを用意したときと比較した場合、仮想化によって1台のサーバに統合したときの特徴はどれか。ここで、物理的な資源とは、CPU,主記憶、磁気ディスクなどのコンピュータを構成する装置を指す。
解答:ア
<解説>
サーバの仮想化とは、1台のサーバコンピュータを複数台の仮想的なコンピュータに分割し、それぞれに別のOSやアプリケーションソフトを動作させる技術のことである。
- 物理的な資源の運用管理
- 1台のサーバコンピュータを管理すればよいので、簡易になる。
- 物理的な資源の利用率
- サーバコンピュータ上の資源にアクセスが集中するので、高くなる。
- オーバーヘッドによる負荷
- タスク切替えなどのマルチプロセッサ機能によりオーバヘッドの負荷は、高くなる。
したがって、アが正解である。
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