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平成21年度秋季解答
問題6
流れ図で表される処理を複数回実行した場合、途中に出現し得る実行順序はどれか。ここで、二重線は並列処理の同期を表す。
ア | B → A → B → A |
イ | B → X → A → Y |
ウ | X → B → A → Y |
エ | Y → X → B → A |
解答:イ
<解説>
同期処理が行われるので、 A → Bの命令サイクルとX → Yの命令サイクルは一巡異常離れることはない。
ア | × | X → Yの処理が行われていない。 |
イ | ○ | 正しい。 |
ウ | × | X → Bの後、Aを実行する前にYの実行を待つ必要がある。 |
エ | × | Y → Xの後、Bを実行する前にAが実行されている必要がある。 |
問題7
Linuxシステムにおいて、静的ライブラリと比較した場合の共有ライブラリの特徴はどれか。
ア | 実行可能ファイルのサイズが大きくなる。 |
イ | 実行時のメモリの使用効率が良い。 |
ウ | ライブラリの修正後、それを利用するプログラムの再コンパイルが必要である。 |
エ | リンク時のオーバヘッドが小さい。 |
解答:イ
<解説>
ライブラリは、汎用的な機能をもったプログラムを他のプログラムから利用できるようにしたものである。
ライブラリには、静的ライブラリと共有ライブラリがある。
- 静的ライブラリ
- コンパイル時にコードがプログラムに組込まれるライブラリである。
- 共有ライブラリ
- プログラムの実行時にロードされるライブラリである。
ア | × | 静的ライブラリの特徴である。共有ライブラリは、ライブラリが実行可能ファイルに含まれないので実行可能ファイルのサイズは小さくなる。 |
イ | ○ | 共有ライブラリの特徴である。共有ライブラリの機能は実行時に必要に応じてロードされる。その為、実行時のメモリの使用効率は良い。 |
ウ | × | 静的ライブラリの特徴である。共有ライブラリは実行時にロードされる。したがって、プログラムの再コンパイルは不要である。 |
エ | × | 静的ライブラリの特徴である。共有ライブラリは実行時にロードされるのでオーバヘッド(待ち時間)は大きい。 |
問題8
XML文章を、別の文章形式をもつXML文章やHTML文章などに変換するための仕様はどれか。
ア | CSS |
イ | DTD |
ウ | XLink |
エ | XSLT |
解答:エ
<解説>
ア | × | CSS(Cascading Style Sheets)は、HTML や XML の要素をどのように修飾(表示)するかを指示するものである。文書の構造と体裁を分離させることができる。 |
イ | × | DTD(Document Type Definition)は、SGMLやXMLで文書を記述する際、その文書中でどのようなタグや属性が使われているかを定義したものである。 |
ウ | × | XLink(XML Linking Language:XMLリンク付け言語)は、XMLドキュメント同士のリンクを定義するための仕様である。 |
エ | ○ | XSLT(XML Stylesheet Language Transformations)は、XMLによって記述された文書を他のXML文書やHTML文章に変換するための簡易言語である。 |
問題9
パイプラインの深さをD、パイプラインピッチをP秒とすると、I個の命令をパイプラインで実行するのに要する時間を表す式はどれか。ここで、パイプラインの各ステージは1ピッチで処理されるものとし、パイプラインハザードについては、考慮しなくてよい。
ア | (I+D)×P |
イ | (I+D-1)×P |
ウ | (I×D)+P |
エ | (I×D-1)+P |
解答:イ
<解説>
パイプラインは,1つの命令の実行サイクルを複数のステージに分割し,各段階の処理を別々の装置が担当することによって,各命令のステージを重ねて,並列実行することにより 1命令あたりの実行効率を上げる方式である。
- 1命令を処理するのに要する時間は、D×Pである。
- 2命令を処理するのに要する時間は、前の命令が完了してから1ステップで完了するので(D+1)×Pである。
- 3命令を処理するのに要する時間は、前の命令が完了してから1ステップで完了するので(D+2)×Pである。
- I命令を処理するのに要する時間は、{D+(I-1)}×Pで終了する。
- {D+(I-1)}×P→(イ)(I+D-1)×Pである。
問題10
キャッシュメモリにおけるダイレクトマップ方式の説明として、適切なものはどれか。
ア | アドレスが連続した二つ以上のメモリブロックを格納するセクタを、キャッシュ内の任意のロケーションに割り当てる。 |
イ | 一つのメモリブロックをキャッシュ内の単一のロケーションに割り当てる。 |
ウ | メモリブロックをキャッシュ内の任意のロケーションに割り当てる。 |
エ | メモリブロックをキャッシュ内の二つ以上の配置可能なロケーションに割り当てる。 |
解答:イ
<解説>
キャッシュメモリ内のブロックと主記憶との対応付けには以下の方式がある。
- フルアソシアティブ方式
- 主記憶上のどのブロックも、キャッシュメモリの任意のブロックに対応付ける方式である。
- ダイレクトマッピング方式
- アドレスなどを用いて主記憶のあるブロックをキャッシュメモリの特定の1つのブロックに対応付ける方式である。
- セットアソシアティブ方式
- 主記憶のあるブロックをキャッシュメモリの複数の特定のブロックに対応付ける方式である。
ア | × | フルアソシアティブ方式の説明である。 |
イ | ○ | ダイレクトマップ方式の説明である。 |
ウ | × | フルアソシアティブ方式の説明である。 |
エ | × | セットアソシアティブ方式の説明である。 |
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