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平成29年度春季解答
問題31
イーサネットで使用されるメディアアクセス制御方式であるCSMA/CDの説明として、適切なものはどれか。
ア | それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに、送信データの衝突が起きた場合は再送する。 |
イ | タイムスロットと呼ばれる単位で分割して、同一周波数において複数の通信を可能にする。 |
ウ | データ送受信の開始時にデータ送受信のネゴシエーションとしてRTS/CTS方式を用い、受信の確認はACKを使用する。 |
エ | 伝送路上にトークンを巡回させ、トークンを受け取った端末だけがデータを送信できる。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | CSMA/CD方式では、送信前にキャリアがないことを確認してから送信を開始し、衝突を検出した場合はランダムな時間だけ待ってから再送信を行うわ |
イ | × | TDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)に関する記述である。 |
ウ | × | 無線LANのアクセス制御方式に関する記述である。 |
エ | × | トークンパッシング方式に関する記述である。 |
問題32
ネットワーク機器の接続状態を調べるためのコマンドpingが用いるプロトコルはどれか。
ア | DHCP |
イ | ICMP |
ウ | SMTP |
エ | SNMP |
解答:イ
<解説>
pingは、IPネットワークにおいて、ノードの到達性を確認するためのソフトウェアである。ネットワーク疎通を確認したいホストに対してIPパケットを発行し、そのパケットが正しく届いて返答が行われるかを確認することができる。
ア | × | DHCPとは、コンピュータがネットワーク接続する際に必要な情報を自動的に割り当てるプロトコルのことである。 |
イ | ○ | ICMPとは、TCP/IPで接続されたコンピュータやネットワークの状態を、メッセージとして伝送するために使われるプロトコルのことである。 |
ウ | × | SMTPとは、インターネットを利用したメールの送受信において、メールの送信時に使われる通信規約のことである。 |
エ | × | SNMPとは、IPネットワークのネットワーク監視およびネットワーク管理を行うためのプロトコルのことである。 |
問題33
WANを介して二つのノードをダイヤルアップ接続するときに使用されるプロトコルで、リンク制御やエラー処理機能をもつものはどれか。
ア | FTP |
イ | PPP |
ウ | SLIP |
エ | UDP |
解答:イ
<解説>
ア | × | FTP(File Transfer Protocol:ファイル転送プロトコル)とは、インターネット上でコンピュータ同士がファイル転送をするときに使われる通信上の約束ごとのことである。 |
イ | ○ | PPP(Point to Point Protocol))とは、2点間を接続してデータ通信を行うための通信プロトコルである。OSI基本参照モデル第2層、データリンク層に位置するプロトコルである。 |
ウ | × | SLIP(Serial Line Internet Protocol)とは、PPPの登場以前にダイヤルアップ接続に用いられていたデータリンク層のプロトコルである。 |
エ | × | UDP (User Datagram Protocol) とは、IPやTCPなどと同様にインターネットにて標準的に利用されているプロトコルである。 |
問題34
OpenFlowを使ったSDN(Software-Defined Networking)の説明として、適切なものはどれか。
ア | 単一の物理サーバ内の仮想データ同士が、外部のネットワーク機器を経由せずに、物理サーバ内部のソフトウェアで実現された仮想スイッチを経由して、通信する方式 |
イ | データを転送するネットワーク機器とは分離したソフトウェアによって、ネットワーク機器を集中的に制御、管理するアーキテクチャ |
ウ | プロトコルの文法を形式言語を使って厳密に定義する、ISOで標準化された通信プロトコルの規格 |
エ | ルータやスイッチの機器内部で動作するソフトウェアを、オープンソースソフトウェア(OSS)で実現する方式 |
解答:イ
<解説>
OpenFlowとは、SDNを実現するための標準の1つで、「データ転送」と「経路制御」の機能を分離したアーキテクチャを採用したもののことである。
したがって、イが正解である。
問題35
ブロードキャストストームの説明として、適切なものはどれか。
ア | 1台のブロードバンドルータに接続するPCの数が多すぎることによって、インターネットへのアクセスが遅くなること |
イ | IPアドレスを重複して割り当ててしまうことによって、通信パケットが正しい相手に到達せず、再送が頻繁に発生すること |
ウ | イーサネットフレームの宛先MACアドレスがFF-FF-FF-FF-FF-FFで送信され、LANに接続した全てのPCが受信してしまうこと |
エ | ネットワークスイッチ間にループとなる経路ができることによって、特定のイーサネットフレームが大量に複製されて、通信が極端に遅くなったり通信できなくなったりすること |
解答:エ
<解説>
ブロードキャストフレームが帯域を埋めつくし、通信ができなくなる状態。個々の端末には大量の割り込みが発生し、CPU利用率に影響を与える。スイッチングハブのループ接続やネットワーク設定の誤りなどにより発生する。
ア | × | ルータの処理能力と帯域の問題である。 |
イ | × | MACアドレスとIPアドレスが1対1に対応せず正式な通信ができない。パケットが到達しないとTCPの再送によりエラーが頻発する。 |
ウ | × | ブロードキャストストリームの正常動作である。 |
エ | ○ | 正しい。大量のブロードキャストフレームによって他の通信が阻害される場合がある。 |
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