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平成21年度秋季解答
問題46
変数の間で論理的に成立すべき条件が満たされているか否かを検査するコードをプログラムの適切な箇所に挿入し、実行時に検査結果が確認できる支援ツールはどれか。
ア | アサーションチェッカ |
イ | コードオーディタ |
ウ | テストカバレージモニタ |
エ | トレーサ |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | アサーションチェッカは、変数の間で論理的に成立するような条件をプログラムに埋め込み、実行時にその条件を満たしていることを検査するツールである。 |
イ | × | コードオーディタは、プログラムリストを追跡してプログラミング規約(コーディング規約)の違反を検出するツールである。 |
ウ | × | テストカバレージモニタは、プログラムのどの経路を通ったかをモニタし,テストケースの網羅率を検査するツールである。 |
エ | × | トレーサは、エラー箇所が特定できないときに指定範囲内の命令すべてについて実行順に命令とその実行結果を出力し変数の値などを追跡するツールである。 |
問題47
次のテストで用いるテストケース設計法はどれか。読み込んだデータが正しくないときにエラーメッセージを出力するかどうかをテストしたい。プログラム仕様書を基に、正しくないデータのクラスを識別し、その中から任意の一つのデータを代表として選びテストケースとする。
ア | 原因結果グラフ |
イ | 限界値分析 |
ウ | 同値分割 |
エ | 分岐網羅 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 原因結果グラフは、条件分岐による分岐を網羅する最低限の原因と結果の因果関係を表す因果グラフを作成し,これをもとにデシジョンテーブルに表し,テストケースを設計する手法である。 |
イ | × | 限界値分析は、データの範囲内の値(上限値と下限値)と範囲外の値(上限値より少しだけ大きな値と下限値より少しだけ小さな値)のデータを使ってテストをする手法である。 |
ウ | ○ | 同値分割は、テストデータとして正しいデータの範囲(有効同値クラス)と範囲外の値(無効同値クラス)に分類し、各データ範囲を代表する値をテストデータとする手法である。 |
エ | × | 分岐網羅はホワイトボックス法のテストケースの一つ。分岐命令の真と偽の両方の分岐を網羅するテストデータによりテストをする手法である。 |
問題48
JIS X 0129-1で規定されたソフトウェア製品の品質副特性の説明のうち、信頼性に分類されるものはどれか。
ア | 故障時に、指定された達成水準を再確立し、直接に影響を受けたデータを回復するソフトウェア製品の能力 |
イ | ソフトウェアにある欠陥の診断又は故障原因の追及、及びソフトウェアの修正箇所の識別を行うためのソフトウェア製品の能力 |
ウ | 一つ以上の指定されたシステムと相互作用するソフトウェア製品の能力 |
エ | 利用者がソフトウェアの運用及び運用管理を行うことのできるソフトウェア製品の能力 |
解答:ア
<解説>
JIS X 0129-1(ソフトウェア製品の品質)では、ソフトウェア品質特性を次の6つの特性に分類し、それらを更に副特性に細分化している。
特性 | 副特性 |
---|---|
機能性 |
|
信頼性 |
|
使用性 |
|
効率性 |
|
保守性 |
|
移植性 |
|
ア | ○ | 信頼性の副特性である回復に関する説明である。 |
イ | × | 保守性の副特性である解析性に関する説明である。 |
ウ | × | 機能性の副特性である相互運用性に関する説明である。 |
エ | × | 使用性の副特性である運用性に関する説明である。 |
問題49
取得者(発注者)と供給者(受注者)の二者間取引を明確化するためのものであり、業務分析、業務設計、ソフトウェアを中心としたシステムの企画、要件定義、開発、運用、保守及びそれらにかかわる諸活動を対象としており、国際規格に適合しているものはどれか。
ア | CMMI |
イ | PMBOK |
ウ | 共通フレーム |
エ | ソフトウェア保守規格 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | CMMI(Capability Maturity Model Integration:能力成熟度モデル統合版)とは、ソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことである |
イ | × | PMBOK(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)は、プロジェクトマネジメントのための標準的なフレームワークである。 |
ウ | ○ | 共通フレームワーク(SLCP-JCF2007)は、は、ソフトウェアの構想・設計から開発、導入、運用、保守、破棄に到るまでの工程全体のこと。また、それらの工程について個々の作業内容、用語の意味などを標準化した枠組みのことである。 |
エ | × | ソフトウェア保守規格(JISX0161:ソフトウェア技術-ソフトウェアライフサイクルプロセス-保守)はソフトウェア保守作業に関する規格のことである。 |
問題50
プロジェクトのタイムマネジメントのために次のアローダイアグラムを作成した。クリティカルパスはどれか。
ア | A → C → E → G |
イ | A → D → H |
ウ | B → E → F → H |
エ | B → E → G |
解答:エ
<解説>
クリティカルパスは下図のようになる。
したがって、(エ)B → E → Gが正解である。
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