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平成29年度春季解答
問題16
4ブロック分のキャッシュメモリC0~C3が表に示す状態である。 ここで、新たに別のブロックの内容をキャッシュメモリにロードする必要が生じたとき、C2の内容を置換の対象とするアルゴリズムはどれか。
ア | FIFO |
イ | LFU |
ウ | LIFO |
エ | LRU |
解答:エ
<解説>
ア | × | FIFO(FirstInFirstOut)は、先入先出しと訳される。ある場所に格納したデータを、古く格納した順に取り出すようにする方式 |
イ | × | LFU(Least Frequently Used)は、参照頻度が最も低いものを入れ替える方式 |
ウ | × | LIFO(LastInFirstOut)は、後入先出しと訳される。ある場所に格納したデータを、新しく格納した順に取り出すようにする方式。一番古く格納されたデータが一番最後に取り出される。 |
エ | ○ | LRU(Least Recently Used)は、最後に参照されてから一番時間が経ったものを入れ替える方式。 最後に参照してから一番時間が経過したC2が置換の対象となっているのでLRUのアルゴリズムが使用されている。 |
問題17
サーバアプリケーションの開発のための、オブジェクト指向技術に基づいたコンポーネントソフトウェアの仕様はどれか。
ア | EAI(Enterprise Aplication Integration) |
イ | EJB(Enterprise JavaBeans) |
ウ | ERP(Enterprise Resource Planning) |
エ | UML(Unified Modeling Language) |
解答:イ
<解説>
ア | × | EAI(Enterprise Aplication Integration)とは、異なるシステムを互いに連結し、データやプロセスを統合するツール、手法 |
イ | ○ | EJB(Enterprise JavaBeans)とは、プログラムをコンポーネント化し、効率良く大規模なアプリケーションを構築するためのアーキテクチャ |
ウ | × | ERP(Enterprise Resource Planning)とは、企業の経営資源の効率化、経営判断のスピード化を実現するため、これまでのように部門ごとに構築・運用されていた業務システムを統合することでデータの一元管理ができ、経営判断に必要なデータがリアルタイムに参照できるようにする。 |
エ | × | UML(Unified Modeling Language)とは、主にオブジェクト指向分析や設計のための、記法の統一がはかられたモデリング言語 |
問題18
ホワイトボックステストにおいて、プログラムの実行された部分の割合を測定するのに使うものはどれか。
ア | アサーションチェッカ |
イ | シミュレータ |
ウ | 静的コード解析 |
エ | テストカバレージ分析 |
解答:エ
<解説>
ア | × | アサーションチェッカとは、各変数の間で論理的に成立すべき条件をプログラムの適切な場所に挿入し、実行時にその条件を満たしていることを検査する支援ツール。 |
イ | × | シミュレータとは、テスト環境でプログラムを実行するためのツールである。 |
ウ | × | 静的コード解析は、実行ファイルを実行することなく解析を行うことであり、ソースコードが規約に基づいて作成されているか確認する。 |
エ | ○ | テストカバレージ分析は、ソフトウェアの品質やテスト妥当性を評価する際の指標になります。所定の網羅条件がテストによってどれだけ実行されたかを割合で表すことができる。 |
問題19
オープンソースライセンスのGNU GPL(GNU General Public License)の説明のうち、適切なものはどれか。
ア | GPLであるソースコードの実現する機能を利用する、別のプログラムのソースコードを作成すると、GPLが適用される。 |
イ | GPLであるソースコードのすべてを使って派生物を作った場合に限って、GPLが適用される。 |
ウ | GPLであるソースコードの派生物のライセンスは、無条件にGPLになる。 |
エ | GPLであるソースコードを組み込んだ派生物をGPLにするか否かは、派生物の開発者が決める。 |
解答:ウ
<解説>
GPLには、次のような特徴があります。
- ソフトウェアを利用した時点でGPLに従うことを承諾したと見なす(契約書へのサインや申請といった手続きがない)
- GPLが適用されているソフトウェアは、GPLの条項に反しない限り、複製、頒布、改変を自由に行える
- ソフトウェアを複製、あるいは改変し頒布する場合、頒布するソフトウェアもオリジナルと同じライセンスで配布すること
- ソフトウェアのバイナリを第三者に提供した場合、第三者はソースコードを要求できる
ア | × | 実現する機能を別のプログラムで作成しているので、GNU GPLの適用はない。 |
イ | × | GPLであるソースコードの一部を使って派生物を作った場合でも、GPLが適用される。 |
ウ | ○ | GPLであるソースコードの派生物のライセンスは、無条件にGPLになる。 |
エ | × | 無条件にGPLを適用する必要がある。 |
問題20
エネルギーハーベスティングの適用例として、適切なものはどれか。
ア | AC電源で充電したバッテリで駆動される携帯電話機 |
イ | インバータ制御を用いるエアーコンディショナの室外機 |
ウ | スイッチを押す力を電力に変換して作動するRFリモコン |
エ | 無停電電源装置を備えたデータサーバ |
解答:ウ
<解説>
エネルギーハーベスティング技術とは、日常生活の中に隠れているエネルギーを取り出して生かす技術のことで、別名「環境発電技術」と呼ばれている。
ア | × | 元の電源がAC電源なので、エネルギーハーベスティング技術ではない。 |
イ | × | 省電力技術のことであり、エネルギーハーベスティング技術ではない。 |
ウ | ○ | スイッチを押す力を電力に変換して作動するRFリモコン |
エ | × | 無停電電源装置はAC電源を起源としているので、エネルギーハーベスティング技術ではない。 |
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