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平成29年度春季解答
問題66
多角化戦略のうち、M&Aによる垂直統合に該当するものはどれか。
ア | 銀行による保険会社の買収・合併 |
イ | 自動車メーカによる軽自動車メーカの買収・合併 |
ウ | 製鉄メーカによる鉄鋼石採掘会社の買収・合併 |
エ | 電機メーカによる不動産会社の買収・合併 |
解答:ウ
<解説>
垂直統合とは、ある企業(あるいは企業グループ)が、自社の製品やサービスを市場に供給するためのサプライチェーンに沿って、付加価値の源泉となる工程を企業グループ内で連携して、時にはM&Aなどを通じて経営資源を補いながら特定事業ドメインの上流から下流までを統合して競争力を強めるビジネスモデルのことをいう。
水平統合とは、同一業種の他社とのM&Aや系列化や連携を行うことで、一体化することである。主にスケール・メリットによるコスト優位を狙う事業展開である。
ア | × | 同じ金融業界である保険会社の買収・合併は水平統合である。 |
イ | × | 同じ自動車メーカの買収・合併は水平統合である。 |
ウ | ○ | 鉄鋼石採掘会社の買収・合併することで製鉄メーカによる上流から下流までを統合して競争力を強めることができる。 |
エ | × | 多角化に該当する。多角化は別の業種の企業を買収・合弁することで、新しい事業分野に進出することである。 |
問題67
SCMの目的はどれか。
ア | 顧客情報や購買履歴、クレームなどを一元管理し、きめ細かな顧客対応を行うことによって、良好な顧客関係の構築を目的とする。 |
イ | 顧客情報や商談スケジュール、進捗状況などの商談状況を一元管理することによって、営業活動の効率向上を目的とする。 |
ウ | 生産や販売、在庫、会計など基幹業務のあらゆる情報を統合管理することによって、経営効率の向上を目的とする。 |
エ | 複数の企業や組織にまたがる調達から販売までの業務プロセス全ての情報を統合的に管理することによって、コスト低減や納期短縮などを目的とする。 |
解答:エ
<解説>
SCM(Supply Chain Management:供給連鎖管理)とは、原材料の調達から製造、流通、販売までの一連の流れを管理して、サプライチェーン(生産から最終需要(消費)にいたる商品供給の流れ)全体の動きを見ながら、経営判断の迅速化を図る意思決定支援システムのことである。
ア | × | CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の説明である。 |
イ | × | SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)の説明である。 |
ウ | × | ERP(Enterprise Resources Planning:企業資源計画)の説明である。 |
エ | ○ | SCM(Supply Chain Management:供給連鎖管理)の説明である。 |
問題68
事業戦略のうち、浸透価格戦略に該当するものはどれか。
ア | 売上高をできるだけ維持しながら、製品や事業に掛けるコストを徐々に引き下げていくことによって、短期的なキャッシュフローの増大を図る。 |
イ | 事業を分社化し、その会社を売却することによって投下資金の回収を図る。 |
ウ | 新規事業に進出することによって企業を成長させ、利益の増大を図る。 |
エ | 低価格戦略と積極的なプロモーションによって、新製品のマーケットシェアの増大を図る。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 収穫戦略の説明である。 |
イ | × | 撤退戦略の説明である。 |
ウ | × | 多角化戦略の説明である。 |
エ | ○ | 浸透価格戦略の説明である。 |
問題69
他の技法では答えが得られにくい、未来予測のような問題に多く用いられ、(1)~(3)の手順に従って行われる予測技法はどれか。
(1) | 複数の専門家を回答者として選定する。 |
(2) | 質問に対する回答結果を集約してフィードバックし、再度質問を行う。 |
(3) | 回答結果を統計的に処理し、分布とともに回答結果を示す。 |
ア | クロスセクション法 |
イ | シナリオライティング法 |
ウ | 親和図法 |
エ | デルファイ法 |
解答:エ
<解説>
ア | × | クロスセクション法とは、特定の事象に対する影響因子の相互関係を分析するというもの。 |
イ | × | シナリオライティング法とは、仮説に従い将来の定性的な情景を時間や分野を区別して予測を記述し、複数の代替案を作成する手法である。 |
ウ | × | 親和図法とは、ばらばらのデータを内容の親和性によって整理し、グループ間の関係を明らかにして全体像が分からない問題の構造を明らかにする技法である。 |
エ | ○ | デルファイ法とは、技術開発戦略の立案に必要となる将来の技術動向の予測などに用いられる技法であり,複数の専門家からの意見収集,得られた意見の統計的集約,集約された意見のフィードバックを繰り返して意見を収束させていく手法である |
問題70
セル生産方式の特徴はどれか。
ア | 作業指示と現場管理を見えるようにするために、かんばんを使用する。 |
イ | 生産ライン上の作業場所を通過するに従い製品の加工が進む。 |
ウ | 必要とする部品、仕様、数量を後工程から前工程へと順次伝わる。 |
エ | 部品の組立から完成検査まで、ほとんどの工程を1人又は数人で作業する。 |
解答:エ
<解説>
セル生産方式とは、1人または少数の作業者チームで製品の組み立て工程を完成(または検査)まで行う生産方式である。
ア | × | 前工程押込方式に関する説明である。 |
イ | × | ジャストインタイム生産方式に関する説明である。 |
ウ | × | 後工程引取方式に関する説明である。 |
エ | ○ | セル生産方式に関する説明である。 |
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