必ず受かる情報処理技術者試験

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平成21年度秋季解答

問題31

分散トランザクション処理で利用される2相コミットプロトコルでは、コミット処理を開始する調停者(coordinator)と、調停者からの指示を受信してから必要なアクションを開始する参加者(participant)がいる。この2相コミットプロトコルに関する記述のうち、適切 なものはどれか。

参加者は、フェーズ1で調停者にコミット了解の応答を返してしまえば、フェーズ2のコミット要求を受信していなくても、ローカルにコミット処理を進められる。
調停者に障害が発生するタイミングによっては、その回復処理が終わらない限り、参加者全員がコミットもロールバックも行えない事態が起こる。
一つの分散トランザクションに複数の調停者及び参加者が存在し得る。例えば、5個のシステム(プログラム)が関与している場合、調停者の数が2、参加者の数が3となり得る。
フェーズ1で返答のない参加者が存在しても、調停者は強制的にそのトランザクションをコミットすることができる。

解答:イ

<解説>

2層コミットプロトコルは一つのトランザクションが複数のサイトの更新を行う場合に整合性をとるため、すべてのサイトからのコミット応答を確認した後でなければコミット指示を出さない方式である。以下の手順で行われる。

  1. 調停者が参加者に対し更新を指示する。
    ⇒ フェーズ1
  2. 参加者はコミットまたはロールバックのいずれかの応答を調停者に返す。
  3. 参加者からの応答により調停者はコミット指示またはロールバック指示を参加者に対して出す。
    ⇒フェーズ2
  4. すべての参加者からのコミット応答があった場合だけ,参加者に対しコミットを指示しデータベースの更新を行う。一方,参加者から一つでもロールバックの応答があった場合,すべての参加者に対してロールバックの指示を出す。
× 参加者は、フェーズ2のコミット要求を受信しなければ、コミット処理を進められない。
参加者は調停者の要求がない限り更新処理を実行できない。したがって調停者に障害が発生した場合には最悪、参加者全員がコミットもロールバックも行えない事態が起こる。
× 一つの分散トランザクションに複数の調停者及び参加者は存在しえない。
× フェーズ1で返答のない参加者が存在する場合、調停者はそのトランザクションをコミットすることができない。

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問題32

データベースの障害回復処理に関する記述のうち、適切なものはどれか。

異なるトランザクション処理プログラムが、同一データベースを同時更新することによって生じる論理的な矛盾を防ぐために、データのブロック化が必要となる。
システムが媒体障害以外の原因によって停止した場合、チェックポイントの取得以前に終了したトランザクションについての回復作業は不要である。
データベースの媒体障害に対して、バックアップファイルをリストアした後、ログファイルの更新前情報を使用してデータの回復処理を行う。
トランザクション処理プログラムがデータベースの更新中に異常終了した場合には、ログファイルの更新後情報を使用してデータの回復処理を行う。

解答:イ

<解説>

× 異なるトランザクション処理プログラムが、同一データベースを同時更新することによって生じる論理的な矛盾を防ぐために、データの排他制御が必要となる。
システムが媒体障害以外の原因によって停止した場合、チェックポイントの取得以前に終了したトランザクションについての回復作業は不要である。
× データベースの媒体障害に対して、バックアップファイルをリストアした後、ログファイルの更新後情報を使用してデータの回復処理を行う。
× トランザクション処理プログラムがデータベースの更新中に異常終了した場合には、ログファイルの更新前情報を使用してデータの回復処理を行う。

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問題33

関係データベースにおいて、“注文"表から“商品"表へ参照制約が設定されている場合の記述のうち、適切なものはどれか。

“商品"表のタプルが存在すれば、それに対応する“注文"表のタプルは存在する。
“商品"表のタプルと“注文"表のタプルはそれぞれ独立に存在する。
“注文"表のタプルが消滅すれば、それに対応する“商品"表のタプルも消滅する。
“注文"表のタプルが存在すれば、それに対応する“商品"表のタプルは存在する。

解答:エ

<解説>

× 商品は登録されていても1件も注文がない商品は存在し得る。
× 商品が登録されていないと注文はできない。したがって独立的に存在しない。
× 注文が消滅しても、対象商品は存在する。
商品が登録されていないと注文はできない。したがって注文があれば商品は登録されている。

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問題34

1000BASE-Tのケーブルに関する制約として、適切なものはどれか。

カテゴリ5又はそれ以上のUTPケーブルを使用する。
短波長レーザ光を使用したマルチモード光ファイバケーブルを使用する。
長波長レーザ光を使用したシングルモード光ファイバケーブルを使用する。
同軸ケーブルを使用する。

解答:ア

<解説>

1000BASE-Tは、10BASE-T、100BASE-TXの拡張規格で、配線にはカテゴリー5以上の4対非シールドのより対線を使う。

1000BASE-Tに関する制約
× 1000BASE-SXに関する制約
× 1000BASE-LXに関する制約
× 1000BASE-CXに関する制約

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問題35

伝送速度64kビット/秒の回線を使ってデータを連続送信したとき、平均して100秒に1回の1ビット誤りが発生した。この回線のビット誤り率は幾らか。

1.95×10-8
1.56×10-7
1.95×10-5
1.56×10-4

解答:イ

<解説>

  1. 64Kビット/秒の回線で、100秒間に通信可能なビット数を計算する。
    64K×100=6,400K=6,400,000ビット
  2. 誤り率を計算する。
    ※6,400,000ビットの中に1ビットの誤りがある
    1÷6,400,000=0.00000015625=1.56×10-7

したがって、イが正解である。

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