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平成29年度春季解答
問題1
論理和(∨),論理積(∧),排他的論理和(⊕)の結合法則の成立に関する記述として,適切な組合せはどれか。<
解答:エ
<解説>
結合法則とは、A×(B×C)=(A×B)×Cのように、計算の順序を変えても同じ結果になることである。
論理和(∨),論理積(∧),排他的論理和(⊕)について真理値表を作成するといずれも結合法則が成立する。
問題2
(1 + α)n の計算を1 + n ×αで近似計算ができるための条件として、適切なものはどれか。
ア | | α |が1に比べ非常に小さい。 |
イ | | α |がn に比べ非常に大きい。 |
ウ | | α÷n |が1より大きい。 |
エ | | n ×α |が1より大きい。 |
解答:ア
<解説>
nに0~3の値を代入し、(1 + α)n を1+n×αとして近似してみる。
- n=0
- (1 + α)0=1+(0×α)→近似値が成立
- n=1
- 1 + α=1+α→近似値が成立
- n=2
- 1 + 2 α+a2=1+2α
a2=0 - n=3
- 1 + 3 α+3a2+a3=1+3α
3a2+a3=0
したがって、anの項を0に近づける必応があります。| α |を非常に小さな数にすることでこの条件を満たすことができる。
問題3
ノードとノードの間のエッジの有無を、隣接行列を用いて表す。 ある無向グラフの隣接行列が次の場合、グラフで表現したものはどれか。ここで、ノードを隣接行列の行と列に対応させて、ノード間にエッジが存在する場合は1で、エッジが存在しない場合は0で示す。
解答:ウ
<解説>
問題4
あるプログラム言語において、識別子(identifier)は、先頭が英字で始まり、それ以降に任意の英数字が続く文字列である。これをBNFで定義したとき、aに入るのはどれか。
<digit>::= 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9
<letter>::= A | B | C | … | X | Y | Z | a | b | c | … | x | y | z
<identifier>::= a
ア | <letter> | <digit> | <identifier><letter> | <identifier><digit> |
イ | <letter> | <digit> | <letter><identifier> | <identifier><digit> |
ウ | <letter> | <identifier><digit> |
エ | <letter> | <identifier><digit> | <identifier><letter> |
解答:エ
<解説>
BNF(バッカス・ナウア記法)とは、文脈自由文法を定義するのに用いられるメタ言語のことで、一般にBNFやBN記法と略される。
BNFでは、「<identifier>::=」はidentifier を定義するという意味で、「|」は、「または」を意味する。
これより
- <digit>は0~9のいずれか1文字である。
- <leter>はA~Zのいずれか1文字である。
事が分かる。
ア | × | "1AB"のような先頭が数字の文字列が許されてしまう。 |
イ | × | "1AB"のような先頭が数字の文字列が許されてしまう。 |
ウ | × | ”AB123XYZ”のような最後の文字が英字のデータが許されない。 |
エ | ○ | 正しい。 |
問題5
次の数式は、ある細菌の第n 世代の個数f (n )が1世代後にどのように変化するかを表現したものである。この漸化式の解釈として、1世代後の細菌の個数が、第n 世代と比較してどのようになるかを説明しているものはどれか。
ア | 1世代後の個数は、第n 世代の個数の1.8倍に増える。 |
イ | 1世代後の個数は、第n 世代の個数の2.2倍に増える。 |
ウ | 1世代後の個数は、第n 世代の個数の2倍になり、更に増殖後の20%が増える。 |
エ | 1世代後の個数は、第n 世代の個数の2倍になるが、増殖後の20%が死ぬ。 |
解答:ア
<解説>
漸化式を次のように変形する。
f (n+1)+0.2×f(n) | =
|
2×f(n) | |
f (n +1) | = | 2×f (n )-0.2×f (n ) | |
f (n +1) | = | 1.8×f (n ) |
したがって、(ア)「1世代後の個数は、第n世代の個数の1.8倍に増える。」が正解である。
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